1-5 歓迎 (2)


 なんとかドラゴン1匹を討伐したことが、とうの昔の出来事のようにも思えてくる。


 かれこれドラゴンを20匹は倒した。倒しても倒してもドラゴンは遥か彼方からやってくるんだよね。おかげさまで《対竜戦闘術》「竜と戯れし者」「峰打ち達人」なんていうスキルや称号を入手してしまった。


 あると思ってたんだけど、なぜか格闘術のスキルは習得できていない。いまいち効果のほどは分かっていないが《対竜戦闘術》はLV10にしてある。

 ちなみに必要スキルポイントはどのレベルの段階でも全て1だった。1400という少なめのスキルポイントがなくなる心配はなさそうだったが、ゲーム性は皆無らしい。


 草原は爪の跡、風の刃の跡、そしてそこかしこで転がっているドラゴンの巨体たちと巨体を引きずって出来た跡で見るも無残な見た目になっている。


 それでもこの草原をドラゴンで埋め尽くすには20匹では足りない。

 草原の広さは北海道の田畑の広さを悠々と超えていそうなもので、どこまでも続いている荒野のような、つまりはアメリカンなスケールがあるから。

 主に家から反対方向に向かってドラゴンの巨体が転がっているので、ドラゴンを辿ればティアン・メグリンド女史の家に着くのだけど、もう家は遠すぎて見えなくなってしまっている。


 ちなみにドラゴンは紺色のものとは別に、真っ黒な種類のドラゴンもきた。

 ゲームでは黒いドラゴンはだいたい強い部類に入るので警戒したが、最凶の魔法の類を唱えるでもなく、メガフレア――主にファイナルファンタジーシリーズでおなじみのドラゴンが使う強力な破壊光線的なブレス技――なんてものが来るでもなく、紺のドラゴンよりもパワーとスピードがちょっと上がっているだけだったので安心した。


 突如世界がスローモーションになり、左右から風の刃が飛んでくる。挟み撃ちだ。


 挟み撃ちはもう4回か、5回か。

 倒した頃にちょうどやってくるせいか、ドラゴンたちの作戦被りが結構あるのだ。だから俺のドラゴン討伐速度自体はそこまで上がっていないにしても、討伐効率はなかなか手馴れたものになった。主に力加減という方向にだけど。


 俺は風の刃の軌道に入らない前方に避けて、しっかり狙いをつけてドラゴンそれぞれの翼の付け根辺り、人間でいうところの脇辺りを目掛けて小石を投擲する。

 もちろん当たる。石礫でもやばい威力になるだろうということで《投擲》スキルを入手したので、LV10にしたら思い通りの場所、思い通りの力加減を加えた上で、絶対に当たるようになったからだ。

 《投擲》スキルを何度か試していくうちに、付け根部分にある程度の力で当ててしまえばドラゴンを落とせることが分かっている。動物を傷めつけている心の痛ましさはいくらかあるのだが、あまり放っておくとドラゴンがどんどん増えてしまうので、我慢している。俺は夢の中だろうがなんだろうが死にたくはない。

 小石は余裕のあるときにちまちま拾ってストックしている。今ではポケットの中で常に5,6個じゃらじゃらしている。小学生だね。


 ちなみにスキルのレベルアップも最適化して、念じることで出来るようになった。

 これで当初のように、立ち止まり、慌てながらスキルレベルを指で操作することはしなくてもよくなった。便利なものだ。


 スローモーションが解けると――おそらく翼の付け根の骨を砕かれたためだと思うけど――ドラゴン2匹が痛みをこらえずに叫び声をあげて、地に落ちる。

 1匹は地上で派手に転んでしまい、1匹はなんとか態勢を整えて俺に向けて威嚇したあと尻尾攻撃をしてくる。

 のろのろと尾撃が襲ってくる世界の中でドラゴンの足に向けて《足払い LV10》を放つ。俺からしてみれば蹴りを入れただけのようなものだけど、きちんと足払いの効果が反映され、少しずつドラゴンの足が空中に打ち上げられている間に俺はさっと安全圏に下がる。

 2匹ともドラゴンが転んだところで、わざと俺はドラゴンの顔の前に姿を現した。ドラゴンは俺に気づくと遠慮なく噛みつこうとしてくるが、再度世界はスローモーションになる。ここはいつもドラゴンの迫力に肝が冷える。


 俺は噛みついてくるドラゴンの後ろに回り込み、3mほどジャンプして、その背中に飛び乗る。

 自分の身体能力がかなり上がっていることは、戦っているうちにしっかりと理解した。

 本当なら驚いて喜んでバッタかうさぎのようにそこら中をぴょんぴょん跳ね回っていたんだろうけど、ドラゴンの追撃が凄かったので遊ぶ暇なんてなく、実戦に有効活用できるよう使い慣れる方が早かった。

 ドラゴンのちょうど首の付け根部分に向けて、《掌打》をかます。世界が鈍化している間に、俺はもう1匹の地面で騒いでいた方にも飛び移り、同じように首の付け根に《掌打》を打ち込んだ。


 完了だ。


 スローモーションが解けると、2匹のドラゴンがギャゥとかグワゥとか言いつつ一瞬苦痛に顔を歪ませたあとに白目になり、ズンと音を立てて巨体を重力に任せる。そして動かなくなった。


 状況によって途中の対処の仕方が多少違ってくるけど、ラストアタックはすべて首の付け根への掌打で、俺は20匹以上ドラゴンを気絶させている。やっといてなんだが、彼らがまた大空を飛べる日は来るんだろうか。


 慣れたのか分からないが、肉体的な疲れは全然ない。けど精神の方は違う。ついふうと息をついた。


>称号「不殺主義者」を獲得しました。


 まあそりゃね。


 マンガでよくある手刀で気絶は試してない。

 手刀は力の面積が狭いので、誤ってドラゴンの首の骨を折ってしまったり、頸動脈が切れてしまうのが怖かったためだ。下手したら殺してしまうこともあり得る。


 不殺を貫きたいなんて特別思っていたわけじゃないんだけど、最初に骨を折る音と腱を切る音を聞いたのがよくなかったのだと思う。ドラゴンの叫び声だって聞きたくないのに、あんなの二度と聞きたくない。……血を見たくないのもある。一応借り物だしね、この服。


 そういえばこのスローモーションは、「俺への害意」に反応するらしかった。

 だから最初のドラゴンを吹っ飛ばして、ドラゴンの巨体が俺に飛んできたときには、スローモーションが発動しなかったらしい。ドラゴンを吹っ飛ばすに至ったのは俺自身の攻撃だったし、ドラゴンも気絶していたからね。


 空をしばらく見てみる。まだドラゴンはやってこない。ドラゴンを現していた敵マーク――赤丸のマークもマップにはない。

 打ち止めならいいけど、それならそれで、俺はさっさとティアン・メグリンドの家にいってめぼしいものを拝借して、メイホー村に向けて移動したい。


 それか、正直もう夢から覚めてもいいとも考えている。


 村に降りて、目覚めたドラゴンや新規のドラゴンがやってきたときの町への被害やもみくちゃっぷりを考えるともっと嫌だから。

 というか、戦いの最中に既に起きろ! 起きろ! って念じたりはしてはいるんだけど……。


 魔法を使えないのは残念だが、ドラゴンをこうしてぶちのめしているのはあまりいい気分じゃない。 爬虫類だって結構好きだしね。カメレオンとかイグアナとか飼ってみたいと思っていた時期はある。

 できればマンガの世界やRPGゲームの世界のように、背中に乗って飛行したり、良き友になったり、助言をもらったり。そういう仲でドラゴンとは付き合いたかった。


 気絶しているドラゴンの鱗をちょっとさわさわする。何度か触ったが、相変わらず鱗は一枚でも掌以上の大きさだ。冷たくて硬質ではないが頑丈で、さすがにキュッとは鳴らないが、表面がつるんとしている。

 ドラゴン特有の感触かと言われるとそれは判断のしようがないけど、ともかく少年心を刺激される感触だと思う。


 伝説上の巨大生物の皮膚を堪能したあと、俺は急いで家に戻る。


 だけどそれは例によって新しいドラゴンの鳴き声が許さなかった。


 ――キヤャァァァッ!!


 今までのドラゴンよりもしゃがれていないというか、耳心地の良い鳴き声だった。それでも甲高いし、うるさいのは変わらない。


 やってきたのは全身が白い竜だった。いや、どちらかというと銀色か。


 マップの「銀竜の顎」の文字を目に留める。親玉出てきちゃったか……。まあこれだけ子分倒されれば出てくるか。


 銀竜はこれまでに倒したドラゴンたちと比べて小柄だった。顔の輪郭がしゅっとしていて、手足が細く、全体的に獰猛さが控えめだ。女性的フォルムだと思わせる、美しい竜だ。

 ただ、彼らには生えていなかった頭頂部に生えた二本の真っ白い角は、一つの権威を表すかのように太く、L字形にそそり立っている。腕も翼と同化していないタイプの竜で、知能が高そうだ。これまで倒したドラゴンよりも目の前の銀の竜が上位の存在というのも頷ける。


『同族が世話になったようだな。軟弱者たちとはいえ、数を送れば手傷の一つや二つ、負わせるとも思うたが。貴様はずいぶん力を持つ者であるようだな』


 突然頭の中で響いてきたのは、男性の声と女性の声を混ぜてどちらも残したような中性的な声だ。


 なんかカナル型イヤホンをつけている感じの内から広がっていくような馴染み深い聞こえ方があって、あまり驚きはなかった。これまで散々非現実的なことをしてきた慣れもあるかもしれない。


 確実に目の前の白い竜が語りかけているのは分かっていたのだが、つい辺りを見回してしまった。


『こ奴らに会話ができないことは分かっておろう。「念話」ができるのは私だけだ』


 「念話」というお馴染みの単語。


 念話ね。ファンタジー諸作品でよくある鉄板の以心伝心の能力だけど。考えていることと、念話として伝える時とで選り分けが難しいんだよね、確か。


『「ふぁんたじい」はよく分からぬが、思考に指向性を与えるだけだ。思考の中で相手を形作り、それと会話すると考えればよい。聞かせたくないのなら念話を切ればよいだけだ』


 なるほど。分かりやすい。敵意はないのかな……?


 俺は言われたままに、頭の中に銀竜を出現させる。ん……


 ――あなたは私に敵意はないのですか? 


 こうかな?


『うむ。できておるぞ。……貴様がこ奴らを2,3倒したときには痛い目にあわせてやろうとも思うたがな。貴様は気絶させただけだときている。多勢のドラゴンを相手にしながら自身は手傷を一つも負わず、一方で一匹も逃さずに気絶させた者に興味はあれど、そんな者にやすやすと向ける敵意は私は持たんな。私はこ奴らほど愚かではない』


 白い竜がふわっと地に降りる。振動はほとんどなく、風のみが舞い、巨体が与える重力を無視するしなやかな着地だ。


『もっとも、私独断での意味のある戦いはするがな。少し相手をせい。なあに、私は七竜にして屈指の聖浄魔法の使い手だ。《自動治癒オート・ヒーリング》もある。死に至る手傷を負うたところでも問題はない』


 オート・ヒーリング? 徐々に回復する系の魔法か?


『可能性は低いが……お主もな。さあ、安心して全力を出せ!! 私をこやつら愚竜と同じと思うな!!』


 かなり知能は高く、分析力も高いようだが勝手に話をまとめていく竜に、いや、ちょっと待ってと、慌てて頭でではなく口頭で伝えてしまうも遅かった。

 銀竜の目が赤く発光し、全身が淡く光ったかと思うと足元のイネ科植物たちが次々と放射線状に凍っていく。


 全部を凍らせる的な技か!


 スローモーションにはなったので安心はしたが、これまでのドラゴンとは全く違う攻撃方法に戸惑う。

 ひとまず一旦逃げようとすると、『逃げるでない!』とピシャリと念話が飛んできて、足が止まってしまう。念話は遅くならないのか……。しかしスローモーション内なのによく分かったな。


 無視して逃げてもよかったが、なぜか母親に怒られた心境になった。クソ、怒られるの苦手なんだよ……。この世界で初めて言葉を交わせた相手、しかもいくらか信頼関係を築けそうな相手をないがしろにしたくない気持ちも出てくる。 


 若干聴覚がクリアになる。「戦わないとダメですか?」と念話で訊ねてみる。反応はなかった。


 仕方なく今まさに凍っていこうとしている場所を見極めて、引かれた線の内側に飛ぶように銀竜のいる方にタイミング良くジャンプしてみる。折れるようなことも割れるようなこともなく、イネ科植物の上に普通に着地して安心した。

 イネ科植物は丈が揃っていたため、高い氷の床のようになっている。ある程度いっぺんに凍ってしまっているようだ。 硬さといい、凍る速度といい、ヤバすぎる。 

 あまり考えてなかったが、イネ科植物の丈が揃ってなかったらと思うとぞっとした。刺さるからね……。とはいえ、これまで走っていて全く足の裏を痛めてないのであまり心配はないのだろうとも思った。むしろサンダルが良く壊れないな?


 ひとまず俺の体が凍ることはないようだ。

 なんとか地面から体が凍っていくことは回避してくれたようだし、既に凍っているイネ科植物から凍るのが伝播することもないようだったが、ただ……、とにかく寒い。体の内部から凍りそうだ。体がギシギシする気がする……。


>スキル「氷結耐性」を習得しました。


 寒さよ和らげと、もちろんすぐにLV10にした。と同時に体にいくらか血の気が戻ってくる。よかった。それでも寒いことは寒いけど。


 銀竜がこちらを見ているのに気が付く。氷に滑りそうになるが急いで跳躍して銀竜の後ろにまわった。

 日光を受けて乱反射する銀色の鱗がただただ綺麗だが、少々眩しい。一枚もらえないかなとかいう余計な考えが一瞬よぎった。家に飾りたい。夢だけどな。


 少し惜しさを感じつつも、例によって銀竜の首を《掌打》した。


 が、3枚くらい薄いガラス板を割ったような感触が伝わってきて勢いが殺され、結果首筋にはグッと掌を押しつけただけになった。

 ん? あれか。防御系の魔法か何かか?

 もう一度しっかり《掌打》を打ち込んでみる。衝撃があり、柔らかい風が起こり、俺の髪が舞う。今度は大丈夫なようだ。一筋縄でいかなそうなので、胴体にも打ち込んだら同じく薄ガラスを割る現象が起こったので再度掌打した。


 スローモーションが終わると同時に凍っていく進行が止まり、勢いよく地面に伏せる銀竜。

 初対面時の華麗な着地とは違い、巻き起こる軽い地震。それとともに、パキパキと氷が割れていく音が盛大に鳴る。


『――グ、ァ……! 素早いのだろうとは思っていたが……くっ……力もこれほどか……』


 そう言いつつも、銀竜の腕が俺に向かって伸びてきていた。しっかり鈍化していたが、だいぶ迫ってきている。結構速い! 爪の一撃を回避するため地面に着地する。


『グウ、ゥ……ではっ! これはどうだ!』


 そう言うや否や、よたよたと起き上がる銀竜の前に出てくる二つの巨大な黄色い魔法陣。魔法陣の前には黄色い光の矢のようなものが何十本も出現して、驚く暇もなく一斉に放出される。


 何本あんだよ!?


 射出されたところで世界が遅くなる。ドラゴンたちの風の刃よりも普通に速いようだ。

 ざっと見たら縦5×横10の50本ほどあるようだ。うげ……。

 速度的には軽く飛ばした紙飛行機くらいだろうが、なにより量があるし、余裕はないだろう。ひとまず急いで一番端っこの矢の方へ、迂回するように横方向に逃れる。すると、光の矢がすすっと軌道を変えてきた。


 しかも誘導かよ……。


 なんとか滑らないようにイネ科植物の上を駆けて、銀竜の後ろに回り込むことができた。自分に来ると分かって、矢を消さないかなと踏んで。だが、矢のいくつかは既に方向転換してきていた上に、銀竜のこともしっかり回避した。


 自爆なしかい。ホーミング性能高すぎ。どうすりゃいいんだ。


 銀竜は相変わらず俺のことを見ている。こちらの動きの隙を伺っているようにも見えるし、さっきの俺の攻撃に瀕死になって荒い息をついているだけにも見える。


 ひとまずまずは分かりやすいところから試してみようと思い、少しペースを落としてうねうねと走る。そのうちに矢同士がぶつかりいくつか爆発した。それをしばらく繰り返していたが、いまいち減ってない気がする。矢の補充とかしてないよな……?

 地道に減らすか、勇気を出して1本殴ってみるか。銀竜を気絶させるのがベターだろうけど……だいぶ体力が削れているようで、矢を出してからというものの、体をべたりと地面につっつけてぐったりしている銀竜を殴るのは、正直やりづらい。会話してなかったら躊躇してないんだろうが……。


 いつの間にか数本が上空から狙いをつけてやってきていた。ほんと余裕ないな。

 横に回避すると、今度は左右から来ていて、下からもホップするようにやってきたので前方に跳躍する。そして前方から矢が迫ってきているのを見て、あっと思う。


 しまった。


 ドラゴンと戦ううちにスローモーション空間にも弱点があることが分かっていた。

 それは「俺自身の落下の物理法則は変わらない」ということだ。つまり、空中では急に体勢を変えることはできないし、急旋回もできない。

 飛行能力があれば違ってくると思う。ゲーム的なとんでも世界だし、何かスキルを駆使すればどうにかできそうな気もするんだが……。


 俺は焦りつつも一応両手の掌を前方に出して、これまで大活躍してくれた掌打のパワーで矢の衝撃をどうにかできないかと願う。

 だが当然というべきなのか、物理攻撃では魔法攻撃にはあまり効果はなかったようだ。そもそも空中だし、掌打といえるほどの力が入らなかったこともあるのかもしれない。


 俺は一弾目を食らって爆発に巻き込まれる。何かと手が出る友人の“挨拶”を食らったときのような衝撃。痛みはちくりとした程度だが、耳がキーンとする。

 スローモーションが解けたようで、間髪入れずに俺のかざした両手を避けて肩に二弾目、次に鳩尾へ三弾目も食らってしまい、俺は彼方へ吹き飛んでいく。

 腹への衝撃に盛大にむせた。耳が飛行機状態にある中、意識が刈り取られていくのを感じた。


 場違いに綺麗な田舎のスカイブルーに目を細めながら、もっと来るのか? 夢だしいくらでもいいぞ、子分やられた仕返しだもんな、とぼんやりとさらなる痛みを覚悟したが矢はもうこなかった。


『よもや貴様防御……法のひ……唱え………んのか!』


 銀竜のなぜか焦ったような罵声を頭の隅に、俺の意識はシャットダウンした。


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