第24話夜のいたずら
次の日。
「さて今日は何をしましょうかね
大輝さん」
ミイシャはため息をつきながら、そう言った。
「そうですね、せっかく休みをもらったのに肝心のやることがないですね」
「このまま家にいるのもつまんないですし、久しぶりに街を見て回りませんか?」
「そうですねシヲンさん」
大輝達は家を出て街へと向かった。
大輝達か街の中を歩いていると、目の前にたくさんの人だかりができているのが見えた。
「なんですかね行ってみましょうか」
「はい大輝さん」
大輝達は人だかりができているところに向かって歩いた。
「すいませんここで一体何をやってるんですか?」
大輝は男の人に話しかけた。
「今からあの力自慢で有名な冒険者が戦うんだよ」
「ほら、あそこにいるやつ」
大輝はその男の人が見ている方を見るとそこには筋肉ムキムキの男の人がリングの上に立っていた。
「さあ、この中にこの俺と戦いたいっていう死に急ぎ野郎はいるか!」
「お前行ってくればいいじゃん」
「え!俺ですか?」
大輝は自分の顔を指差して、そういった。
「大丈夫大丈夫こんなのただの祭りだから相手も手加減してくれるよ」
男の人が笑いながらそういった。
「ちなみにこの大会のルールだがこのリングから出たら場外で負けになるあと、相手が気絶したらそこで試合終了だ」
「ルールはその二つだけだ、あとこのリングはものすごく硬い素材で出来てるからどんだけ本気でやっても絶対に絶対に壊れないから安心してくれ」
「そして俺に勝ったら賞金、金貨3000枚だ!」
「それじゃあ、行ってこい」
大輝は男の人に背中を押されて前に出た。
「大輝さんちゃんと手加減してくださいね」
シヲンは心配そうな顔で大輝にそう言った。
「お前、あいつに手加減しろなんて言って本当に手加減したら、死ぬぞ、あいつ!」
「いいえ、私たちが心配してるのは大輝さんの方じゃなくて、相手の方なんですよ」
「は?」
「お前が今回の死に急ぎやろうか」
「えーとはい」
本当は何やってるのか見てただけなんだけど。
「それじゃあいくぞ!」
「はい!」
大輝はそう返事をして剣を構えた。
「おりゃー!!!」
相手は大輝に切りかかってきた。
大輝はその攻撃を避けて相手に斬りかかろうとすると!
(ゴゴゴ!!!)
相手は風圧で3メートル吹っ飛びリングは消しとんだ。
「えーーー!!!」
周りにいた人達は目が飛び出る勢いで驚いていた。
「今何が起こったんだ!」
「いや、俺も全く見えなかった!」
「あいつもしかして噂のSSSランクの冒険者じゃないか!!!」
「きっとそうだ、噂でしか聞いてなかったが本当にいたんだな!!!」
周りにいる人達は口々にそう言った。
「だから、大輝さん言ったじゃないですか!」
「すいませんシヲンさんちゃんとやったつもりだったんですけど」
「だから言ったじゃないですか大輝さんはもうちょっと自分の力を自覚してください!!!」
「はい、すいませんでした!!!」
「はぁわかったら、相手の人を助けてあげてください」
シヲンはため息をつきながら、そういった。
大輝が相手の方を見てみると、口から、あはを吹いて倒れていた。
「あ!大丈夫ですか、ヒール!」
大輝は慌てて相手の人に駆け寄りヒールをかけた。
「ひーいもう貴方様に戦いを挑んだりしませんから、許してください!!!」
相手は目を開けて、大輝の顔を見た瞬間、土下座をしながらそう言った。
「おいおい、力自慢のあいつを土下座させるなんて一体どんな奴なんだよ!」
「あいつを一撃で倒した時点で強さが化け物じみてることは間違いないけど!!!!」
「いや一撃だったかどうか知らないけど!!!」
周りの人達は再び口々にそういった。
「そうだ!あの人に握手してもらおう!」
「俺も!」
「私も!」
大輝に向かって何10万人もの人が押し寄せてきた。
「あの、私と握手してください!」
「私もお願いします!」
「分かりました。分かりましたから幼いでください!」
「もしかして、あなた達この冒険者さんの仲間ですか!」
「はい、そうですけど?」
「うわぁーーー!、嬉しいなぁ冒険者さんの仲間と会うことができるなんて!!!」
そして、大輝達は金貨三千枚を受け取って家に戻った。
「はぁはぁやっと家に戻ってこれましたね」
シヲン達は息切れをしながら、そう言った。
「ええ、そうですね」
大輝はほっとした表情でそう言った。
「それじゃあ、休憩がてらコーヒーでも入れましょうか?」
「ありがとうございますシヲンさん」
「それにしても大輝さんあの人気ぷり凄かったですね」
ミイシャは椅子に座りながらそういった。
「いいえそんなことないですよ」
「本当にすごかったですよ!」
「でも大輝さんはもう少し手加減を覚えてください」
シヲンはコーヒーをテーブルの上に置きながら、そういった。
「はい、すいません」
大輝は申し訳なさそうにそう言った。
「それにしても結局大輝さんの戦いを見て帰ってくるだけになっちゃったね」
シヲンは少し困った顔をしてそういった。
「あっ!そうだいいこと思いついた!」
シヲンは嬉しそうな顔をして、そういった。
そしてシヲンは紙に何やら地図のようなものを書き始めた。
「いいことってなんですか?シヲンさん」
「2人は夜ご飯が食べ終わったら、ここに来て」
シヲンはそう言って2人にその紙を渡した。
「それじゃあ、私は支度があるので先に行きますね!」
シヲンは目をキラキラさせながらそう言って出て行った。
「あんなに元気なシヲンさん初めて見た」
「私もです!」
大輝達はシヲンに言われた通りご飯を食べて地図に書かれている場所に向かった。
「地図の通りなら、ここがスタートって書いてありますけど、どういうことなんでしょうね?」
「さぁ、分かりませんけど、とにかく先に進みましょう」
「そうですね」
「よしきたきたここには私がたくさんの仕掛けを仕掛けておいたから2人がどんな顔をするのか、今から楽しみだなー」
「大輝さんなんだかここ薄暗くないですか?」
ミイシャは少し怯えた声で大輝の腕をぐっと掴みながらそういった。
「もう夜だからっていうのもありますけど、それにしてもぐらいですね」
「あ!」
「お!」
ミイシャは思わずつまずいて大輝の上に、乗っかるように転んでしまった。
「あ…」
「あぁ…」
2人の周りには変な緊張感が漂う。
「ミイシャが大輝さんの上に乗って一体何を!」
シヲンはその光景を見て、顔を真っ赤にしていた。
「あのー、ミイシャさんそろそろ俺の上から降りてくれませんか?」
「あっ!すいません大輝さん」
ミイシャは恥ずかしそうにそう言った。
「さてそれじゃあ、次に行きましょうか大輝さん」
「はい」
大輝達が前に進もうとしたその瞬間!
「あ!」
「え!シヲンさんどうしてここに、先に!」
「バレちゃいましたか」
「ちゃんとゴールまでたどり着けるか後をつけてたんですけどね」
「それじゃあ、ずっと今まで俺たちの後付けてたんですか?」
「はい」
「2人の驚く顔が見てみたくてでも面白かったからいいんですけどね」
「それならまぁ良かったです」
面白かったら 星3つ つまらなかったら 星一つ 正直に感じた気持ちでもちろん 大丈夫です。
最後にブックマークもいただけると嬉しいです。
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