9-2 胡蝶之夢
「おい、ガブ。ほんとに道合ってるのかよ」
「たぶんな。しかし今回のアプデ、マジで意味わかんねぇ~」
「な。何で今更ここを改変したんだか……」
イタワニがウィスコードごしに嘆いた。俺は左手でキーボードの「W」を押しながら、右手でコーヒーを飲む。
キャラの前方にはなんてことのない、横に5人ほどが立てるような広さの薄暗い洞窟が続き、ガブとイワタニのサブキャラが俺と同じように走っている。
ガブとイワタニは俺がクライシスで所属し、ギルドマスターもしていたギルド――<calling nova>通称ノヴァの幹部ギルメンだ。
「<狼騎士の隠れアジト>は別になんてことないダンジョンだったんだけどなー。敵もちょっと強化されただけで、とくに美味くもないし」
「ほんとにな。サブのレベルも上がんねえよこれじゃ」
俺も2人に続いて、「装備整えてまで来たのになぁ」とぼやく。
俺はサブのアークシャーマンで今回の<狼騎士の隠れアジト>のダンジョン攻略もとい「探検」に参加している。
探検というのはここ、<狼騎士の隠れアジト>は既に攻略しているダンジョンだからだ。分類的には、メインクエストやサブクエストでちょっと来てあとは存在を忘れられるようなそんなダンジョン。素材も大したものは出ないので、生活系でお世話になることもない。
なぜかそんな低レベル向けダンジョンが今週のアップデートにより手が加わった。
内容は敵の強化とダンジョンの拡張。
でも、結果はスキルを2,3回使えば敵は蒸発している。敵のレベルは120ちょっとであり、ただ、俺たちサブのレベルは最低でも171。レベル差からして当然ではある。
ダンジョン内も今のところはとくに変化は見られない。
この出来事は1年くらい前の話だ。
彼らを見守る“俺”はにわかに懐かしさの情に襲われる。
「俺もだよ。メインの<暴食王の指輪>全部持ってきたし。使い道なさそうだけど」
「俺も倉庫にあった<ニフテト・ハンの鎧>つけてきたわ」
「<暴食王の指輪>はがして持ってきたよ」
俺の後にガブが、「ベイアーさんやハンツさんも?」と訊ねる。
……は? ベイアー? ハンツって……ホイツフェラー氏のことか?
「俺もそうです。<暴食王の指輪>も<ニフテト・ハンの鎧>も持ってませんが」
「私は<ドゥームズデイ・ルーター>があればいいかと思ってな」
「ま、問題ないだろうなぁ。この分だと」
ヘッドフォン越しに到来してきたのは、ベイアーとホイツフェラー氏の声だった。聞き間違い? いや……。
ギルドチャットのウインドウにガブの「狼騎士なんもねーーーーー」というログが現れ、続けてギルメンからの「ドロは?」という質問。
俺もチャットを打ち込み始める。
「W」キーから手を離したためキャラが立ち止まる。やがて後ろにいた2人のキャラ……ではなく、
その後ろにはインとジルもいた。インとジルもまた、俺の知る2人の姿でゲーム内にいる。
頭が混乱してきた…………。
と、ここで俺は自分自身が今夢の中にいることを突然察した。
同時にまた、過去の俺は俺でいて、現在の俺は過去の俺に憑依しているような状態であることも知る。
つまるところ、いつもの明晰夢であり、「色々混じってる夢」らしい。クライシスの世界ないし転生前の世界に転生後の人々が混じってるようだ。
ベイアーたちに“中の人”が当然いない一方で、ウィスコードの通話音声がそのままとか、ちぐはぐにもほどがある。ある意味面白いけど。
前方には再びワーウルフ系の兵士たちと狼たちが現れた。が、ガブとイワタニによってあえなく倒される。
残った後方にいたやつも俺のアークシャーマンの遠距離スキルで死んだ。あっけない。
ドロップログがいらないアイテムと少ない金額のゴールドのログで溢れかえる。
「ここのボスってドロなんかいいのあったっけか」
「ユニークのドロ率がいいとかなんとか。30分で<ゴールドダガー>3本拾った奴いたよ」
俺の発言に、「いらねー」とガブが落胆した。
「アルティメットでも落ちねえかなぁ」
落ちたら飯おごるわ、とイワタニ。
「覚えとけよ?」
「俺もよろしく。銀座の高級寿司ね」
「はいよ。……ってうおぇ??」
「何だその声。笑うわ」
アルティメットとは、最高峰の装備品のユニーク品等級だ。俺の所持している<ハインの弓>もこの等級に該当する。
装備レベルは500以上がほとんどで、最新のダンジョンやレベル500以上のダンジョンで落ちるアイテムだが、低レベルモンスターから落ちたという報告は、一応ある。
やがて洞窟内の道が下りはじめ、あらわれた広い階段も下っていく。途中でいくらか敵をサクサクと倒し。
「何も落ちねーー」
「マジそれ」
「まあ適性外だしねぇ」
「まあなぁ。でもドロ良くなってる気配ねえな」
「だな。ボスくらいはなんかあればいいけど」
「公式には何もなかったけどな。まあ、ここの運営はたまにアプデ内容一部隠すけどな」
「だなぁ」
ベイアーとホイツフェラー氏ないしバルフサ組はとくに喋らずについてきている。
広間になっている場所に出る。洞窟内だが床は軽くタイルで敷き詰め、周囲には燭台があり、奥には机がある。
そして机の前には、狼騎士ハウゼルがいた。白銀の鎧を身にまとい、剣で攻撃するワーウルフ系人型モンスターだ。
「一緒だな」
「だな」
「うん」
俺はこの探検の結末を思い出した。
大した収穫なかったんだよな。労力的にも喋ってただけと言ってもいい。
ただ経験値はかなり増えてて、適正レベルの人、ないしサブキャラにとってはそこそこ美味しい過疎狩場として知られることにはなるんだけど。
とくに警戒心も見せずに、先頭のガブはハウゼルのターゲット内に入る。
ハウゼルは剣を抜いた。そして駆けてきてガブに向けて振りかざされる剣。
――だが、
「――は??」
「――お??」
ガブが……ハウゼルの振り下ろしの一撃であっけなく死んだ。
ガブのサブは双剣使いのグルームで、装甲が紙だ。とはいえレベルは198ある。ガブはハウゼルの攻撃を見ようとあえて受けたんだろうが、あり得ない光景だった。
“俺”も驚いた。
本来ここにいたのは、レベル170ほどのハウゼルのはずだからだ。廃装備でがちがちに固めた198レベルの相手に即死級の通常攻撃をかましていたらゲームにならない。そういう公式アナウンスを出しているならまだしも。
「一撃……??」
「おいおい」
「おかしくね?? めちゃくちゃ強化されてんな……」
次いでハウゼルのターゲットはドラグナーのイワタニに向くが、イワタニはタンカー役もこなせるドラグナーの代名詞的な完全無敵スキルで、ハウゼルの攻撃を防いだ。
その間に攻撃するが……MISSの表記。ハウゼルのHPゲージは微動だにしない。
「当たらねえ。パーティ狩場か?」
「レベル400はありそうだな……」
「マジで?」
無敵スキルの時間が尽き、イワタニはハウゼルの三連撃をくらって倒される。
「メイン持ってきてしばくわ。イワタニ、アプデのページ読み返して」
「タイチの戦い見たらな」
「ん。まあすぐ死ぬだろうけど」
前にいた2人が沈み、当然次のターゲットは俺に来るはずだが……後ろにいたベイアーとホイツフェラー氏が俺の左右を駆けていく。
「――おおおぉぉぉっ!!」
――かつて伯爵邸で見たままに、ホイツフェラー氏は道中で一気にスピードを上げた。
ハウゼルの元まであっという間に辿り着いたかと思うと<ドゥームズデイ・ルーター>による渾身の一撃を、ハウゼルに見舞った。
オルフェ一の斧使いの一撃だ。ハウゼルは当然のように反応できず、防御もできなかったが……倒れることはなかった。少し“硬直”しただけだ。
奇妙な光景と言えた。
ホイツフェラー氏の動きはかつて俺が見たままに「リアル」である一方で、ハウゼルの動きはクライシス内、つまりゲーム内の彼の動きのままだ。
グラフィックの方はまあ、クライシスは美麗グラフィックを売りにしてもいるゲームなので、両者が並んでもそれほど違和感はないのだが。
それにしてもハウゼルのHPはあと何十回か当てなければいけないレベルしか減っていない。微々たるものだ。かった。
ハウゼルのレベルいくつだよ。ホイツフェラー氏強いのに。
……クライシス内だとホイツフェラー氏はレベルいくつになってるんだ? 攻撃が当たってるってことは、ガブやイワタニのサブよりは戦える圏内ではあるだろうが……当たったのマグレじゃないよな。
「俺が相手をする!! ベイアー、お前は隙をつけ!!」
「はい!」
変なところで悩み始めた俺をよそに、2人はハウゼルとの戦いを本格化させていく。
ホイツフェラー氏が再び<ドゥームズデイ・ルーター>による豪速の一撃を入れる。まるで野獣のような動きだが、斧を地面に突き刺して鎧の隙間に蹴りや手刀を挟む辺り、獣とも言えない。
しかしハウゼルは一瞬動きを止めこそするものの、地に伏せることはなかった。HPもほとんど変わりはない。攻撃はちゃんと当たるらしい。
この間、ハウゼルも長剣で攻撃に転じているのだが、その攻撃は通らない。
ホイツフェラー氏はハウゼルの剣をすべて流すか、防御しているからだ。
《瞬筋》も用いているのか斧を手元に戻す速度は半端なく、複雑な形状をした斧の刃の手元の先の部分で剣を受けたりする高等な技術もそこにはあった。
ハウゼルの剣は正直愚直だ。これをどうにかしろというのは、敵の行動AIを生身の人間と同じようなものにしろと言うようなもので、開発チームにとって酷な話になるだろう。
ホイツフェラー氏の巧みな攻防の間、ベイアーはハウゼルの隙をついて背後や横から長剣で突いていった。しかしMISSの表記こそ出ないが、相変わらずハウゼルのHPゲージは微動だにしない。
それにしてもベイアー強くないか? ホイツフェラー氏と違ってベイアーはレベル30だぞ。バルフサでは、だけど。
そんな冷静に見ると奇妙な攻防劇――アニメキャラがリアル自分の隣で動くようなものだ――がしばらく続いたかと思うと、戦闘の様子を眺めていたインが「ダイチ、手助けしなくてよいのか?」と訊ねてくる。
ジルは空中浮遊していて退屈そうに戦いを眺めている。
戦闘を静観していた“俺”をよそに、実際の俺はハウゼルの元に向かった。
俺の姿はいつの間にか俺だった。高校生くらいの年齢で、鉄の胸当てをつけている。サブキャラのアークシャーマンじゃない。
視点もいつの間にか一人称になっていた。俺のデスクやパソコン、モニターなど自室の風景は視界から消え、俺はボス部屋の広間の中にいた。ガブたちの声も聞こえない。
俺は駆けながら右手に《魔力装》で剣を作った。硬化させる。
俺が来るのを察してハウゼルから離れるホイツフェラー氏。
――《瞬歩》でハウゼルの目の前に行き、俺は薙いだ。
ハウゼルを真っ二つになることこそなかったものの、俺の一撃をくらったことによりノックダウンした。
……が、すぐに立ち上がる。HPは残り1/5だ。一撃じゃないのか。ホイツフェラー氏に比べるとダメージ差は歴然だが……。
「ダイチ! もう一度だ!!」
ホイツフェラー氏がすばやくハウゼルの前に立った。俺は頷く。
再び始まった2人の攻防の末、ホイツフェラー氏の一撃によりハウゼルがよろめく。長めの
「今だ!!」
――その瞬間を逃さず、俺は《瞬歩》で間合いを詰めて、切りつけた。
ハウゼルはよろめいたあと倒れ、広間には静けさが訪れた。俺の視界にドロップウインドウはないので、彼が何を落としたのかは分からない。
ハウゼルは「どっち側」になるんだ? クライシス側のはずだが……。
視界が隅から霞んでいく。
ああ、俺はもうじき起きるようだ。夢だからな、これは。
……しばらく倒れたハウゼルのことを見ていたが、足元で小さな揺れが起こった。揺れはどんどん大きくなっていく。
「なんだ!?」
「下からのようですが……」
この地震に胸騒ぎを覚えた俺は、散ってください、と2人に叫ぶ。
――ハウゼルの倒れていた場所の床が突き破られ、盛大に撒かれた土やタイルとともに胴の長い巨大な怪物が現れた。体は植物の茎や葉、ツタなどで覆われている。テュポーンだ!
周囲を見てみるがネロはいない。こいつだけ??
テュポーンはやがて俺たちの方を向いて口を開けた。
口の中にはびっしりと生えた歯とヒトデのようなピンク色の舌があり、動かないハウゼルもいた。
嫌な予感がした。
その予感は的中し、テュポーンは思いっきり口を閉じた。
こもってはいたが……人骨が砕かれる音が聞こえた。閉じた口からは何筋か血を流して。聞きたくない音だった。二度と見たくない光景だった。思わず頬が引きつる。
テュポーンは一度顔を上げて、口を開けた。ハウゼルを呑みこむためだろう。そうして再び俺たち、いや、俺の方を向いた。
来るのか? まずい――
察するも何もなく到来してきたテュポーンの突進と開いたでかすぎる口に、俺はとっさに眼前で《魔力装》を伸ばした。
テュポーンは捕食を思いっきり《魔力装》に阻まれ、ぶつかり、無様にも顔と口に一線をつくった。同時にふりかかってくるハウゼルの血。中から赤く染まったヒトデ型の気持ち悪い舌が覗いている。
食われることはなさそうだが……テュポーンの力が強い。
俺は足に力を込めた。じりじりと俺は後退していくが、やがて勢いは止まる。
勢いは止めたが……こいつを放っておくのはまずい。ホイツフェラー氏やベイアーもいるし、決めるしかない。そういやインたちはどこ行った??
狭くなっていた視界の隅が靄によってさらに狭まる。邪魔だなこれ……。早く夢終われよ。
俺は《魔力装》でテュポーンの口をいったん押し返し、居合の構えを取った。
そして、両断するべく渾身の力で薙ぐ――
――薙ぐ…………テュポーンを…………奴を……
「――あっ!? …………あの。…………ご主人様?」
…………。
「――寝ぼけとるのか」
「――は、はい。………」
「――お姉ちゃん? ご主人様、起きないの?」
「――う、うん。寝てる。………あの。……ご、ご主人様…………」
……。
「――おおかた悪い夢でも見とるんだろうが……くく。そんなにきつう抱きついて。枕かなんかと勘違いしておるのだな。……ジョーラといい、ディアラといい。次はヘルミラの番かもしれんの?」
「――そ、そんな……」
「――ん~? 嬉しそうだの?」
……インの声がする。……そういえば、インどこにいったんだ……。
「――か、からかわないでください」
「――ふっ。……ディアラ、ダイチは起きんか?」
「――……ご主人様。起きれますか? ……ちょっと、く、苦しいです」
…………ご主人様? 苦しい?
…………テュポーンは? …………ああ。朝か。…………
意識が少しずつはっきりとしてくる。布と若草のようなにおいがする。
俺はなにかを抱えてるようだった。抱えているなにかが「苦しい」と言っている。
手を動かすと毛、いや、髪の毛? のような感触があった。動物……喋る動物? んなバカな。
力んでいたらしい腕の力を緩める。喋る動物が離れた。
目を開けて見れば……見慣れたダークエルフの少女の顔が目と鼻の先にあった。
彼女は紫色の瞳を半ば伏せて、恥ずかしそうにしている。耳もふにゃりと垂れていた。
……は?
混乱して姉妹のどっちか分からなかったが、目と眉は少しもち上がっているし、髪にも癖っ気があった。
目が合う。
「…………あの。……起きましたか?」
「…………うん」
……と、自分がディアラの首に腕をまわしていることに気付く。
ここは……ベッドの上だ。
この状況は……
「――うわっ!?」
驚いて身を起こす。ディアラも目を丸くした。
おっどろいた~……。たぶんというか確実に俺が行動したんだろうが……なんで俺はこんなこと??
慌てて周囲を見ると苦い顔で笑みを浮かべているヘルミラと、ニヤけているインがいた。インの笑みがちょっと気になるが……。
と、ディアラはちゃんと服を着ていることに気付く。“そういう展開”じゃないことに胸を撫でおろした。
「……あ。ご、ごめんな? 急に抱き着いた? ……んだよね?」
ディアラは「い、いえ。気にしないでください」と身を起こして立ち上がり、手で軽く髪を梳いた。気にするよ?
「大丈夫ですか??」
「……え? 俺が?」
「はい。……なんだかうなされているようでしたから……」
そうなの、と訊ねると、ディアラは不安げな表情になり、はいと頷いた。
「嫌な夢でも見とったか? ディアラに抱き着くくらいの嫌な夢を」
夢。インの嫌味な言葉に俺は見ていた夢を改めて思い返した。
テュポーン……。
夢に出るとはよほどインパクトがあったらしい。インパクトなら<山の剣>の殺人劇の方がよほどありそうだが、……正義はあった。ともかく。ヨシュカも復讐決意したしな。
しかし狼騎士ハウゼルか。懐かしい。あれは……1年前の出来事だった。ガブやイワタニと一緒にホイツフェラー氏やベイアーがいて、途中から色々混じってたけど。
「……変な夢だったよ」
そう言いつつ、懐かしさに口元が緩んでしまう。こうしてガブやイワタニが夢に出るのもそのうちなくなるんだろうな。
寂しいが仕方のない話でもある。俺の記憶は日を追うごとにこの世界での日々の記憶に塗り替えられていっているのだから。インパクトによって塗り替えの規模も大きくなるという単純な話なら、転生前の記憶はどんどんなくなっていくことだろう。
どんな夢だ? とインが訊ねてくる。ニヤつきはもうとくにない。
転生前にいた世界に、と言葉を口に出しかけて、留まった。姉妹がいるからだ。
「……騎士や巨大な蛇が出て、ホイツフェラー氏やベイアーたちと一緒に戦う夢。インもいたよ」
と、そんな簡潔な説明になる。
ずいぶん察しがよく、インがテュポーンかどうか念話で訊ねてきたので、そうだと返した。
ベッドに座る。寝起きはよかったけどこの起こされ方は心臓に悪い。
「倒せたのか?」
「騎士の方は。巨大な蛇は、倒そうとして……目が覚めたよ」
ディアラが、私やヘルミラは出ていましたか? と言うので、いやと首を振る。
「……頑張りますっ」
ディアラが唐突に両手の拳を握ってアイドルポーズをした。……何を?
「わ、わたしももっとご主人様に頼られるように頑張ります」
次いで意気込むヘルミラ。姉と同じく両手の拳を握って。
ああ、そういうことか。
俺は健気な2人に苦笑しつつ、前に見た夢のように、一緒に旅行してるくらいが気持ちとしては楽なんだけどな、と思った。
>称号「夢に惑わされる」を獲得しました。
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