第16話話本当の思い

そして、次の日。



「大輝さん皆さんも私たちを助けていただいて、ありがとうございました」



「いえいえほとんど大輝さんが物凄い速さでやってくれましたから、私は何もしてませんよ」



シヲンは少し申し訳なさそうにそういった。



「皆さんが私達を助けてくれなかったら、今頃病気にかかってきっと生きてませんでしたから皆さんには感謝してもしきれません!」



1人の村人がそういった後みんなは大輝達に深く頭を下げた。



「また何かあったら遠慮なく私達を呼んでくださいね」



ミイシャは優しい笑顔でそう言った。



「そう言っていただけると、たいへん助かります」



「皆さん、そろそろギルドに戻りますよ」



「はーい」



大輝達は男の人にそう返事をして馬車ばしゃに乗った。



「それではみなさん、さようなら」



村人達はそう言いながら大輝達に向かって大きく手を振る。



「さようなら!」



大輝達もそう言いながら手を振り返す。



大輝達はギルドに戻っていった。





「ここまで送っていただいてありがとうございました」



「ありがとうございました」



大輝が頭を下げてそういうと2人も大輝に続くように頭を下げてそう言った。


「大輝さん達のお役に立てて良かったです。それじゃ僕はこれで」



大輝達は男の人を見送った後、ギルドの中に入った。





「おかえりなさい皆さん帰ってきたばっかりで申し訳ないのですが、またギルド長がお呼びですよ」



「ああ分かりました」



大輝達は苦笑いをしながら、そういった。



大輝達はアデルの元へ向かった。



「失礼します」



「大輝さんクエストの方はどうでしたか?」



「無事にクリアしました」



「そうですか大輝さん帰ってきたばかりで申し訳ないのですが、その…」



「また新しいクエストを受けてほしいんです!」



「さっき受付の人から聞きました」



「それはよかった、話が早くて助かる」



「あ!その前に大輝達にこれを」



アデルはそう言って、いつものように大輝達にクリア報酬を渡した。



報酬金額は金貨500枚だった。



「それで話というのは?」



大輝がアデルにそう聞いた。



「実は魔王復活の影響がダンジョンの方にも出てきてるみたいで

大輝達には明日そのダンジョンの操作に行ってきてほしいんです」



「そのダンジョンにどうやって行くんですか?」



シヲンが疑問に思いそう聞いた。



「今回と同じように少し遠いので馬で行ってもらいます。あと、必要なものはこちらで用意します」



「でも、のろいいとかがかかった、ダンジョンだったらモンスターがやたら強くなってたりするんじゃないですか?」



ミイシャが恐る恐るそう聞いた。



「多分そうでしょうね」



アデルがミイシャにそういった。



「たとえそうだとしても大輝さんがいるから、大丈夫だよ。ね?大輝さん」



シヲンは大輝の顔を見ながら笑顔でそういった。



「それもそうだね」



ミイシャは安心した表情でそう言った。



「そんなに頼られて両手に花ですね大輝さん」



アデルは少し笑いながらそう言った。



「それはその…」



「おやそれじゃあなんで大輝さん動揺してるんですか?」



アデルはいたずらっぽく笑いながらそういった。



「さーて2人とも家に帰りましょうか」



大輝は少し動揺した様子で、そう言った。



「はい」



2人は大輝にそう返事をした。



「それじゃあ失礼しました」



大輝達はそう言って部屋を出た。





「はぁなんか変な汗かいちゃった」



大輝はほっと一息ついてそういった。



「それにしても1日も経ってないのに家に帰るの久しぶりな気がするなぁ」



「ミイシャ前にもにたようなこと言ってたよ」



大輝達は家へと戻っていった。



「ただいま」



大輝達はそう言いながら家の中入った。





「ただいま」



「って誰もいないんですよね」



ミイシャは少し笑いながらそういった。



「もう夜ご飯作っちゃっていいですか?」



「はい、お願いしますミイシャさん」



そして大輝とシヲンはいつものように一緒に座ってミイシャが作るご飯を待った。



しばらくして。





「ご飯できたよー」



「わらわもそのご飯食べる」



「うわっ!いきなり俺の後ろから現れるなよカルム」



「わらわもミイシャが作ったご飯食べてみたい!」



「うん、いいよたくさん作ったからたくさん食べてね」



ミイシャは笑顔でそう言ってカルムの分をお皿によそいテーブルの上に置いた。



そして大輝達はご飯を食べ始めた。



「この料理、おいしいなぁ!」



「この料理も美味しいぞミイシャ!」



カルムは目を輝かせながら、そう言って物凄い勢いで食べていく。



「それはとても嬉しいんだけど、もうちょっとゆっくり食べてねカルムちゃん」



「本当にこんな美味しい料理を食べたのは初めてだ!」



「まだまだおかわりたくさんあるからそんなに急がなくても大丈夫だよ」



ミイシャが優しくそう言った。



「そういえば、大輝さんて私とシヲンどっちが好きなんですか?」



「え!!!」



大輝とシヲンは驚きのあまり咳をこんでしまった。



「それはわらわも少し興味がある!」



カルムは目を輝かせながら、大輝の顔をのぞき込みそう言った。



「なんでいきなりミイシャ大輝さんにそんなこと聞くのよ!」



「えっ、だってアデルさんにそれを聞かれた時答えにくそうだったから試しに聞いてみようかなと思って」



ただの気まぐれでそんな爆弾発言しないでくださいよミイシャさん!!!



大輝は心の中でそう思った。



「それじゃあ、ここで今主様に決めて貰おう!」



カルムまで、話に乗ってるんじゃない!



大輝は心の中でそう思い慌てていた。



「あ!ちなみに主様、強行手段でみんなっていうのはなしですからね」



くそ先手を打たれた!



カルムの顔が悪魔の顔に見える正確には悪魔じゃなくて魔王なんだけどって今はそんなことどうでもいい。



どうしたらいい、俺はどうしたらいいんだ!



だめだシヲンさんかミイシャさんのどちらかを選んだとしても、俺には破滅の道しか見えてこない!



「その俺が好きなのは…」



「この家です」



大輝は3人に頭を下げてそう言った。



「そこははっきり決めてくださいよ、主様」



「無茶言うなよカリウム!!!」



そんな無茶言うなよ、カルム!



それからしばらくして。





「さて、それじゃあそろそろ寝ましょうか」



「そうですねミイシャさん」



「そいえばカルムちゃんって大輝さんが使い魔を呼び出そうとした時、どうやってあのペンダントの中から出てきたの封印されてたんだよね?」



「封印ってなんのことだ?」



「封印だよ、封印村の人達にかけられてたやつ!」



「ああ、あれか、あんなものわらわには1ミリも効かない最もお父様の方は厳重に封印したみたいだけど」



「魔王の子供であるわらわにまでは、気が回らなかったみたいだな」



「じゃあ大輝さんが使い魔を呼ぼうとした時カルムちゃんが出てきたのは?」



「この人と一緒にいれば面白そうだなと思ったから」



「え!それだけ?」



「うん」



「なんだ、良かった、ただの気まぐれかてっきり私は大輝さんの体をもっとって、何かやるのかとずっと思ってたよ」



「だから前に言ったろわらわはそんなことには興味はないって」



「前にも言いましたけど大輝さん魔王の子供を仲間にしちゃうなんて、やっぱりすごいですよね」



シヲンが大輝にそう言った。



「いいえ、そんなことはあ!もうこんな時間だ、そろそろ寝ましょうか」



「はい大輝さん」




大輝は電気を消して布団に入った。



しばらくして。





「なかなか眠りにつけないなぁ」



大輝はそう言いながら少し顔を上げるとシヲンがベランダで涼んでいるのが見えた。



大輝はその光景を見ちゃいけないような気がしてねたふりをした。



シヲンが大輝に向かってきているのが、足音で分かった



「大輝さんこの前は私を仲間だと言ってくれてありがとうございました」



「シヲンさんお礼を言うのはこっちですよ」



大輝は寝言のように小さい声でそう言ってシヲンの頭を優しくなでた。



「大輝さんまさか起きてる!」



「なんだ、ただの寝言か」



「大輝さん大好きですよ」



シヲンは大輝の耳元でささやくようにそういった。



そしてシヲンは大輝の唇にキスをした。




「それじゃあ、おやすみなさい大輝さん」


面白かったら 星3つ つまらなかったら 星一つ 正直に感じた気持ちでもちろん 大丈夫です。


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