初恋

@xxbiscuitxx

第1話

夏の日差しが暑い

耳には密かに詰め込んだイヤホンから

ロックンロールが流れてる

ジリジリと太陽が照りつける

校庭を眺める僕に

化学式の声は遠く聞こえる

ノートに書き殴るのは

好きなアーティストの歌詞ばかり

君は何をしてるかな

どんな時間を過ごしてるかな


あくびをひとつしたら

チャイムが鳴った

僕はカバンを掴んで

退屈な時間から抜け出した


熱いアスファルトを蹴飛ばし走った

流れる汗もそのままに

君と待ち合わせの場所まで走った

待ち合わせはいつもの駅前

ちょっと変なポーズの彫刻の前


待ち合わせまであと10分

自販機で買ったサイダーを喉に流し込む

額に流れる汗を拭う

太陽は僕の影を長くする

それでもまだ暑い

火照る頬は暑さのせいか

もうすぐ君に会えるせいか

退屈な毎日も

音楽と君の笑顔で眩しくなる

時計の針は

僕の鼓動と反比例してゆっくり進むようだ


待ち合わせ0分前

現れた君

僕の気持ちを弄ぶように笑ってる

夕陽が眩しい


そのまま

二つの影が重なって

長く伸びている


ちょっと変なポーズの銅像の前

僕の青春











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