9-22 延命治療 (6) - 安息の森海の中で


 俺は白い世界にいた。


 周囲を見渡すが、何もなかった。

 誰もいない。空もない。ただひたすらに白い世界だ。


 そして俺はなぜかひじ掛け椅子に座っているようだが、足元もまた真っ白だ。果たして陸地にいるのかすら分からない。


 椅子を降りたらどうなるのか……。

 恐怖感は湧かなかった。なぜだか。


 椅子は真っ白で、白い石を椅子の形に削り出したようなつくりになっている。

 肘置きの角が現在進行形で“消えている”ことに気付く。白い光の粒が肘置きの先からほんの少しずつ離れていき、消えているのだった。


 まるで魔素マナのようだ。……魔素?


 誰かがこの椅子が魔素で出来ていると言っていたような気がした。誰だったか……。


 ……と、何もなかった空間に“何か”が現れた。何なのかはわからない。


 しばらくして“何か”は姿を現した。


 帯? 帯自体が透けているのでよく分からないが、現れたのはベールのような代物らしい。


 帯は生き物のようにゆっくりと波うっていた。

 だが、近づかれるにつれて生き物である予感が消えていった。機械的な、プログラム的な、規則正しい無機質的な動き。オーロラのような動きだった。


 帯はゆっくりと俺の方に近づいてきた。フェイスタオルくらいの大きさで、薄いがペルシャ絨毯のような精緻な幾何学的な模様がある。文章も書かれているようだが……薄い上にルーン文字的な代物なため読み取れない。


 何をする気も起きないまま、俺は何をするでもなく“彼”が来るのを待った。


 そのうちに帯は俺の目の前まで来た。俺は掴んでみようと試みたが、……掴めなかった。

 帯の俺の手が触れた部分は光の粒となり、“ブレた”のだった。俺の行動は彼にあまり影響はなかったらしく、帯はそのまま俺の体まで到来した。


 俺の目の前まで来た帯は波立つのをやめたかと思うと、ゆっくりと俺の体に巻きついてきた。

 巻きつくといっても、微妙に触れていなかった。帯は時折波立つものの、巻きついたまま目立った行動は何も起こさないでいた。俺は彼の為すがままに任せた。


 心地よかった。


 腹の上で、無害な小動物が逃げずにいるのを眺めているなんとも言えない穏やかな心境になる精神的な心地よさと、微弱な電気マッサージでも受けているようなそんな肉体的な心地よさがあった。


 やがて帯はうっすらと明滅し出したかと思うと発光した。そうしてそのまますうっと跡形もなく消えてしまった。

 少しの寂寥感が俺を襲ったが、次いで別の帯が遠方には現れていた。俺は彼が来るのを待ち、じゃれてくるのを許した。


 3つ目の帯が来る時にはもう、俺は彼らに目もくれず、目をつむって心地よさに身を委ねていた。背もたれに身を預けていても椅子と彼らとの物理的接触はなく、彼らの行動は何も変わらなかった。

 不思議な体験だった。俺は不思議な体験だとはあまり思っていなかったけれども。



 ――もうどれほどの彼らのじゃれつきを許したのか。

 ふと強烈な存在感を感じ取り、俺は目を開けた。


 目の前にいたのはこれまでと同様、帯ではあった。だが、これまでの帯とは違って濃い色だ。模様の内容も多少違い、真ん中に円があるアラベスク模様色のより強い模様だ。

 エメラルド色を地盤とし、内部に10本の柱を立てた緻密な極彩色の模様はクレマチスの花のようでもあり、太陽のようでもあった。


 模様に不気味さを味わいながらも精神ごと吸い込まれそうな魅入られた心地になっていると、帯が発光し出した。

 青……白……金色……再び、青。色が3色で切り替わっていく。かと思えば、光は灰色になったり、紫色になったりもした。


 やがて帯の中心の円が真っ赤に染まった。いくらかの嫌悪感と恐怖感を抱くのと同時に目が離せなくなる。


 模様はすっと消え、……現れたのは“目”だった。


 細長い黒い瞳孔がさらに細長くなると、俺は身震いした。身震いは止まらなかった。

 帯は現れた目をそのままに俺に巻きついてきた。俺は嫌悪感のままにとっさに払おうとしたが、帯はこれまでの帯とはまったく違っていて動きが速かった。


 これまでの帯と同じく、彼もまた俺に直接触れることはなかったが、俺の体に何かが流れ込む感覚の強さはこれまでの帯たちの比ではなかった。


「……うぅっ!……」


 得体の知れないものが流れ込んできた不快感に思わず声が出る。トゲトゲの玉のようだった。転がっては内部から攻撃されているような感覚だった。玉はやがて膨らんだかと思うとゆっくりと破裂し、俺の体内に浸透していった。

 はじめは不快感を味わったが、この流れ込んできたものを歓迎する感情も次第に湧きだしてくる。玉の浸透した箇所では一瞬熱さを感じたが、すぐに冷却スプレーでも吹きかけたような冷涼な心地よさを味わったからだ。


 また、この心地よさには懐かしさもあった。絶えず傍にあったものだった。俺は“これ”と再会したに過ぎなかった。


 気付けば……彼は消えていた。


 彼もまた俺の敵ではなく、味方らしい。俺はやがてそう察した。俺の焦りは次第に落ち着いていく。


 半透明の帯と、濃い色で「目」を持った帯。両者ともに俺の元にきて巻きついては何かを注入し、明滅し、発光したあと消えていった。

 2種類の帯を受け入れていくうちに、俺の意識は心地よさに再び身を任せるようになっていった。彼らは仲間だ。どちらも。


 いつの間にか空には星のようなものが瞬いていたが、既にうとうとしていた俺の注意はあまり星には向かず、ただひたすら時が流れるのに身を任せた。


 何事もなかったのだ。そう、何事も。



 ◇



 ――顔を上げると、古代ローマ風味だが上等な衣類に身を包んだ亀の頭を持った人が俺のことを見上げていた。ぎょっとする。


 俺はなぜか水槽の中にいた。息はできてるようだが……あれ? これは夢か?? 俺は確か…………確か……。


 亀の顔は表情こそ分からなかったが、小首を傾げながら瞬きをして、口を動かした。実に亀らしいというか可愛らしい挙動だったが、口に歯があることに気を取られる。

 亀って歯あったっけ。それにしてもどうやら彼は誰かに向けて何か喋っているようなのだが聞き取れない。なんとなく……喜んでいる風ではある。


 ……そうだ。この人はボルさんだ。夢でもなんでもない。


 やがてボルさんは俺に軽く会釈したかと思うと槽の前を離れていく。

 床には巨大な魔法陣があり、そういえば延命治療を受けていたことも思い出した。


 この水槽は安息の森海スリーピング・フォレストと名付けられているホムンクルス製造用の容器だ。一瞬、呼吸は大丈夫かと焦ったが呼吸は出来たし、すぐに落ち着いた。

 俺は椅子に座っていた。透明のひじ掛け椅子という奇妙な代物だが、ひじ置きの先が欠けてなくなっていた。見上げると高い椅子の背の先も欠けていた。


 広間の先は暗かった。もう夜らしい。


『お目覚めになられましたか?』


 頭に響く、品のいい女性の声。少し疲労があるようだ。


 視線を戻すと、蝶や羽などの可憐な髪飾りをつけたエレガントな顔立ちの美女、フルがいた。ボルさんもいる。


 ――起きたけど……治療は?


 フルはたおやかに微笑した。美しい微笑だったが、かえって疲労の色も濃くなる。


『1時間ほど前にわたくしたちでするべきことは終わっていました。あとは氷竜様がお目覚めになるだけでした』


 ルオもやってきて俺に朗らかな表情を向けてくる。別にフルに安心できなかったわけではないが、ルオにより彼女の言葉が真実であることが理解できた。


 俺も安堵の息をついた。終わったのか。寝てただけどさ。


 ――ありがとう。ゆっくり休んでよ。少し疲れてるようだし。


 フルは俺の言葉を聞くと軽く目を見開いた。うん? だが、すぐに穏やかな表情に切り替わる。


『お気遣いありがとうございます。氷竜様の容態が安心できるのを確認できてから休みたいと思います』


 真面目だなぁ……。そういえばここから出るには……魔法陣か。《簡潔転移ショートワープ》だっけか。


 ――俺、もう出た方がいいのかな。


『少しお待ちください。準備させますので。……しばらく槽の中を歩き回ったりしていてもらえますか? なにか体の方で違和感を感じたり、ふらついたりするようでしたら、もう少し中にいた方が良いかと思いますので』


 ――了解。


 フルからそんな言葉を言われたので、俺は自分の手や体を軽く観察してみた。

 だが、とくに変化らしい変化は見つからかった。自分が裸であることに対して羞恥心を思い出しただけだった。まったく……何プレイなんだか。


 フルが近くにいた女性になにか言葉をかけたようで、女性が離れていく。ボルさんもルオと会話したあと槽の前を離れた。

 フルとルオはなにか話を始めたようだが、会話の内容はやはり聞き取れない。


 恥ずかしさを我慢しつつ俺は槽の中で裸体ショーを公開した。といっても、歩き回ったり腕を回してみたりしただけだ。もちろん、なるべく見せつけないように後ろを向いて控えめに。

 そうしてしばらく軽く体を動かしていたが、俺の体は変わったところは何もないように思えた。あまりにも変化がないので逆に不安を覚えるほどに。


 寿命を延ばす治療ってこんなもんか? まあ……老人が若返ったわけでもないしな。元々体は若いし、俺。パワーもスーパーマンだし。


 軽くジャンプしてみる。浮力によりほんのり着地が遅い以外特に変化は感じられない。

 不思議な体験だよほんと。魔法のある世界で不思議も何もないんだけど。


 しばらくすると、槽の前に女性たちが集まってきた。至純豊水に浸かる時にも持ち寄った高価なつくりのタオルラックやガウン、サンダル、それから畳まれたタオルらしきもの、俺が元々着ていたチュニックやミリュスベの腕輪などを持ち寄って。

 いまさらながら素っ裸なのであまり集まってこないでくれという俺の願いもむなしく、タローマティや研究者の男性たちも集ってきた。勢揃いだ。


『体の方はどうですか? 問題ありませんか?』


 フルから念話がきたので、とくに問題ないことを伝えた。

 フルとルオが頷き合う。フルが《簡潔転移》で外に出てくれというので、槽の正面のガラスを触れてまわり、現れた魔法陣に触れた。


 意識が引っ張られる感覚があり、――そうして俺の体は槽の外に出た。


 浮力がなくなったことによる違和感と、“シャバ”に出た開放感がすぐさま俺を襲った。

 ……はずだったが、浮力がなくなったことによる違和感と不安感は確かにあったが、別に開放感はなかった。むしろ石材のにおい、目の前の人たちの服のにおい、外からの潮のにおい、植物のにおい、それと生魚のようなにおいなど、色々なにおいが鼻について軽く顔をしかめてしまった。


「お前たち、氷竜様のお体を」


 フルに言われて進み出てきたのはエヨニとタマラだった。手にはタオルがある。


 もちろん俺は今裸だ。もう乾きだしているのか、びしょびしょってわけでもないのだが……羞恥心が盛大に主張してくる。

 いや自分で拭けるよ、と言葉が出かかるが、フルが御腕を広げてくださいと邪気もなく微笑してくるので渋々従ってしまった。例によってフルは俺の裸体には何の興味もないらしい。別にいいけど。


「なにか違和感とかはございますかな? どのホムンクルスでも誕生したばかりでは心身ともにだるさが伴い、体がうまく動かなかったりしますが。無論、人の子が作る一般的なホムンクルスの話です」


 今のところはとくにないことを伝える。経験しているだけに動かないのは怖いな。

 2人が俺の体を拭き始めた。丁寧な拭き方で、大事にされている感があって普通に心地いい。少し癖になりそうな感じがある。裸でなければの一言。


「とくに変わったところはないかな。今のところは」


 ボルさんがそうでございますか、と首をゆっくりと動かす。


「でもなんか妙に周囲のにおいが気になるよ」

「においですか」


 ボルさんが、それはそうでしょうなと槽に視線を向ける。


「あの槽の中はある意味この世界で一番清らかな――この場合は“清潔な”ですかな?――場所ですからな」

「世界で一番ですか?」


 そこまでか。ボルさんがそうでございますとも、と同意する。


「氷竜様が槽にお入りになる前、精霊たちはときおり自分の生まれた魔素の海、すなわち<創造の狭間>を思い返すとお話したと思いますが。……あの淵源水はその魔素の海と似ているのですな。構成物質的に。おそらく」


 おそらくか。


「<創造の狭間>の仔細についてはお眠りになられている古き鍵の精霊王のみが知るところですが。大精霊様方曰く、再現できているわけではないだろうが似ているだろうとは仰られます」


 古き鍵の精霊王? まあ、ホムンクルスの見る夢が似ているそうだしね。にしても大精霊のお墨付きか。


「精霊たちは生まれた直後はみな“光”です。我々の肉体は入れ物であると同時に燃えもすれば腐りもし、実に様々なにおいを放ちますが、一方の光には肉体がなく、においは生まれようもありません。<創造の狭間>もにおいなどは存在しない世界でしょうな。……私も久しぶりに海に入ったあと、陸地に上がり人里に足を踏み入れると海にはない様々なにおいに鼻の曲がる思いをさせられます」


 次いでボルさんは、「私の鼻はこのようにつぶれておりますが、似たような経験ではございませんか?」と磊落にそう訊ねてくる。

 そうかも、とつい笑みが浮かぶ。愉快な人だ。


 オーシャンビューの景色が暗いことに気がいく。


「そういえばどのくらい眠ってたの? 俺」


 ボルさんは少し考える素振りを見せた後、10時間ほどですかな、と答える。

 ということはまだ深夜か? しかし結構寝たな。今日は仮眠ばっかりしてたのに。


「あとで軽く動き回ってみましょう。魔法も使ってみてくだされ。……どうされましたかな?」


 俺がびくりと軽く身震いしたからだろう、ボルさんが首を傾げてくる。……タマラが俺の“息子”を拭き始めたからなのだが、下に視線が向くのをこらえた。

 エヨニの方も尻の割れ目を拭き始めた。こちらは少し緊張がうかがえる手付きだ。


 何でもないと答える中で、俺は再び主張してきた羞恥心を必死に我慢した。それからもちろん、息子の硬質化を阻むことも。

 俺はステータスウインドウをとっさに出した。ゲーム的なデータを見れば静まると考えたからだ。とはいえ、それほど目新しい情報はなかったのですぐさまスキルウインドウの方に移行した。感触を無視するために過剰に集中して眺めていくが、集中も無視もできるわけもなかった。


 これ何プレイだよ……。こういうのって無礼とかにはならないのか? 止めるべきなのか? でも、ここまできて恥を晒すのは何か嫌だ……。早く終わってくれ……。


「魔法って撃つ場所とかあるの? 壊れても直せるだろうけど」


 さらに感触に意識が向かないようにそう質問をしたが、少し声が上ずってしまった。

 タマラが息子から離れてくれたので安堵したが、今度は“玉”だった。そこはそんなに敏感じゃないからいいけどさ……いや、よくないんだけど。


「中庭でよいかと思いますが……離れには書物や貴重な素材などがあります。できれば離れには魔法はお放ちになりませんよう」


 ボルさんがフルをちらりと見上げる。そうですねと同意するフル。撃たない撃たない。

 それにしても2人は今の俺の下半身で起こっていることにまったく気にする素振りがないらしい。ルオや他のみんなにしてもそうだ。なんでだよ……。いや、気にされても困るんだが……。


「本格的な魔法を撃つなら、この御殿を離れていただけるならこの島のどこでもよいと思いますが……」


 そう言うボルさんがどこかうかがうような風だったのは、俺の顔が引きつっていたからなのか、それとも俺の魔法を怖がってのことなのか。

 そうこうするうちにタマラは腿を拭き始め、エヨニはふくらはぎを拭き始めた。思わず軽く安堵の息が漏れた。


 よく我慢できたよ、俺。絶対今のパワー溢れる俺だからこそ?我慢できたろ……。


「魔法は軽めにうつよ。手加減の加減がこれまでと違うかもしれないし」

「ええ。それがようございましょうな」


 そんな魔法についての話をしていると2人による拭き仕事もやがて終わり、俺はここに来る直前に着ていたパジャマにしているチュニックを着た。

 彼らの着ているものからすればたいした衣類ではないだろうけど、ようやく人心地がつけたものだ。


「――改めましてご復活おめでとうございます」


 フルがそう言って恭しく胸に手を当てたかと思うと床に膝をついた。ルオも「おめでとうございます」と続く。


「……え、」


 なんか魔王でも復活したみたいだから嫌だったが、ボルさんやタローマティ含め他の人たちも真摯に膝をつき、頭を下げてしまったのでいよいよそれっぽい光景になってしまった。


「……俺も助かったよ。ありがとう」


 さすがに威厳を出そうとは思わなかったが、頼りない言動にならないようには意識した。だが、その意識で言葉足らずになってしまった。


「わたくしたちは務めを果たしたまで。我々八竜の頂に君臨されます氷竜様の御威光がこの地の果てまで届きますよう、誠心誠意、お支え致します」


 顔に出ないようには努力したが、フルの言葉には内心で盛大に萎縮した。

 なぜぽっと出の俺なんかにそんなに従順なんだと問いただしたい気分になる。


 いまさらではあったし、答えはすぐに出た。

 俺はインと戦い、ゾフと協力したジルを倒した。俺がここにいる誰よりも「力」があるからだ。でなければ彼らが俺に従う理由がない。力こそすべて……。


 俺にいったい何をさせるんだという疑念がもたげる。

 お飾り天皇の認識でいいんだよな? ……魔人と戦う時に参戦するくらいはまあ……いいけどさ。知り合いが死ぬのは嫌だし。戦うのは嫌だけど……。


 もしジルやネロがこの場にいたら膝をついただろうかと思う。

 彼らが俺に膝をついたり、フルと仲良く話している構図はあまり浮かんでこない。でもルオとフルが膝をついたのならしただろうなとも思う。たぶん。


>称号「至高の延命術を受けた」を獲得しました。

>称号「裸の王様」を獲得しました。


 さっきまではまさに裸の王様だったが、いらんよそんな称号。

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