第27話早く正気に戻ってくれ!


そして、次の日。



「それじゃあ、行きましょうか」



「行くってどこに?」



大輝とミイシャは疑問に思いそう聞いた。



「その場所に着くまでのお楽しみです」



「とりあえずわたしについて来てください」



「はい」



「わらわも少し興味がある一緒に連れて行ってくれ!」



カルムは興味津々な表情でそう言った。



「もちろんいいよだけど人に見つかったら困るからしばらく私のペンダントの中に入ってて」



「わかった」



カルムはそう言ってペンダントの中に戻った。


大輝達はシヲンについていった。



しばらく歩いて。





大輝達の目の前に大きな建物が見えてきた。



「シヲンさんこの建物は一体…!!!」



大輝達はその建物のあまりの大きさに驚きを隠せなかった。



超高級ちょうこうきゅう宿やどやです」



「それじゃあ中に入りましょうか」



「はい!」



大輝達は緊張しながら中に入った。



「すいません三人で泊まりたいんですけど?」



「いらっしゃいませ、お客様」



そう言いながら歩いてきたのは、女の店員さんだった。



「三名様ですね」



「はい、そうです」



シヲンは頷いてそう言った。



「それじゃあこの紙に書いてある三つの部屋からお選びいただけます」



シヲンは紙を受け取ってそこに書いてある部屋を見た。



「それじゃあ、この一番広い部屋で」



「かしこまりました。それでは何泊しますか!」



「一泊で」


「かしこまりました。それではお1人様、金貨千枚です」



「それじゃあ、ここは俺が払いますよ」



「そんな私が誘ったんですから、ここは私が!」



「いいですよ、いつもお世話になってるんですから」



大輝は笑顔でそう言ってお金を払った。



「ありがとうございます大樹さん」



本当は私が大輝さんに思いを伝えるためにここに連れてきたんだけど、早速失敗しちゃったな!



でも大丈夫、まだ挽回できる!



シヲンはそんなことを考えながら、大輝にキスしたことを思い出していた。



「後言い忘れていたのですが祝福代以外は全部無料なので、ぜひ楽しんでください」



「それでは、こちらがお部屋の鍵になります」



「ありがとうございます」



大輝達はそうお礼を言って部屋に向かった。





「ここですね」



シヲンはそう言って部屋の鍵を開けた。



(ガチャ!)






大輝達はその部屋の中に入ると天井に大きなシャンデリアが付いていて部屋の中は綺麗に掃除されていた。



「うおおおおぉーーー!なんだかうまく言葉に出来ないですけど、とにかくすごいですね!」



「こんな部屋見たことないよ!!!」



大輝とミイシャはとても驚いた表情でそう言った。



「本当にすごいなぁ!」



「カルムまだ出てくるなよ、人に見つかったらどうするんだ!」



「それなら心配ないですよ、主様」



「え?」



カルムの体はいきなり謎の光に包まれた。



光の中から出てきたのは18歳ぐらいの綺麗な女の人だった。



「えーとカルムなのか?」



「うん」




大輝がそう聞くと、カルムは強くうなずいた。



「わらわにとっては姿を変えることなんてあさめしまえです」



「そういうことは、最初から言ってくれよ!」



「すいません、主様」



「とりあえず座りましょう大輝さん」


「そうですね」



大輝はそう言いながら腰を下ろした。



「うわぁあのお花綺麗だね」



ミイシャは花瓶に入っている花を見て、そういった。



「ええ、とても綺麗ですね」



「あのー、私ワイン頼みたいんですけど、いいですか?」



「あっ、それじゃあ俺も何か頼むかな?」



「それじゃあわらわもお酒飲みたい!」



「カルムはダメだ」



「なんでですか、主様お酒飲めるのって15歳からですよね?」



「そうだけど、カルムってまだ10歳ぐらいだろう?」



「わらわは人間と違い年をとってもそんなに見た目は変わんないんです。少なくともわらわは300歳を超えています」



「だからそういう事は先に言ってくれって」



「たいして聞かれなかったので別に言わなくていいのかなと思って」



「じゃあ、好きなの頼んでいいよカルム」



「それじゃあ私、このワインにしよう」



「じゃあ、私も同じので」



「わらわもシヲンと同じのでいい」



大輝達は注文してしばらく待った。





「お待たせしましたお客様ご注文のワインでございます」



「ありがとうございます」



「それでは、また何かあったらお呼びください」



「はいお願いします」



大輝達はワインを飲み始めた。



シヲン達はワインを飲み始めてすぐ顔が赤くなっていた。



「大輝しゃんこのワイン、美味しいですね」



シヲンは酔っ払っているのか、呂律ろれつがうまく回っていなかった。



「シヲンさん酔っ払ってるんですか?」



「酔っ払ってなんていましゃん




「そうれすよ」



シヲンさん達どうやら全員酔っ払ってるみたいだ。



「いや、酔っ払ってる人はみんなそういうんですよ」



「それなら近くで見てみますか?」



そしてシヲン達は大輝が座っている横に腰を下ろした。



「ほら私達ちっとも酔っ払ってなんてら、いんですよ」



「そうれすよ、主様」



「って!カルムまで酔っ払ってるのかよ」



「それにしても、なんで3人ともこんなに酔っ払ったんだ!」



大輝は疑問に思いメニューを見た。



「さっき頼んだやつ、すごい強いお酒だったのか!」




シヲン達は立ち上がっていきなり服を脱ぎ始めた。



「ちょっと何やってるんですか!」



「ええ、何がですか?」



「何がって、その…」



「あれ、もしかして緊張してるんですか?」



ミイシャはからかうようにそういった。



「いいえ、そんなことは!」



「その割には目が泳いでますね大輝しゃん」



シヲンも大輝をからかうようにそう言った。



「大輝しゃん大好きですよ」



シヲンは大輝の耳元で囁くようにそう言った。




「私も大好きですよ」




ミイシャも少しふざけた声で耳元でそう囁いた。



「よかったですね主様、こんなに女の子にモテて」



「これってモテてるって言わないだろう!」



シヲンとミイシャはいきなり大輝のほっぺにキスをした。



「ちょっと、とりあえず落ち着いてください!」



大輝はそう言いながら後ろに下がると思わず花瓶が置いてある机にぶつかってしまい、



水が周りに飛び散りシヲン達にかかった。



……



もしかして、今ので酔いが!



「いきなり何するんですか大輝しゃん」



冷めてねーーーー!!!



「大輝さん」



シヲン達は大輝に近づいてこようとしたが、いきなり動きを止めて、自分達の体を見て顔を赤くしていた。



「キイャーーー!大輝さんなんでこんなことになってるんですか!!!」



シヲンとミイシャは慌てながらそういった。



大輝はシヲン達に説明をした。





「そうだったんですかすいません大輝さん疑ったりして」



シヲンは申し訳なさそうにそう言った。



「ごめんなさい」



ミイシャも申し訳なさそうにそう言った。



「よかったですよ元に戻ってくれて、あのままだったらどうしようかと思ってましたから」



大輝はほっとした表情でそう言った。



さすがに全部話すのは恥ずかしすぎてできなかったけど、大体の内容は伝えたから、いっか。



「その今日は疲れましたからねましょうか」



「はい」



面白かったら 星5つ つまらなかったら 星一つ 正直に感じた気持ちでもちろん 大丈夫です。


最後にブックマークもいただけると嬉しいです。

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