第4話リオベルト

「それじゃあシヲンさん達は少しここで待っててください」



「はい」



「すいません金貨20枚を預けたいんですけど?」



「分かりました本人確認のため、横にある機械に手を置いてください」



大輝は言われた通り、その機械に手を置いた。



<データ情報と一致しました>



そして大輝は機械の中にお金を置いた。



「ありがとうございました」



大輝はそうお礼を言って2人のところに戻った。



「今度はちゃんと全部預けませんでしたか?」



シヲンは再びいたずらっぽく笑いながらそう言った。



「それじゃあもう一度ギルドに戻って私達ができそうなクエスト探そうか」



「次は私達だけでモンスターを倒してみせます」



ミイシャは大輝を見て、そう意気込いきごんだ。



「それじゃあ2人の実力を見せてください!」



そして大輝達はギルドに戻った。





「あのー、すみません、このクエスト受けたいんですけど?」



「はい、分かりました」


ミイシャが受付の人にそう言った。


「どうかお気をつけて」



大輝達はそう言われて出発した。





「確か今回のクエストってヘルタオル討伐とうばつでしたよね」



「はいかなり凶暴きょうぼうですけど、私達2人なら大丈夫ですよ」



大輝達が歩いていると奥の方からモンスターの足音が聞こえてきた。





「ミイシャくるよ!」



「うん!」



シヲンはそう言って魔法の杖を構えた。



ミイシャは弓を構えた。



そのモンスターは四足歩行でそれなりに強そうな見た目をしていた。ヘルタオルは2人を睨みつけながら突っ込んできた。



2人はその攻撃を余裕の表情で素早く避けて挟み撃ちにして容赦ようしゃなく攻撃をした。



「スキル獄炎地獄ごきくえんじごえ!」



シヲンがそう言ってスキルを発動させると地面からマグマのような炎が溢れ出てきた。



「うおおおぉぉぉーーー!」



ヘルタオルはそう叫び声を上げながら地面を火だるまになりながら転げ回る。



「ミイシャ最後のトドメお願い!」



「うん!」



「スキルボウゲンスラッシュ!」



ミイシャはそう言ってスキルを発動させて5本一気に矢を撃った。



ミイシャが打った矢はヘルタオルの両目に直撃した。



気が付けばヘルタオルは指1本動かせなくなっていた。



「どうですか?大輝さん私達の実力!」



シヲンは腕を組みながらドヤ顔でそう言った。



「ええ、俺が思っていた以上でしたよ!」



「それじゃあ、素材の回収をしてギルドに戻りましょうか」



大輝がそう言うと2人は早速素材を回収し始めた。



「素材の回収はこれぐらいにして、そろそろギルドに戻りましょうか」



「そうですねシヲンさん」




そして大輝達はギルドへと戻って行った。





「はい、こちらが今回のクエストの報酬になります」



受付の人は大輝達に150金貨を渡した後、こうい言った。



「ギルド長がお呼びなのでシヲンさん達と一緒に来てください」



「それでは、こちらになりますついてきてください」



大輝達はそう言われて受付の人の後をついて行った。





「ギルド長のお部屋になります」



「私は大輝さん達が出てくるまでここで待っていますね」



受付の人はそう言って扉の横に立った。



大輝は緊張しながらもその扉を開けた。



「失礼します」



「ようこそ、来てくださいました大輝さん私がギルド長のアデルです」



アデルはかわの素材で作られている高級な椅子に座っていた。



見た感じ、貫禄かんろくのあるおじさんっていう感じだなぁ。



大輝は心の中でそう思いながらも、少し緊張していた。


とりあえず、ここはしっかりと挨拶あいさつをしよう。



「はじめまして僕の名前は青宮大輝です」



大輝は頭を下げてそう挨拶をした。



「ははは、はじめまして私の名前はエザゼルシヲンです」



「ははは、はじめまして私の名前はジェルドミイシャです」



2人は相当緊張していたのか震えた声で挨拶をしながら頭を下げた。



「そんなに緊張しなくていいですから、もっと肩の力を抜いてください」



「ははは、はいアデルさん」

「ははは、はいアデルさん」



「まぁ、とりあえずそこの椅子に座ってください」



大輝達はそう言われてそれぞれ椅子に腰をかけた。



「大輝さん達をここに呼んだ理由はほかでもないクエストボードにも貼られていない、超難関ちょうなんかんクエストを引き受けてもらうためです!」



「それでその超難関クエストというのはどういう内容なんですか?」



きば山という山に火炎かえん竜、リオベルトが住み着いてしまってそんじょそこらの冒険者では太刀打たちうちできず困っているんです」



「それで大輝さん達にそのリオベルトを討伐とうばつしてほしいんです」



「もちろんただでとは言いません1人金貨1000枚でどうですか?」


「金貨1000枚ーーー!!!」



シヲンとミイシャはその金額を聞いた瞬間、あまりの大金に思わず声をあげて驚いてしまった。



「それだけのリスクがあるってことですよね」

 


大輝は真剣な表情でアデルにそう言った。



「ええ、もちろん」


「分かりました。引き受けます」


大輝はそう答えた。



「本当ですか、大輝さんありがとうございます」



アデルは心の底から安心した表情でそう言った。



「ええこれ以上怪我人を出すわけにもいきませんからね」



「ミイシャさん達はどうしますか?」



大輝は2人の方を見て確認を取るようにそう言った。



「大輝さんが行くんだったらもちろん私達も一緒に行きますよ」



「本当にありがとうございますシヲンさんミイシャさん」

 


「それでは、こちらが牙山の地図になります」



アデルはそう言って大輝達にそれぞれ地図を渡した。



「それでは、どうかご無事で」



そして大輝達は冒険へと出発した。

 




「かなり遠くまで歩いてきましたけど、まだですかね」




シヲンは少し疲れている声でそう言った。



「さぁ、分かりませんけど、多分山の上の方にいるんだと思いますよ」



大輝がそう言った。



「そういう大輝さんはどうしてそんなに余裕な表情をしてるんですか?」



「そんなことないですよ」



「やっぱり大輝さんの力は桁違いですね」



シヲンはそう言いながら、重たい足を奮い立たせて、再び山を登り始めた。



それからしばらくして。





「あっちの方で何か飛んでない?」



ミイシャはそう言いながら遠くの方を指さした。



大輝がその方向を見てみるとモンスターのような影が山の上を飛び回っていた。



大輝達はゆっくりと警戒しながらその影に近づいていった。



すると飛び回っていた影がリオベルトだということがわかった。



そして2人は同時に武器を構えた。


「待ってください、攻撃はもう少し距離をとってからにしましょう下手に気づかれたら厄介ですから」



大輝はリオベルトに気づかれないように2人に小声でそう言った。


「そうですね」



2人は納得してリオベルトから距離を取った。


「ぐおぉぉぉぉ!!!」


リオベルトの叫び声は山全体にひびき渡った。


気づかれたか!



(ギリギリ…シュ!)



(カン!)



ミイシャはリオベルト に向かって矢を撃ったがやすやすと弾かれてしまった。



そして、次の瞬間。


リオベルトはミイシャに向かってブレスを放ってきた。



「ミイシャさん危ない!」



大輝は庇うようにミイシャの目の前に立った。



「スキルゴッドシールド!」


リオベルトが放ったブレスは大輝のシールドに直撃した。


(ゴゴゴン!)



やっぱり今まで戦ってきたモンスターとは桁が違うなぁだけど、なんとか倒せそうだな。



「シヲンさんとミイシャさんは危ないんで後ろに下がっててください!」


「はい!」



「なるべく早く終わらせないと」



大輝はそう言いながら剣を構え直した。


「スキル雷鳴石火らいめいせっか!」



大輝は回転しながらリオベルトの鱗を素早く切り落としていった。



「これで終わりだスキル円転激えんてんげき!」



(すぱすぱすぱ!)



「うおぉぉぉぉ!!!」



「無事に倒せましたね大輝さん」



2人はほっとした表情で大輝にそう言った。




面白かったら 星3つ つまらなかったら 星一つ 正直に感じた気持ちでもちろん 大丈夫です。


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