第5話 二階層の恐ろしさ

『全然メタルスライムいないな』


『このままいくと、三階層の階段見つけちゃうよ。もしこのまま見つからなかったら、ジョンニートじゃん!!』


『うっ、痛いところをつかないでくれ。

だがな!ミカもこのままいくと、ニートだぞ!』


『た、たしかに!!!!!!』


『お互い、死ぬ気でメタルスライムを探さないと』


『そうだね。…お、グリーンスライムだ。二階層に紛れ込んじゃったのかな〜おーよちよち』


完璧に舐めてるな…まぁグリーンスライムに警戒する必要なんてないだろう。

まぁでも一応鑑定するか


グリーンスライム


スキル:大喰い 放水 斬撃耐性B 火炎 熱帯性A 放電 藻弾


レベル:108


え、強すぎる…いやそんなことよりミカが危ない!


『今楽にしてあげまちゅねー』


ミカが火玉を打った

その瞬間グリーンスライムが口を大きく開け、超大量の水を吐き出した


その水が火玉とぶつかり火玉を打ち消したさらに水が地面に広がった


さらにミカの下着が透けてしまった。白か…これは突っ込むべきか否か…突っ込むのをやめることにした…世の中には、気づかない方が幸せのものだってあるのだ…


『聞いてミカ!このグリーンスライム尋常じゃないくらい強い!とにかく離れて作戦を立てよう!』


とりあえず走った


その瞬間グリーンスライムが放電を放つ。すると、地面の水にまで感電し、僕たちはギリギリその水の範囲から抜け出した


『何あれ、あんなこともできるの…強すぎ』


ミカが先程の舐め腐った態度の羞恥心と、敵への絶望に半泣きになる


ひとまず充分な距離まで離れた


『ミカ大丈夫?』


『う、うん』


よかった少しミカは立ち直れたみたいだ


『逃げてる間に思いついたんだけどひとまずグリーンスライムを水の無いところに誘導して、私が火玉を打つから、その隙にジョンがグリーンスライムの後ろに回って槍で突き刺すっていう作戦はどう?』


さすがに僕より経験がある人となると、こうも完璧な作戦を即座に思いつくんだなぁ


『オーケーそれでいこう』


ミドリスライムのところに戻った


『さて、どうやってグリーンスライムをこちらに誘導しますか』


『それはミカがゴーレムの時みたいに挑発すればいんじゃない?』


『まじかーあれ結構恥ずかしいんだよなぁ』


『大丈夫だって!ミカ、結構挑発上手だよ。』


『それ褒めてないよね…まぁよしとしましょう!今回だけだよ!』


『わかったわかったそれじゃ頑張って!』


次もやってもらうけどね


『おにさんこーちら、手のなる方へ!』


そしてミカは、おなじみの舌を出し、目を下に引っ張るポーズを取った


『ピィギャアア!』


グリーンスライムが激怒してる間、僕はダンジョンの通路をうまく使ってグリーンスライムの背後に回り込む


グリーンスライムは、まんまとミカの誘導に乗り、水がない場所にまで来た


そのタイミングでミカが火玉を打つ


それを見て、グリーンスライムは下着透かしの大量の水を吐き出した。


その背後を放電の暇を与える前に後ろから、槍で突き刺した



スライムは、ジェル状なので穴一つくらいじゃ生き延びるもっと粉々にするためにどんどん突き刺していく。


すると、ようやく動きが止まった


『ごめんね、僕ばっかり経験値もらって…』


『ううん全然いいよ、むしろジョンがいなかったらスライム倒せなかったよありがとう〜

ってそんなことより私下着透けてない!!!?』


気づいてしまったか


『恥ずかしい!帰って着替えたーい!!』


『そうだね、もうだいぶ疲れたし、帰ろうか』


本当は、あまり疲れてないが下着というのは女の子にとっては繊細なものなのかもしれないので賛同しとく


『ジョンはあまりこっち見ないでね!』


『そんな変態じゃない…よ』


言いきれないな。若干見てたし…

僕もいつか、そう言い切れる人間になれるだろうか…

父上の息子だし無理か…



ダンジョンを出てミカを家まで送った



僕はこれからどうするのかというと、ギルドに言ってみるつもりだやはり強制除名だけは避けたい


ヘラクレスのギルドに向かう



『あ、ジョンさん!今日はどんなご用で?』


スーザンさんはいつもニコニコしている

こんなに愛想がいいんだ、恐らく他の男の人から良く口説かれるだろう


『依頼をこなしに来ました一人でもこなせる依頼ってあります?』


『熱心ですねージョンさんは、一生懸命いつも依頼こなしてて素敵ですね。今日はミカちゃんいないんですか?』


実は、ミカと一緒に3、4個の依頼をこなしてきていた


『はい、いろいろあって…』


下着が透けたから帰ったなんて言えないな


『彼女さんを怒らせちゃダメですよー?』


『ただの幼なじみですよ!』


『ほほう幼なじみなんだね?それじゃちょっと依頼の書類が事務室にあるから見てくるねちょっとそこで待っててもらえるかな』


『はーい』


スーザンさんを待っていると、建物内で飲んでいる男が話しかけてきた


『おい、スーザンさん可愛いと思わね?いろんな奴が口説いてるらしいぜ。』


『スーザンさんやっぱりモテるんですね。もう恋人とかはいるんですかね』


『やっぱりお前も気になるか』


『え、いや僕はそんなんじゃないですよ!』


『まぁまぁそれがまだ恋人はいないらしいんだ

既に心に決めている人がいるって噂だ。ま、お前はぜーたいないだろうがな。ガハハハ!』


クソッなんて失礼な奴なんだ。どーせ僕なんか非モテリア充ですよ


酒場の男と話していると、スーザンさんがちょうどやってきた


『お待たせしましたージョンさんには、ゴブリン退治をしていただきます!』


でたー!雑魚退治!やりがいがないからめちゃくちゃ嫌いなんだよなぁっでもまぁ仕事に文句なんて言ってられないし、やりますか。


『あ、その顔、退屈な依頼だなぁって思ってますね?』


え、すごいなこの人これがメンタリストってやつなのか?


『そしてその顔!図星ですね!私レベルになると、ジョンさんのことなんてぜーんぶわかっちゃうんですよ』


『スーザンさんにはもう参りました…それで、何体倒せばいいんですか?』


『ちっちっち!まだ話は終わってないですよそれが、ただのゴブリンじゃないんです』


『なんと、雄大野原のレッドゴブリンです!しかも三体!』


『レッドゴブリン…?』


『そうなんです、ゴブリンより賢くて強いです!きおつけてくださいね』


なるほど、強いのは強いで、怖いな


『ふむふむ何か弱点みたいなのってあります?』


『それも調べてきました!レッドゴブリンの弱点はすなわち氷ですね。そこの、アイテムショップで確か、氷系のアイテムが買えたはずです。勧めといて悪いのですがそのアイテムは自費でお願いします』


『了解です!アドバイスありがとうございますちなみに報酬はいくらでしょうか?』


『あー!すっかり言い忘れてました10万ゴールドでます。アイテムを買っても充分入るのでそこは心配なく、あ、あと、倒した証拠としてレッドゴブリンの手首を三組分持ってきてもらううと依頼完了となります』


『わかりました!それじゃあ早速行ってきます!』


初めて行くアイテムショップっというものに心を躍らせ、スーザンさんから聞いたそのお店に向かった



どんなものが売ってるんだろー!


———————————————————


補足 大喰いは、なんでも食べることができ、人を食べると、その人のレベル、スキルも習得できる。グリーンスライムは、ダンジョンにやってきた人間を食べまくった結果あんなにスキルを手に入れてたのでした


ハートくれー












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