第2話 平民としての生活に向けて
婚約は破棄され、家からは追放。
そして、貴族としての立場もシュールト公爵家の方々に剥奪された今!
私はもう平民であり、自由の身。
しかも貴族時代、学弁などの努力を欠かさなかったおかげで魔法学院でこれから習う内容は全て終わらせていたため、退学させられても全く困ることは無いのです。
つまり、好きなようにこれから過ごしていけるのです。
そう、これこそ自由!貴族時代にどれだけ夢見た事か。
しかし、いざ自由の身になってみたら…
「何をすれば良いのか全く分からない…」
生まれてこのかた15年、物心ついた頃には勉強ばかりしていた私は何をすれば良いのか全く分かりません。
一応、社交会のためのドレスを収納魔法で持ってきているのでお金に変えてもらいましょうか。
換金屋さんはどこでしょう?
「さっぱり分からない…」
第一王子の婚約者という事で軟禁状態だったので、王都については王宮以外全く分からないのです。
「まずは、王都について知らないと」
どこか、広場のような場所はないかしら。
そうだ、こんな時こそスキルを使わなければ!
確かこのように言えば良かったんですよね。
「スキル発動、マップ展開」
目の前に王都についての地図が浮き出てきました。
獲得したのは良いけど使う機会がなくてずっと放置していましたがこんな感じなのですね。
しかもこのスキル、ありがたいことに現在地まで教えてくれるのです。
結果、私は無事に広場まで来ることが出来ました。
「スキル…なかなか侮れないですね」
スキルの凄さを改めて実感しつつ、広場付近を散歩していると、人が沢山集まっている場所がありました。
気になったので覗いてみると、どうやら掲示板に集まっているようです。
内容を確認してみると、
第一王子!聖女の娘との婚約破棄⁈
理由は第一王子の浮気?
という見出しがありました。
一体どこから聞いたのやら、もうこの事が王都に知れ渡ってしまうらしいです。
まぁ、私は平民なので関係ないですが。
ですが、ここまで広がっていると困りましたね。
気づかれないようにしなければ、もう軟禁生活なんてしたくないので。
とりあえず、服装を変えた方が良いかもしれませんね。
ドレスで王都を動き回るのは目立ちすぎてしまいますし。
それじゃあ、
「スキル発動、マップ展開」
目の前に王都の地図が現れます。
やっぱりスキル、凄いですわね。
お目当ての換金屋さんは、どうやらすぐそこにあるようです。
早速行ってみましょうか!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます