礼志12 修学問上奏 下
だと言うのに、せっかく設けられた学校は数年を経て、すでに有名無実化しております。学生たちは学業を嫌がり、役職からも逃げる。まともに講義に参加しているものも非常に少なく、あるいは親の病気を理由に欠席する。その真偽の程は不明でありますが、こうしたふるまいが学校の名声を地に落としております。
臣は旧来の制度にこう記されているのを見ました、國学の生徒たちはみな盛族貴顕、皇帝となるべきお方の力となるべく育成されるものである、と。しかしながらいま学生として選ばれているものは貴顕と疎族がないまぜに選ばれており、特に貴顕の家の者たちが同列に扱われるのを恥と思っております。かの
今の学生たちは年齢や出身地の違いにより対立を起こしております。それぞれがそれぞれのあるべき場に落ち着かせるのが良いでしょう。その上で陛下にとってズレをお感じになった際、參議に諮られるようになさりませ」
孝武帝はこの上奏に喜び、褒賞を下したが、結局は実行しなかった。このありさまを見て朝廷や市井にいる学究の徒らはみな怒り、失望にくれるのだった。
自大晉中興,肇基江左,崇明學校,修建庠序,公卿子弟,並入國學。尋值多故,訓業不終。陛下以聖德玄一,思隆前美,順通居方,導達物性,興復儒肆,僉與後生。自學建彌年,而功無可名。憚業避役,就存者無幾,或假託親疾,真偽難知,聲實渾亂,莫此之甚。臣聞舊制,國子生皆冠族華冑,比列皇儲。而中者混雜蘭艾,遂令人情恥之。子貢去朔之餼羊,仲尼猶愛其禮,況名實兼喪,面牆一世者乎。若以當今急病,未遑斯典,權宜停廢者,別一理也。若其不然,宜依舊準。竊謂羣臣內外,清官子姪,普應入學,制以程課。今者見生,或年在扞格,方圓殊趣,宜聽其去就,各從所安。所上謬合,乞付外參議。
烈宗下詔褒納,又不施行。朝廷及草萊之人有志於學者,莫不發憤歎息。
大晉の中興してより、肇めて江左に基し、學校を崇明し、庠序を修建し、公卿の子弟は並べて國學に入る。尋いで多故に值い、訓業は終らず。陛下は聖德の玄一なるを以て、前美の隆なるを思い、居方に順通し、物性に導達し、儒肆を興復し、後生を僉與すべし。學の建ちて年彌いよなれど、而して功に名すべき無し。業を憚り役を避け、就存せる者幾ばくも無く、或いは親が疾に假託し、真偽を知るは難く、聲は實に渾亂し、此の甚しき莫し。臣は舊制に聞く、國子生は皆な冠族華冑にして、皇儲に比列す。而して中の者は混雜蘭艾にして、遂に人情に令し之を恥とせしむ。子貢の朔の餼羊を去るに、仲尼は猶お其の禮を愛しむ、況んや名實の兼ねて喪じ、牆一世に面せる者をや。若し當今の急病を以て、未だ斯典に遑あらざらば、權に宜しく停廢すべくは、別なる一理なり。若し其れ然らずんば、宜しく舊準に依るべし。竊うに羣臣の內外、清官の子姪を普く應に入學し、制するに程課を以てとすと謂ゆ。今の生を見るに、或いは年の扞格に在り、方圓は趣に殊なれり。宜しく其の去就を聽し、各おの安ぜる所に從ずべし。上の謬合せる所、乞う外の參議に付すべし。
烈宗は詔を下し褒納せど、又た施行せず。朝廷及び草萊の人の學に志有せる者。發憤歎息せざる莫し。
(宋書14-3)
「いまの学府は機能してません、クソです! 改善してください!」「オッケーお前のアイディアいいネ!」→改善せず、以外よくわかりませんね?(にっこり)
あとは殷茂さんがさすが超一流の家門だけあって「俺らの一門を始めとした超エリートだけに高等教育を施すべき、カス家門は混ぜるだけ無駄」とか割とアブネー発言ぶち決めてらっしゃるくさいのが尊いです。これは差別じゃない、必要な区別なんだ(キリッ)
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