第5話





「よっし!」

 


 これで授業が終わりだとチャイムが鳴った。


 周りはあくびをしているやつや授業前と何一つ変わらないやつなどさまざまだ。


 まぁ俺は日によるパターンって感じかな…




 授業が終わりすぐさま準備を済ませ周りを見渡した。

周りを見た感じでは未だに話しているやつが多くいるように見えた。


 ギリギリになって動かれると時間伸びるから早くしてほしいなぁ…


 そんな心の声が聞こえるはずもなく、いつも通り遅くなる。





 そして終わった。


 終わると、一気ににぎやかになり部活動に向かう生徒やそのまま帰るやつなど別々に行動を開始した。


 俺は部活動には入っていないからすぐさま家に帰るんだよなぁ。それに復讐の計画だってしたいし。



 学校に出ると、ダッシュで準備をするやつや歩いて準備をするやつなど部活動での緩さがわかる。


 みんな頑張るなぁ…


 他人事だが毎回見ているともはや親近感すら湧いてきた。



 そしてそんな学校エリアを抜ける。


 風はゆるやかで気持ちいい風だ。天気は晴れで歩いていて気持ちいい。


 前もこれぐらい天気良かったよなぁ


 そんなことを考えながら、家が見える曲がり角を曲がる。



 そして曲がった瞬間くそ面倒くさいことに遭遇した。


 なんと誰かが不良に絡まれているのだ。

 

 周りは珍しいこと誰も通っていない。


 変に絡まれるのが嫌だからだろうか?それとも時間帯だろうか?


 そんなことを考えていると話し声が聞こえてくる。






「お姉さん!俺と一緒にあそこのカフェで一緒に話そうぜ」


「え、なんでですか?」


「それゃ俺が話したいと思ったからな」


「え、そんなことでなんで私が時間使わないとだめなんですか?」


 怖い男に向かって何度もきつい質問を話しかけていた。


 そうすると少しずつ怖い男の顔がきつくなっていく。近くにいるだけで泣きだしそうだ。


ベタ展開だと思ったのだが予想よりも女性側の方に威圧が感じられた。


 思った通り進まないためイライラしているんだろうか?


 そんなことを考えていると女性に向かって話しかける。


「は?お前調子乗るんじゃねえぞ!お前は俺の言うこと聞いてけばいいんだよ!」


 と女性の手を引っ張りだした。身体能力的には流石に男性の方が強いようだ。


「ちょやめて!」


 女性は腕を振り回す。しかし男性の腕は強く、抜けない。体を思いっきり動かしていたが何一つびくともせず、もはや男が笑っているぐらいだ。


「じゃついて来てもらおうか?」


 

 その瞬間俺の口が動く。


「あのすいません。放してもらっていいですか?」


 口が勝手に反応する。自分でもなんで反応したんだろうと自分にびっくりする。




 男と女性はこちらを一斉に見る。男の顔はさらに厳つく殺気を感じるぐらいだ。


 関係ない男に言われたからだろうか。


「は?お前は関係ないよなぁ」


「でも嫌がってるし今連れてどっか行こうとしてましたよね」


 その瞬間ゆっくりと俺の前まで俺の顔を見ながら歩く。近くに来るとさっきよりも威圧を感じた。


 そして俺の目の前に立つ。



「だからお前は関係ないだろが!!」


 と殴りかかってくる。


 いきなりでびびったがしっかり避ける。


 男は避けられると思っていなかったのか驚く。


 俺は小、中、格闘技を習っていたのだ。だが高校生になってからは興味もなくなりやらなくなったんだが。








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