桜の声
米元言美
第1話
桜は、「来て!」とは、言わないけれど、
桜の季節に、花見名所へ殺到する人の波
桜は、「見て!」とは、言わないけれど、
下から見上げ、歓声をあげる花見客の群れ
桜は、「写して!」とは、言わないけれど、
桜を背景に、自撮り棒を構える若者集団
桜は、「描いて!」とは、言わないけれど、
その儚い姿に感銘を受け、キャンバスに向かう画家
桜は、「詠んで!」とは、言わないけれど、
古代から詠まれて来た俳句や短歌の集大成
桜は、「歌って!」とは、言わないけれど、
桜を題材にした曲の数々
桜は、「泣いて!」とは、言わないけれど、
散る姿に胸を打たれ、思わず涙ぐむ繊細な心
きっと、花を開く人も、桜と同じなのだろうね
桜の声 米元言美 @yonekoto8484
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます