第4話






 そして学校の中に入った。



 花音とはクラスが違うためここでお別れになる。


 彼女とはクラスが別になりやすいと聞いたことがあるが、そういうことなのだろうか?

 まぁしかし今になったら嬉しい。



「じゃ、またね!」


「またね」


 一応反応はするが、いつもみたいに笑顔ではない。


そして自分のクラスについた。


「おはよ!」


「ぁ、おはよ」


 クラスに入るとクラスメイトに挨拶され反応した。

 いつもだったら笑顔で挨拶するんだが、どうしても笑顔で挨拶ができない。


 はぁ…なんだろう。自分が思っている以上に疲れてるのかな…


 そう思っていると相手もそう思ったのか相手の口元が開いた。


「ん?元気ないじゃん」


「あ、ちょっと疲れたんだよね!」


「そうなんだ?まぁ頑張ってね」


 会話が終わる。特に何も聞かれなかったがまぁそんな興味なんてなかったんだろう。


 まぁその方が、何かと楽なため内心嬉しいんだがな…


 そんなことを考えながら自分の席に座り授業の準備をする。



 いつもなら、ここら辺で話しかけにくるやつもいるんだが、今日はそんなやつもいない。


 暗い雰囲気だから察して話してこないんだろうか?…

 内心思いながら準備を終える。


 準備が終わるとすぐに机の上に頭をのせ、

何も考えないままボーッとしながら時間を潰した


 そして授業が始まった。









 ……………………………………………………






「おい!お前はなんで授業中寝てるんだ!」


 先生が叫んだ。


 そうすると、同時にクラスのみんなは呆れた眼差しで見てきた。


「あ、すいません!!」


 俺はものすごいスピードで反応した。顔は固まっている。


「お前!なめてんのか!?」


 先生は威圧がある表情で、怒ってくる。


 それを見た俺は、面倒事になると察知したため、ちゃんと返事をする。


「なめてないです!」


 それを聞いた先生は、また怒鳴りだした。


「ならなんで授業中寝てる?」


「それは…」


 なんと返答すればいいかわからなくなった俺は言葉をつまらせる。



 クラスはシーンとし、どんよりしている。



「もういい!お前は廊下に立ってなさい」


 授業が終わらないと察した先生は、そう言う。


「わかりました!」


 俺は長時間怒られなかったのはよかったな…


 あの先生は怖いで有名な先生でありそれに、時間に余裕がある時は長時間怒ってくる先生なのだ。

 

 はぁ…しかしなんで寝るんだよ!いつもならこんなことないのに…



 歩いている最中はクラスの視線を感じる。それを見ると心臓がバクバクだ。


 そして廊下に立つ。


 立った瞬間大きなため息をする。クラスからは授業が始まったのか先生の話が聞こえてくる。


「はぁぁ、なんでおれはこんなことしてるんやろ」



 やはり花音のことだろうか?こんなにいつも通りになれていないのは。


 いやだめだ!おれは絶対に復讐してやるんだ!あの時から俺はあの気持ちは収まりきらない。


 しかしどうやって復讐しようか?




 そんなことを考えてる中、授業のチャイムがなる。


 チャイムがなると同時にあれほど静かだったクラスがうるさくなる。そして俺はクラスに戻った。


 そして周りの視線がある中、自分の席に戻る。


 そして席に戻ると同時に笑いながら話しかけてくる。


「まじでお前、あの先生の前でよく寝れるよなw」


 こいつは友達の神崎敬太だ。よくいつもなら授業の終わりから始まるまで喋る仲良い友達だ。


 なんでこんな時にくるんだよ…



「いや寝る気はなかったよ」



「ならなんで寝たんだよw」



「それは昨日ちょっと疲れてしまってな」


 今はちょっとあまり喋りたい気分ではない。


「あ!わかった!彼女さんの誕生日選びに時間かかったとか?」


 と神崎は予想した。神崎は彼女の誕生日を覚えている。まぁおれが金曜日に話しまくったせいだ。


「まぁそんな感じだよ…」


 ほんとは違うのだがまぁいいだろう。そっちの方が都合がいいからな。


「ならまあしゃないな。お前彼女にべったりやから、ありそうだもんなww」


 勝手に解釈するが実際は違う。


 そして次の授業からはちゃんと切り替えまじめに授業を受けるのだった。

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