第21話モンスターの腹を切る!


「さっきと違って二階は結構明るいんですね」



シヲンはほっとした表情でそういった。



「あ!」



ミイシャは何かに足を引っ掛けて転んでしまった。



その瞬間!ミイシャの方に向かって斧が飛んてきた。



「ミイシャさん危ない!」



大輝はミイシャを庇うように突き飛ばした。



そして大輝もその斧を避けた。



「ありがとうございます大輝さん」



「でもなんでいきなり斧なんかが飛んできたんでしょうね?」



シヲンは疑問に思いながらそう聞いた。


「おそらくミイシャさんの足がこれに引っかかったからだと思います」



大輝はそう言ってミイシャの足元にある透明な糸を指差した。



大輝がそういうと2人は覗き込むようにその透明の糸を見た。



「本当だ、全く気づかなかった!」



「とにかくこの先にも似たような仕掛けがあるかもしれませんから、気をつけましょう」



「はい」






大輝はしばらくまっすぐ歩いた。





しばらくすると地面に大量の頭蓋骨が転がっているのがわかった。



「何ですか、これ!」



2人はとても驚いていた。



「多分人間の骨でしょうね」



大輝はその骨に少し近づいて、そういった。



「そんな怖いことをさらっと言わないでくださいよ大輝さん!」



シヲンは少し怯えながらそういった。



「あっ!すいません」



大輝達の目の前にある箱の扉がゆっくりと開いた。



「ひい!」



その箱の中から出て来たのは人の形をしたモンスターだった。



そのモンスターはゆっくりと大輝達に近づいてきた。



シヲンとミイシャは容赦なくそのモンスターに攻撃をした。



そのモンスターはシヲン達の攻撃を受けてバラバラになった。



「やったー、倒した」



シヲン達の攻撃を受けたはずのモンスターは体が元通りになっていく。



「このモンスター、不死身なの!」



シヲン達が驚いていると、地面に落ちていた頭蓋骨が人の形へと変わっていく。



「なんか敵が増えた!」



どこかにきっと弱点があるはずだ。



大輝はそう思いモンスターを観察かんさつする。



あの頭の上にある石みたいなのが弱点なのか?ただ見ていても仕方がないとりあえず攻撃してみよう。



大輝はそのモンスターの頭の上にある赤い石に向かって切りかかった。



(すぱ!)



するとそのモンスターは動かなくなった。



「2人ともモンスターの頭の上にある赤い所狙って下さい!」



「はい」



2人は大輝にそう言われて、赤い石の部分を狙った。



するとモンスターは次から次へと倒れていった。


「通せました大輝さん!」



「すごいですね大輝さんあんな状況で敵の弱点に気づくなんて!」



「たまたまですよ」



「先に進みましょうか」



2人は大輝の後ろについて歩いた。



しばらくして。






「だいぶ歩きましたけど、今までいた場所とは全然違いますね」




気が付けば大輝達は青い水に覆われた場所にいた。




すると水の中から手が出てきて大輝の足を掴んで中に引きずり込んだ。




「大輝さん!!!」



2人は慌てて攻撃をするがその攻撃はすり抜けていく。



そして大輝はだんだんと水の中に引きずり込まれていく。



大輝はそのモンスターの腕を切ったがすぐに再生されてしまった。



水の中じゃこのモンスターに勝つのは難しい、どうにかして外に引きずり出さないと。





「どうしよう私達も飛び込んで、大輝さんを助ける?」



「それはダメよミイシャ私達まで引きずりこまれたら何もできなくなる!」



「でも、じゃあどうしたら!」





そうだ!このモンスターを利用しよう!



モンスターが大輝に向かって殴りかかってきた。



大輝は殴りかかってきた腕に乗っかり高くジャンプをして水の中から出た。



「大輝さん何度もないですか?」



シヲンは不安そうな顔で大輝にそう聞いた。



「はい、何度もありません。そんなことより2人とも後ろに下がってください引きずり込まれますよ!」



モンスターは水の中から出なくていいギリギリのところで大輝達に攻撃をしようとする。



「やっぱ水の中からは出られないみたいですね」



「うおおおおぉ!!!」



モンスターはそう叫び声をあげながら大輝達に水野大玉を作り投げ飛ばしてきた。



大輝達はその攻撃をギリギリで避けた。



「あのモンスターってどうやって倒せばいいんですか!」



シヲンは悩んだ表情でそう言った。



「下手に攻撃をしても、ただすり抜けるだけだしね」



「そうだ!2人とも俺が攻撃しますから2人はあのモンスターの注意を引いてくれますか?」



2人はモンスターに向かって攻撃をし続けた。



「よし、今だ!」



大輝はモンスターの腹をまっぷたつに切った。



「うおおおおぉーーー!」



「やりましたね大輝さん!」



ミイシャは笑顔でそう言った。



「でも大輝さんなんであそこが弱点だと分かったんですか?」



「それはあのモンスターが、なんで水の中から出ないんだろうって考えた時単純ですけど、水を体の中に貯めておかないと動けなかったんです」



「だから一番水が溜まってる、腹が弱点なんじゃないかと思って」



「そこまで考えっていたなんてやっぱり大輝さんは凄いですね!」



ミイシャは驚いた表情でそう言った。



「大輝さんは強いだけじゃなく、頭いいですからね」



シヲンがそう言った。



「そんなことないですよあのモンスターに勝てたのは2人が引き付けておいてくれたからです」



そして、大輝は達ボス部屋へと向かった。




中には頭に角を生やした獣の大きい四足歩行のモンスターがいた。



「うおおおおぉーーーん!」



モンスターがそう叫び声をあげると、大輝の方に雷を落としてきた。



(ドドドン!)




「とりあえず様子を見ながら攻撃のチャンスを狙いましょう」



「そうですねシヲンさん」



大輝達は武器を構えた。



ミイシャは距離を取りながらモンスターに矢を放った。



(ドドドン!)



ミイシャが打った矢は雷にうち落とされてしまった。



「だめだ攻撃しようとしても雷で邪魔される!」



「こうなったら!」



(ドドドン!)



(シュンシュンシュン!!!)



大輝は雷を全て避けてモンスターに切りかかった。



「おりゃー!」



「今まで戦ってきたモンスターより体が硬い!」



大輝は再び距離をとり、モンスターを観察した。



何かあのモンスターに攻撃できる手段はないのか、手段は!



大輝がそんなことを考えていると、目の前にスキル習得の画面が出てきた。




<新しいスキルを習得しました。スキルの名前は| 凍刃《こおは>



<このスキルの効果はMP間がある属性を氷属性に帰ることができます>



よし、とりあえず使ってみるか!



「スキル凍刃!」




大輝がスキルを発動させると手に持っている剣が氷に包まれていく。



氷の剣になったのはいいけどどうやってあのモンスターに攻撃をすれば!


あ、そうだ!



大輝は地面に剣を突き刺したすると地面に氷が広がりモンスターは雷を落とすことができなくなった。



「今のうちに3人で畳み掛けましょう!」



「分かりました大輝さん!」



大輝達はモンスターに容赦なく攻撃をした。



「トドメです、大輝さん!」



「おりゃー!!!」



(すぱすぱすぱ!)



「うおおおおぉんーーー!」



「私達いい連携プレーでしたね」



シヲンは笑顔でそう言った。



「はい2人のおかげで倒すことができました。ありがとうございます」



「それじゃあ、早く次のモンスターを倒しに行こう」



ミイシャは拳を高く上げながら、笑顔でそう言った



そして大輝達は3階へと向かった。



面白かったら 星3つ つまらなかったら 星一つ 正直に感じた気持ちでもちろん 大丈夫です。


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