第2話 南野陽子編


 スケバン刑事といえば南野陽子だが、スケバン刑事の南野陽子は本当に美しかった。


 長い間数多のアイドルを見ているが、当時の南野陽子の美しさに比肩するのは、岡田奈々、木之内みどり、大場久美子のピーク時ぐらいだろう。

 被っていた鉄仮面が外れた際に長い髪を風になびかせる南野陽子の姿といったら、現世にアフロディテが降臨したかと思うほどだった。


 「鉄仮面に顔を奪われ、とおとななとせ、生まれの明かしさえ立たんこのあてえが何の因果かマッポの手先」「おまんら、許さんぜよ」これは、二代目スケバン刑事の決め台詞だ。


 「鉄仮面に顔を奪われ、とおとななとせ、生まれの明かしさえ立たんこのあてえが何の因果かマッポの手先」「おまんら、許さんぜよ」

 これは、二代目スケバン刑事の決め台詞だ。

 顔を見られると命を狙われるからと、幼い頃から母親に鉄仮面を被せられ17歳まで一度もそれを外すことなく暮らしてきた土佐(高知県)の「スケバン鉄仮面」こと五大陽子がのちの二代目麻宮サキとなる。

 南野陽子が演じるスケバン刑事の主人公の名前が3つもあって複雑なのだが、五代陽子→麻宮サキ→早乙女志織となる。

 五代陽子・・・凡庸だ。 

 麻宮サキ・・・コードネームに過ぎない。

 早乙女志織。志を織る。いい名前だ。この早乙女志織が主人公の本名だ。


 斉藤由貴の初代スケバン刑事があったから、南野陽子の二代目スケバン刑事がある。それは間違いない。が、やはり、スケバン刑事といえば南野陽子である。

 初代のストーリーのほうが原作には近いが、スケバン刑事Ⅱのほうが見ていて面白い。

 原作は間違いなく面白いのだが、斉藤由貴のスケバン刑事を見ていると、「わたしは一体何をやっているのかしら」という躊躇いがわたしには感じられる。

 斉藤由貴と南野陽子ふたりの女優としての優劣ではなく、スケバン刑事麻宮サキとの親和性の問題かと思う。結果として斉藤由貴に麻宮サキが降りてこなかったということだ。逆に言えば、斉藤由貴が歩み寄らなかったとも言えるかもしれない。



 ここだけの話だが、このスケバン刑事の文章を書いている最中、わたしの頭の中ではずっと「白い炎」が流れている。本当にいい曲だと思う。

 楽曲に関していえば、断然斉藤由貴の曲のほうがいい。

 「白い炎」は作詞森雪之丞、作曲玉置浩二だし、「卒業」「初戀」「情熱」は作詞が松本隆で、作曲が筒美京平の最強タッグだ。

 これ以上はない。斉藤由貴は本当に恵まれている。

 大学生の頃、斉藤由貴のレコード盤の「情熱」を買い、部屋に戻るやいなや、延々と聞き続けていたのはわたしだ。


 南野陽子が寄り添った早乙女志織(麻宮サキ)のスケバン刑事は秀逸である。


 それでも、南野陽子が寄り添った早乙女志織(麻宮サキ)のスケバン刑事が至高だ。

 それを超えるのは、山下美月のスケバン刑事しかない。

 やっぱり山下美月のスケバン刑事が見たい。今しかない。

 誰か、山下美月のスケバン刑事をやりませんか?

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山下美月のスケバン刑事が見たい master @masterluna20210331

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