第16話 マルリの計画
気づけば辺りはマルリが作った作品で溢れていて…
「あっいけません!いつのまにか作り過ぎてしまいました…」
そう言いながらアイテムを収納魔法の中に入れていくマルリ。
その時のマルリが、不気味な笑みと現金な目をしていたのはいうまでもないだろう。
~次の日~
マルリはとブレディア商会に来ていた。
ブレディア商会はマルリが貴族だった頃によく関わりがあった商会だ。
商会に着くと、商会長が笑顔で出迎えてくれた。
シュールト公爵から追放されてしまったマルリが元気そうだった為安心したのだろう。
この日、マルリがブレディア商会に来たのは他でもない、昨日作った玩具を売る為である。
「あの、これ私が作ったのですが少しで良いので売っていただけますか?」
少しドキドキしながらも商会長に渡すと商会長はとても驚いた目でマルリを見ていた。
「まっマルリ様が作ったのですか⁈ちなみにマルリ様、これは一体何をする物ですか?」
「えぇっと、これは…」
マルリが商会長へ説明すると、商会長はとても驚いた。
そして、店に置いてくれるとの事だった。
~1週間後~
マルリは商会長に呼ばれた。
どうやら、マルリの作った玩具がとても人気が出たそうだ。
それだけ暇を持て余した人が沢山いたのだろう。
そんな事を思いながらマルリは待っていた。
しばらくすると商会長がやってきた。
「こんにちはマルリ様!わざわざお越し頂きありがとうございます!」
「いえいえ、最近はとても暇なので」
「実はマルリ様の商品の人気がすごく、ぜひ!別商品を作っていただきたいのですが…」
別商品…その言葉にマルリは食いついた。
このままマルリが人気商品を出し続ければ、ひとりぼっちの方でも楽しめる世界になるのではないか…
全ては貴族時代からあまり友達のいなかったマルリによる。
ぼっちのぼっちによるぼっちのための計画なのだ。
「ぜひ!作らせて下さい!」
「ありがとうございます!」
こうして、マルリによる計画の歯車が動き出した?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます