7章の登場人物+α (2)


その2です。7-11から7-25まで。


< フィッタ虐殺編 7-11~7-19 >

・ミラー …… 50歳。ケプラの外交長官。仕事は主に異文化交流(亜人と人族の円滑なやり取り)と、領事業務(亜人たちがオルフェ内で暮らせるようにフォローする)。どちらも自身がゴブリンであることから、とくに亜人専任。メイホーでははぐれゴブリンの事件でダイチに世話になった。その縁でたまたまフィッタにいたところでダイチたちらしき噂を聞いては会いにやってきた。12歳ごろはぐれとして覚醒し、その後外交長官になるまでのサクセスストーリーを話した。

・ヘンリー・デュフォイLV30 …… ケプラの外交長官ミラーの従士。ちょっと怖い顔をしていて、平らな眉と青い目の間は非常に狭く、眉毛も薄茶色なので、眉なしにも見える。<山の剣>の襲撃に巻き込まれてしまったが、ミラーは無事に逃がすことができ、自身も掃討を手伝った。

※ロルツィング・リンケ・イル・ジギスムント …… 56歳。現ジギスムント家当主。若い頃、ロッタフル山で鉱夫だったミラーに読み書きを教えるように言った。結局このことは当時の父伯爵に叱られてしまうことになるが、このことを機にミラーは大成の道を歩むことになり、ミラーからは謝意と畏敬の念を抱かれ続けている。

※トーナー・サイジラット …… コロニオで大成した、珍しくもゴブリンの大商人。

※ナブラ・アングラットン …… 57歳。ケプラの市長。15年ほど前、厩舎で喧嘩の仲裁をしていたゴブリンでありながら身綺麗にしていて弁の立つミラーに声をかけた。しばらく交流を持ったのち、役人として引き入れ仕事ぶりを見たあと、ミラーの希望もあって亜人専任の外交官にした。

・クレーベ …… 赤斧休憩所で朝食中に話に参加してきた商人その1。ヴァイスとは同じ商人ギルドに所属していて、よく行動を共にする。オルフェは端から端まで練り歩いた身。

・ヴァイス・ノットンバーグ …… 同上その2。クレーベとは同業者であり友人。

■砂の鉈 …… マントイフェル領とルートナデル領で主に活動する山賊一味。女性を頭領に据えていることが知られている。それなりの被害はあるが、義賊ではないかという噂を信じている者もいる。

・リッツ …… 2回目にダイチたちに助けを請いてきた青年。とある小さな商家の下男。オランドル隊長は従妹にあたる。名前は出ていない。

■復活の神薬 …… クライシス内の復活系アイテム。蘇生後、HPとMPを全回復する。汎用性の高いアイテムである一方で、ユーザー間で取引は全くされず、課金アイテムとしても古いながら単価が高く、PVPで使う割にフィールドモンスターからのドロップはほとんどないというある種貴重なアイテム。ダイチは廃人ギルドにいたため、使う機会が多く、限りある数(下手をすると一度のPVPで消し飛ぶ数)しか所持していなかった。

・ゲルド …… <山の剣>の構成員。茶髪で長髪の男性。後ろで長い髪をしばっている。金目の物を集めていたところ、ダイチに殺害された。

・ハスター …… フィッタの警備兵の一人。黒髪で、口の上からアゴにかけてヒゲを生やしている。風格はあるが、隊長ではない。ダイチによってイドニアとともに救出され、掃討戦にも参加して復讐戦に勇んで参戦した。

※シャリオット・イル・ホイツフェラー …… 現戦斧名士ラブリュスハンツ・イル・ホイツフェラーの息子。ベルガー伯爵の息子であるヨシュカと仲が良い。

・コート …… <山の剣>の構成員。金髪の男。いわゆるしたっぱのリーダー。ダイチに殺害された。

・ナイクス …… <山の剣>の構成員。せっかちで臆病な男。ダイチに殺害された。

・ブラジェイ …… 同上。斬られた際に哀れな姿だと言われた男。ダイチに殺害された。

■拷竜 …… <最果ての黒砂の地ブラックグラウンド>の地を治めるとされる竜。七竜と七竜教が世の中から犯罪を減らすために生みだした架空の竜。罪深き者の魂は、この地に収監され、罪の内容により様々な責め苦を強いられることになる。様々な種族の14の部下がいるとされる。

・ドゥラント …… <山の剣>の構成員。アルビーナとラウレッタを連れていた忠実な男。ダイチにより殺害された。

※クラウス …… 元騎士であり、<山の剣>の首領。6-34および6章の登場人物参照。

・アルビーナ …… 強姦されそうだったところをダイチが助けた。感情の上下が激しく、声も大きい。よく暴力をふるう夫がいたが、彼は<山の剣>により殺害された。

・ラウレッタ …… 強姦されそうだったところをダイチが助けた。フィッタの風呂で働いていた女性。アルビーナ、イドニアの3人組の中では一番思慮深く、思いやりもある女性。

※ヴィドス …… アルビーナの夫。アルビーナに暴力を振るっていたことはフィッタの村民にはよく知られている。<山の剣>襲撃により死亡した。

・イドニア …… ダイチがハスターと一緒に助けた女性。茶髪ウェーブヘアーの美人。足が速い。

※ライアン …… 粉ひき屋に出入りしている悪事ばかり働く男。<山の剣>襲撃により死亡した。

※ピーター …… 酒飲みで口が悪い。蝋燭売りのベノとはよく喧嘩していた。<山の剣>襲撃により死亡した。

※ビョルンLV29 …… 52歳。フィッタの警備隊長。フィッタの警備兵は彼の指揮下に置かれる。<山の剣>襲撃により死亡した。

※スヴァトプルクLV26 …… 29歳。フィッタ警備兵。戦斧名士の隊員の一人であり、ドルボイとセダムとともにフィッタに派遣されていた。<山の剣>の襲撃により死亡。いわゆるムードメーカーで、ダゴバートとは気があった。

■ホンツ山 …… ロッタフル山と並ぶオルフェの鉄鉱山の主要産地の一つ。

・オリビア …… 風呂屋の老女主人。がめつく、村民からは強欲ばばあとよく言われていた。風呂に入っていたところで襲撃を受けて死亡した。稼ぎがよく、気立てもよかったラウレッタを気に入っていた。

※ビビス …… ラウレッタの恋人。嫉妬深く、執念深い。物語中では生死は不明。

・フウ …… フィッタの通称釣りじいさん。襲撃により死亡した。元々はテロンド出身の貿易商だったが、若い頃に山賊(レフ一行)に襲われて無一文になった過去がある。そのためか、警備兵たちには応援する意味でときどき魚料理を振舞っていた。ダゴバートをはじめ、フィッタの子供たちが魚好きになるのは、だいたい彼のせい。

■黒雷の一撃 …… ブレッフェンの攻略者パーティの一つ。連携が上手く、稼ぎも良かったパーティだったが、ブレッフェンで悪事がバレた後、置き去りにされた魔導士(フェリクス)が捕まった。フェリクスは仲間に恨みを抱きつつも<山の剣>に所属することになる。

■紅い猟犬 …… アイブリンガー公爵領ブレッフェンの警備兵団の1つ。猟犬とあるように、脚が速い者が所属し、検挙率は高い。

■オルナク …… アイブリンガー公爵領の西端にある村。『黒雷の一撃』に所属していたフェリクスが捕縛された。また、セティシア兵団の副隊長タラークの出身地でもある。

・フェリクスLV37 …… 40歳。<山の剣>の構成員の魔導士。ダイチによって殺害された。元々『黒雷の一撃』という名の攻略者パーティに所属するやり手の攻略者だったが、パーティの仲間に裏切られて破滅した。その後、クラウスから勧誘を受けて<山の剣>に参加。魔導士が少ないこともあり、重宝されている。あとで参加した自分よりも実力のあるコルネリウスのことが鬱陶しいが、魔法でも剣でも敵わないので、悔しい思いを抱えつつ、同業者ないし監視役として接している。コルネリウスが指摘したように、仲間を信じやすい性格。

・コルネリウスLV45 …… 49歳。見た目は20代。最近加入した<山の剣>の構成員のエルフで、木の精霊ドリュアドを使役できる召喚士。相応に実力は落ちるが、精霊の力がなくとも戦える。クラウスからは実力は評価されているが、まだ信用はされていないため、フィッタでは近くに置かれなかった。それがあだとなり、ダイチに敗北し、捕縛されることとなった。フィッタの襲撃の際には警備兵の足止め要員として活躍した。

・ヨナーシュ …… <山の剣>の構成員。仲間内の事情をよく知らないコルネリウスが、ヨナーシュの性癖をろくに知らないまますすめてウィルマを強姦していた男。怒り狂ったダイチによって蹴り飛ばされた末、複雑骨折や内臓の損傷により即死した。実力もなかなかだが、意外にも物知りで計算高い面もある。フェリクスとともにコルネリウスの監視役として置いていた。

・カルスタック …… <山の剣>の構成員。 元々衛兵だった男でコルネリウスとフェリクスのサポートをしていた。元兵士なだけあって理に適った戦い方をする男で、兵士に扮する必要のある場合はよく登用していた。怒り狂ったダイチによって床に頭を叩きつけられ末、即死。

・ミロスラフ …… フィッタの酒場の店主。<山の剣>による襲撃で死亡した。いつかの酒の席で、「あんたらが美味い美味いって酒を飲んでるのを見るのは、安酒を高く売りさばけたときと同じくらい得した気分になる」といった柄にあわない言葉を吐いたことは、ドルボイの印象に残っていた。


< ハンツ・ホイツフェラーの仇討ち編 7-20~7-25 >

・ハンツ・ラドモフ・イル・ホイツフェラーLV62 …… 44歳。戦斧名士の現隊長。家は伯爵家。赤茶けた髪に、緑目。ちょびヒゲとアゴヒゲを生やし、髪を撫でつけた好漢。ダイチ曰く、髪を白くしてヒゲを伸ばしたらRPGゲームの典型的な王様顔になりそう。昔は粗暴だったが、ベルガー家との交際で知性を備えるようになった。いざ戦いになると荒っぽい面が出てくるが、(一部の隊員を除き)隊員たちも喜んでそれに従う。最近は派手なものが好きで、武具や建物の装飾にも目がなく、ちょっと出費が激しい。

両手斧使いで、神級法具アーティファクトの「ドゥームズデイ・ルーター」が愛斧。オトマールが討たれたと聞いていてもたってもいられずにフィッタに飛んできた。《重撃》《断罪》などの高威力の一撃が得意であり、彼の斧の前に雑兵は残らないとされる。

■戦斧名士 …… 七影魔導連の1つ。主に斧使いが集っていて、パワフルな戦い方をする武闘派集団。なぜか斥候にも長けているので、斧を持った物々しい見た目の割に器用に立ち回ることができる。隊員は主に貴族から排出されるが、平民からも選出している。ホイツフェラー家に従う家の者も所属する。七影設立当初からあり、ホイツフェラー家も古い家のため、発言力は毎代上がっている。「七影の中の七星」という呼び名もあり、今代は市民からも人気がある。しかし、ベルガー領のフィッタが山賊組織<山の剣>により領主ともども壊滅したため、ホイツフェラー家は喪に服しながらも、今後のことに頭を悩ませることになった。

■ラッテルオマー家 …… フリドランのとある森の森林管理人のエルフの一家であり、他国の人々による森での伐採と木材の輸出に関して手続きを行う家。戦斧名士のホイツフェラー家とは正式に契約を結んでいて、自ら伐採も行える。ただ、フリドランは遠い上直接赴く用事もほとんどないため、輸出のみで、やり取りも基本的に手紙のみ。とはいえラッテルオマー家は、当主が替わった時など遠方からはるばる祝いに来てくれるホイツフェラー家には好感を持っていて、彼らのことはいつでも賓客として盛大に歓迎する。

・ラディスラウス・レデールLV40 …… 56歳。戦斧名士の副官。白髪交じりの黒髪、濃褐色。濃い口ヒゲが特徴的で、おでこが広い。レデール家はホイツフェラー家に忠誠を誓い、代々仕えている。片手斧使い。ハンツが両手斧なので、盾持ちになって身を挺して防御にまわることがよくある。時々足が痛むようになってきたので、振り回しやすいメイスのような小ぶりの斧に持ち替えようと検討中。

※ヘリバルト・ノリンフォートLV15 …… 65歳。ホイツフェラー家の家令。ハンツが昔から頭が上がらない人物。仇討ちのため憤懣やるかたない思いでフィッタに駆けつけるハンツを呼び止め、杖で小突き、怒りを鎮めた。武芸の腕は大してないが、博識で、弁才にも優れ、ヘッセー城のみんなが頼りにしている人物。王室に行く時などは、ハンツがよく一緒に連れていく人物でもある。

・サシャLV30 …… 35歳。ハンツの従者であり、騎士。武力に関してはラディスラウスが側近なので、それ以外の面でフォローしていることが多い。斧を使えるようにしようと考えた時期もあったが、ハンツの勧めもあって剣使いで通している。剣と盾使いで防御が上手い。剣使いとの戦い方を教えることもある。

・イーボック・チルケントLV37 …… 37歳。戦斧名士の隊員。魔導士。皮肉屋で、戦略家。広範囲の無精ひげ、長めの髪。元々は火力魔法が得意だったが、戦斧名士に加わると補助魔法の練度を上げさせられた。くわえて治療魔法も習得することに。直接的には言わないが、猪突猛進気味の戦斧名士の戦い方にはあまりよく思っておらず、酒の席では友人に愚痴ることもある。ただ根は善良なため、戦斧名士の在り方、貴族でありながら平民とも気さくに接するハンツのことは誇りに思っている。歳が近いこともあり、サシャとはプライベートでも親しい。男爵家の次男坊であり、失いかけていた家の名誉が復活したのは戦斧名士として活躍している自分のおかげだと考え、何の成果もあげられなかった居丈高の長男には幼い頃からのやり返しとばかりに口を酸っぱくすることがある。

※セダム・リラーLV24 …… 25歳。フィッタ警備兵。戦斧名士の隊員の一人であり、ドルボイとスヴァトプルクとともにフィッタに派遣されていた。真面目な青年であり、ときおり薪割りを手伝ったりしていた。ティルマンの嫁であるズィビーにちょっと気があった。それほど勇ましいわけではなかったので、このままフィッタの警備兵に転身してもいいかもなとちょっと考えていた。<山の剣>襲撃により死亡した。

※スヴェン・ラデク・イル・ホイツフェラー …… 3代目戦斧名士。約100年前に魔人ニールスベインを討伐したとして、戦斧名士では一番の名誉をあげたとされる戦斧名士。斧以外の武器では、ハルバードやスクラマサクスを愛用していた。

■魔人ニールスベイン …… レベル60ほどの魔人。羊の骨をかぶっている魔導士系の魔人。約100年前に3代目戦斧名士たちが討伐した。クライシスでは8か月前ほどに実装された比較的新しい魔人であり、ダイチは名前を聞いてむせた。

・マルフト・ムフタールLV33 …… 35歳。戦斧名士の1人。鼻が長く、面長の男性。黒髪、青目。普段は盾と片手斧を扱うが、対人ではしばしばポールアックス(斧刃・ハンマー・穂先のついた槍)に持ち替えて活躍する。《気配察知》持ちで、ときどき偵察役になる。防御魔法も使える。非常に合理的な物の考えが出来るが、本人はハンツに憧れがあり、感情的な人間になりたいと思っている。とある騎士の息子(養子)。親は実は学匠だが、母親ともども縁は切れている。このことは城の者は知らないが、家令のヘリバルトは知識階級が高そうであることは察していて、理由をつけては戦術や学問を教えている。このことはハンツとラディスラウスは、ヘリバルトから聞いて知っている。ダイチとは伯爵邸前の「カーブ」についてちょっと話をしたりした。

・イングラム・ペリトーLV35 …… 34歳。戦斧名士の隊員。マルフトと共に若くて有望な一人。《気配察知》と《警戒動作》持ちで、非常に優れた偵察兵・斥候。本人はその役目をまっとうするつもりで入隊したが、戦闘面でも優れ、体格もいいので、ラディスラウスはどちらに寄せるか考えた末、前衛で戦わせることが多い。戦斧名士が、その勇猛さとは裏腹に盾役がやや乏しいことも見越している。家は騎士家で、ホイツフェラー家に忠誠を誓っている家。前代(父)は戦斧名士の第一線は引き、警備隊長をやっている。

・ランハルト・マッシュLV30 …… 31歳。戦斧名士の隊員。粗暴な印象のある隊員。意外と二重で睫毛が長い。だみ声。実力はあるが、良くも悪くも言動がストレートで、純粋ではあるが外見の印象のままにあまり貴族らしさはない。西部駐屯地のホロイッツと大喧嘩して、川に落としてやったことがある。(ただ、これはホロイッツが原因だったため、謹慎で済んだ)家は男爵家であり、ヘッセー城内の衛兵長。

・イスコ・ロマードLV28 …… 27歳。戦斧名士の隊員。弓使い。ロマード兄弟の兄の方。斧も使えるが、役割的に重要なのでほとんど弓専任になっている。平民だが、父親のラルコフも弓が得意だったヘッセー兵で、ハンツもよく知っている。嫁はいるが、子宝になかなか恵まれないのが夫妻の最近の悩み。

・コンラート・ロマードLV25 …… 25歳。ヘッセー兵。イスコの弟。実力はイスコに一歩劣るが、イスコ同様弓が扱え、ヘッセー兵の弓使いとして重宝されている。イスコとは違って最近2人目の子供が出来、忙しくしつつも家庭内は充実している。近頃は母の過干渉にちょっとうんざり気味で、嫁も子供につきっきりになっているので、兄や同僚友人と飲む時間が増えた。

■アンテンブルク家 …… ベルガー伯爵が領主になる以前にフィッタ領主だった子爵。フィッタの土地を開拓したが、領民への待遇はよくなかったため、蜂起された。そのために子爵は怖がり、伯爵邸の前の道は村の様子が見えないよう、道をカーブさせたのだと噂されている。実際は、単にカーブの場所に住居があったという理由から。

※棟梁ギリー …… ヘッセーの建築家(大工職人)。ギリー家は元来フィッタの大工の家だったが、他に建築が出来る者がいなかったため、石工、石切、大工、タイル工、屋根葺き、家具作りにと何でもこなすように。やがて当時のホイツフェラー伯爵に腕前を見込まれてヘッセーに移り住むことになった。代を重ねる毎に順当に建築家としての地位を上がり、現在はアトリエと弟子を持つ誰もが知る棟梁。ハンツからは爵位をやると言われていたが、大規模な建築よりも家具作りや家屋作りなどが好きであり、また性分に適しているとして、断った。もっとも、家の者は、次代かその次の代かで爵位を賜っているだろうと疑わない。

■セント・スティンガー …… クライシスにあるユニーク剣の1つ。攻撃力は低いが、攻速値は高い刺突剣系武器。神父でありながら、スティンガーのあだ名を持っていた名剣士のあだ名を冠した剣。セントの方は皮肉だ。アイテムとしては、上限がレベル400時くらいに使い人がそこそこいたという程度。

・ベンザーLV34 …… 53歳。戦斧名士のドワーフの1人。ガシエント出身であり、他の戦斧名士と同じくヘッセーに暮らしている。時々、ヘッセー城付きの鍛冶師の仕事を手伝っている。両手斧使いで、身軽な身のこなしから繰り出される豪快な斬撃でいくつも死体の山を築いてきた。同じくドワーフであるフィッタ勤務のドルボイとは会えばあれこれ話し合う。やや口が悪い面はあるが、明朗快活な性格で、ドワーフとしてはらしい性格。

■ドゥームズデイ・ルーター …… 戦斧名士のハンツ・ラドモフ・イル・ホイツフェラーが持つ神級法具。クライシスではユニークアイテムとして存在し、武器デザインの完成度が高く、人気のあった斧。

・マニーLV18 …… 25歳。ヘッセーの女警備兵。入隊してまだ2年足らずだが、勇敢。後ろだけ少し伸ばしているため結んでいる。親戚の騎士の娘と仲が良く、その交流で騎馬の経験があったため、たまに伝令になる。本来なら招集しないが、フィッタに行く際、急きょ集められた中に彼女はいた(馬に乗れる兵を集めた)。ヘッセーには靴職人見習いの幼馴染がいて、最近恋人になった。だが、大喧嘩してぶたれたことを機に疎遠中。<山の剣>掃討作戦の際には、救助した村民の世話と彼らを保護した家の警備、生存者を探す兵として活動した。

・フルトヴェンクラー・ロド・ビュッサーLV25 …… 26歳。戦斧名士の隊員。ビュッサー子爵の長男。愛称フルト。やや童顔だが、端正な顔。親からホイツフェラー家の役に立てと言われたままに戦斧名士に所属、以来ハンツに忠実で、フィッタに来た際には進んで仕事をしていた。性格は誠実で、平民とも気さくに接するのだが、子爵家の息子でその上長男なので、戦斧名士の中では少々浮いている面がある。ハンツの方もいくらか気を使っているため、実力がもう一歩というところも手伝って厳しい戦況では前に出さない。家計が火の車で、貧乏暮らし。<山の剣>討伐戦に参加したが、いつも通りさほど活躍してはいない。ダイチとの絡みもほとんどなかった。

・ネーベルLV31 …… 35歳。フルトヴェンクラーの従者で、フルトが戦斧名士に入ったの機に自身もそのまま戦斧名士入りした。盾と片手武器。武器は片手斧含め、あらかた使える。常にフルトの傍にいるが、弓兵になることもしばしば。端麗な女顔なので、見知らぬ街に行くと、男女ともに声をかけられることがあるので出来るだけ鎧をまとうようになった。フルトがハークライと未だに付き合いが続いていることは知っているが、ビュッサー家の状況次第では最終手段として借金と支援の打診をしてみるように伝えるつもりでいる。

・レフLV38 …… 58歳。<山の剣>の構成員。薄気味悪く笑う白髪交じりの男。ナイフの扱いに長けていて、奇襲に長けている。元々曲芸師でもあったため、身のこなしも達者。老齢のくせにいつもニヤニヤしていて薄気味悪い男だが、年齢相応に人生経験が豊富であり、意外にもクラウスはいわゆる老将軍として重宝している。ろくでもない仲間を始末する時も彼は躊躇がなく、処刑人としての役割もあり、<山の剣>上層部からの信頼は厚い。長年指名手配されている人物であり、罪状はスリから貴族の暗殺まで多岐に渡り、本人は死ぬ日を心待ちにしている。戦斧名士たちにより処断された。若い頃に姦通して出来た子供が育てられていることを知り、年に1度ほど思い出してこっそり顔を見に行っては、善人として育っているのを不思議な生き物を見るように遠方から眺めていた。が、孫が出来たのを知ると、もう行かなくなった。殺したくなったためだ。

・コックス …… <山の剣>の構成員。ベルガー伯爵邸でクロスボウで狙撃したが、ハンツたち混成軍により殺害された。

・アルバーノ …… <山の剣>の構成員。同上。

・ルカス …… <山の剣の>の構成員。同上。

・カスパル(・アイブリンガー)LV38 …… 48歳。<山の剣>の構成員。組織のリーダー的存在。クラウス的には幹部に引き入れたいところだが、幹部でない者の実力が低すぎ、またカスパルの指導力も高すぎたため、主にしたっぱたちの指導および訓練担当になっている。クラウスもまた彼に鍛えられた。実はアイブリンガー公爵家の私生児。ハンツは三男のフランクの顔つきが似ていることに気付き、悩ましかったが、公爵に死亡を伝えることにした。

・ランブレー・ギーセンLV31 …… 43歳。戦斧名士の隊員。斧使い。アゴが割れている。古株の隊員の一人で、同期のホサとよく絡む。最近は教育もするようになり、ヘッセー駐屯地によく顔を出すようになった。騎士の家の息子。<山の剣>掃討戦では、伯爵邸の裏手にまわって活躍した。

・クヴァルツ(・アンテル)LV39 …… 24歳。茶髪、淡褐色。ヘッセーで訓練教官をやっているモールド家に預けられている戦斧名士の青年。不幸な生い立ちのせいであまり笑わない。暇な時はもっぱら訓練に費やし、戦闘面はハンツを除くと随一のものがある。武術も優れている。少々屈折した性格であり、冗談が分からない部分、世間をあまり知らない部分なども含め、ランハルトとイーボックからからかわれることがあり、たまに喧嘩になってはラディスラウスなどから叱られている。<山の剣>の掃討戦の際には、最初はエリゼオとベイアーに興味があったが、単身で<山の剣>を半壊させたダイチに俄然興味が湧いた。

実は10年前の<闇と太陽による劫火>の際の生き残りの1人で、ミージュリアは、魔女騎士ヘクサナイト所属の騎士シミル・アンテルの息子。10年前、シミルが厩舎で商談をしている折に、退屈しのぎに城門外にある小屋の屋根にのぼって空を見ていたところ、「闇と太陽による劫火」の爆発によりクヴァルツは近くの木まで吹っ飛んだ。助かったのはクヴァルツと1人の兵士だけだった。この兵士はまもなく姿を消した。使役魔法と武術の尋常ならざる腕を持つダイチのことは同胞だと信じて疑わず、ヘッセーに来た際には、手合わせをしようと約束した。

※シミル・アンテル …… ミージュリアの精鋭部隊魔女騎士の元隊員。「闇と太陽による劫火」により死亡した。息子のクヴァルツは生き残り、友好国であるオルフェの七影は戦斧名士の一人になっている。

※オリー・ナライエ …… 没35歳ほど。元魔女騎士の副隊長で、ナライエ魔法工房の主。まだ現役を引くには早かったが、出産の際、妻が死にかけたのを機に退役した。非常に優れた使役魔法使いで、本人は過剰に思っていたが、アマリアの<黎明の七騎士>の筆頭騎士バウナーにも匹敵する人類最高峰の逸材と評されることがあった。人柄にも信用が置けたため、魔導士が魔法を教わりに来るのはもちろん、フレデリカ女王にしてもときどき子供を預けるほどだった。遺体は見つかっていないが、何も残っていなかったという状況的に死亡したとされている。

※フレデリカ・アシュレイ・サーンス …… 32歳没。10年前に謎の消滅事故「闇と太陽による劫火」が起こり、死んだとされるミージュリアの女王。夫はアンスバッハ五世王の三男だが、同様に死亡したとされる。

※ルカ・サーンス …… 12歳没。ミージュリアの王太子。同上の消滅事件で死亡。

・ユリア・サーンス …… 16歳くらい。10年前の「闇と太陽による劫火」の際に、生き残った娘。フレデリカの娘、すなわち王女である。ただし、何もかもを失い、王女としての権限はなくなったも同然で、オルフェのアンスバッハ王の薦めの元、七竜教の修道院で身分を隠しながら暮らしている。ガスパルン伯爵との手紙のやり取りが楽しみ。

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