第30話決着


いきなり空が夜のように暗くなり始めた。



(ドン!)



そしていきなり地面に雷が落ちた。



雷が落ちた後、大輝達の目の前に現れたのはベルフだった。



「驚かされたよどうやら俺は大輝のことをだいぶなめていたみたいだな!」



ベルフは小さく拍手をしながら大輝達に近づいてきた。



「もしかしてベルフさんがモンスターを操ってこの村を襲わせたんですか!」



「ご名答めいとうさすがはSSSランクの天才さんだなんでもわかるんだな!」



ベルフは大輝をあおるようにそう言った。



大輝は頭に血が上らないように感情を抑えながらこう言った。



「何のためにこんなことをしたんですか!」



「だから前にも言っただろ、お前を倒すためだよ!」



「そのために俺は魔王カリブリスを体の中に取り込んだんだ!」



「なんだって!!!」



街の人達はその言葉を聞いて怯えていた。



「カリブリスはこの世界を支配したい俺はお前を倒したいお互いにやりたいことが一致して協力してもらうことになった」



「それじゃあ、早速戦いを始めようか!」



ベルフは勝ち誇った顔でそう言った。



「シヲンさん達は村の人達を連れて逃げてください、なるべく遠くに」



「でも、大輝さんは!!!」



シヲンはとても心配そうな顔でそういった。



「俺は大丈夫ですから、早く行ってください!!!」



「はい、大輝さん気をつけてくださいね」



「それじゃあ、皆さん、全力で走りますよ!!!」



そしてシヲン達は走って遠くに逃げた。



「さてじゃあ、邪魔者じゃまものの無いなくなったから全力で戦えるな大輝」



「ええ、そうですね」



大輝はそう言いながら村を守っていた、シールドを解いた。


「さて、戦いを始めよう!」



ベルフはさやから剣を抜いてそういった。



「ああ、俺がお前を倒して、魔王の野望やぼうも打ち砕いてやる!」



大輝は鞘から剣を抜いて鋭い目つきでそういった。



「ほうー言ってくれるじゃねーかなら、俺を本当に倒せるかどうか試して見ろよ!」



ベルフはそう言いながら大輝に切りかかってきた。


早い!


大輝はその攻撃を避けようとしたがベルフの剣が頬にかすった。


(シュ!)



「ほう今の攻撃を避けられるとは思ってなかったぞ!」



「それにしてもお前、前に戦った時より動きが遅くなったな、なんでだろうな」



「あっ、そっかお前がパーティーの仲間とずっと遊んでいたからか」


ベルフはバカにするような口調で言った。


「おお、怖い怖い、そんなに睨みつけないでくれよ」



「おいベルフくっちゃべってねーで、さっさとかかってこいよ!」



大輝は手招きをしながらベルフにそういった。



「調子に乗るんじゃねぇーーー!!!」



ベルフはそう言いながら大輝に切りかかった。



「お前の動きはもう見切った!」



大輝はそう言ってベルフの剣を折った。


(バキンー!)


ベルフの折れた剣の先は地面に突き刺さった。



「そんな俺の剣が!」



「まあいい。剣が使えないんだったら、スキルで戦えばいいだけの話だ」



「スキル世界の深淵 せかいのしんえん!」



ベルフはスキルを発動させて大輝に小さい玉のようなものをいくつも飛ばしてきた。



だが大輝はその攻撃をモロに喰らっているのにも関わらず、笑みを浮かべていた。



なんでこいつこんなに強力なスキルを喰らってるのに笑みを浮かべてるんだ!



ベルフは大輝がなぜ顔に笑みを浮かべているのかわからず、だんだん怖いという感情から恐怖の感情へと変わっていった。



なんでだ、なんでお前は攻撃を受けているのに、そんなに笑みを浮かべてられるんだ。



「それはこの攻撃じゃあ俺はやられないことがわかってるからだよ!」



「それはどういうことだ!」



「おれの装備には呪いの力を無効化するスキルがついてるんだよ!」



「それなら呪いの力じゃないスキルを使えばいいだけだ!」



「だからさっき言っただろうお前の攻撃はもう見切ったんだよ!」



(シュン!)



大輝はそういった後素早く移動してベルフの目の前に立った。



「そんな!!!俺の力で全く歯が立たないなんて」



「お前一つ勘違いをしているみたいだから教えておく!」



「俺が前にお前に付けた首輪の能力はもう一つあって、それは首輪をつけた相手のHPとMPを少しずつ奪っていくという能力だ」



ベルフはその言葉を聞いた瞬間、思い出した、確かに少しずつMPとHPが奪われていったことを。



「つまり、今のお前はほとんど魔王カリブリスの力を使っているにすぎないんだよ!」



「そんな!!!わかった、悪いことをしないから許してくれこの通りだ」



ベルフは大輝に頭を下げてそういった。



「許してくれだって?ダメだ、お前は今まで容赦なく人を傷つけすぎた!」



大輝はそう言ってベルフの首を切ろうとしたその瞬間!



ベルフはいきなり頭を抑えながら倒れた。



『お前じゃそいつに勝てない俺に変われ!』



「カリブリス悪い俺の体はお前に絶対に渡さない!」



『貴様話と違うじゃないか!』



「この俺が人の言うことを素直に聞くと思うか!」



『貴様ーーー!!!』



そういった後ベルフの体が強い光に包まれた。



光の中から出て来たのは姿を変えたベルフだった。



ベルフの背中には黒い羽が生えていた。



ベルフのその姿は魔王というより、堕天使だてんしという感じだった。



「ははは俺はカリブリスの体を乗っ取ることに成功したぞ、これで俺は世界最強だ!」



ベルフは高笑いをしながら、そういった。



(シュン!)



さっきの2倍ぐらいスピードが速い!



気がつけば大輝の目の前にベルフが立っていた。



「これで終わりだ大輝!」



ベルフがそういうと折れたはずの剣が元通りに戻っていく!



「死ねーーー!!!大輝」



(ガガガ!!!)



大輝はベルフの剣をギリギリでガードした。



「無駄なあがきを!」



「さあ、それはどうだろうなぁ本当に無駄かどうか試してみるか?」



大輝はそういった後ベルフの剣を振り払い、距離をとった。


「ずっとお前そうやって戦ってたら俺に殺されるぞ!」



なんでだ、なんで俺が追い込んでるはずなのに全然焦ってる雰囲気がないんだ!



「俺はベルフに絶対に負けない!!!」



「残念だが大輝お前は俺に勝てない何故なら、圧倒的な力の差があるからだ!」



ベルフはそういった後素早い動きで大輝の肩を剣で切った。



(すぱすぱすぱ!)



これで俺の勝ちだ!



今だ!



大輝は一瞬の隙をついてベルフを剣で切った。



(すぱすぱすぱ!)



「なんで俺が大輝に剣で切られてるんだ!」



「お前は相手が隙を見せると動きが大振りになるんだよ!」



大輝は鋭い目つきでそう言った。



「まさか、ずっとそれを狙ってたのか!」



「あぁそうだ勝つならこれしかないって思ったんだよ!」



「俺は最初から、大輝の手の中で踊らされていたのか!」



「ちくしょう大輝死ねー!!!」



「スキル火炎剣かえんけん!」



「スキル雷鳴石らいめいせっか



大輝はものすごい早さでベルフを切った。



「この俺が魔王の力を使ってもお前に勝てないなんて!!!」



(すぱすぱすぱ!)



「大輝さーん」



後ろの方からシヲン達の声が聞こえてきた。



「大輝さん戦いはどうなったんですか?」



シヲン達は不安そうな表情でそう言った。



「俺が今倒しました」



そういうと2人は大輝に抱きついた。



「よかった大輝さんが無事で本当に良かった死んじゃったかと思って不安で不安で!!!」



2人は涙を流しながら、そう言った。



「俺は死にませんよ、だって俺達の冒険はまだ始まったばかりなんですから」



大輝はそう言うと笑顔で2人にそう言った。



「はい!」


大輝たちの冒険はこれからも続く。





面白かったら 星5つ つまらなかったら 星一つ 正直に感じた気持ちでもちろん 大丈夫です。


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