第31話

 アリーヌ視点




 最初に人間たちか攻めてきてエルフは混乱した。

 しかし多くのエルフはこの事実をしらない。

 この事実は上層部でできるだけ隠してることだ。


 何故知らないのか?

 それは私達が村に入る前に阻止しているからだ。

 村に入る前に阻止する、そうすることで多くのエルフに隠せている。


 もちろん私含め一部の兵士、上層部は事実をもらすことはしないようにし、現状隠せてきた。


 何故この事実を隠そうとするのか?

 それは混乱を防ぐためであり、実際は一部にはバレているかもしれないがまだ全体に広がっていない。



 しかし一部のこの事実を知るエルフたちは混乱していた。


 友好的だと思っていたのはうちらだけで人間たちは何か企んでいたんだというエルフもいれば、人間に対してまだ友好的なエルフもいた。


 私はどっちかというと人間に対して嫌悪だった。 


 だが人間と交流をもっていたエルフは何か理由があったはずだと──

 その話を聞いたときはホントなのか?と思っていた。


 そんなことを思っていたとき、ある人間が現れた。


 その人間は一瞬で目の前のモンスターを倒し、私達を助けてくれた。


 私はその瞬間、倒してくれた人間に対して不信感がなくなり、そして希望だと思った。

 この人ならこの騒動を終わらせられるかもと思った。


 そして真っ先に、村長にそのことを伝えた。

 しかし村長は私が思っているのと逆を答えた。


 人間に復讐ができると──。


 その人間を王国の門で倒せと村長は私に命令した。

 私は何度も説得した、村の希望なんだと。

 しかし返答は命令に従わなければ、この村から追い出すと──


 私はどうすればいいのだろうか?……。


 私は──






 ◇翌朝


「おはようございます」

「おはようございます!」


 あの話を聞いてから1日がたった。

 決心は固まっている。


 だけど一つ、朝から思っていることがある。


 何故アリーヌはそんな顔をしているだろう──と。

 どこか悲しいような悔しいようなそんな顔が見える。


 ずっとではない。

 時々しか現れないがそんな顔をしているのはなぜなんだろうか?


 そこがどうしても心当たりだ。

 何回か遠回しに聞いてみたがどれも目がおやいでいたし回答もあやふやなものに聞こえた。



「では行きましょう」












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