夢のゴールへと向けて、たまには回り道も必要さ

とざきとおる

戸﨑享の語る創作活動のゴールとは

ちょっと心が荒れているので、それを赤裸々に暴露するとしよう。


ネット小説を書いているというと大体良い趣味とは言ってくれない。


「中二病かな?」

「ガキだねぇ」

「それ、楽しい?」


自分でも本当に信じられないのだが、周りの人は平気でそのようなことを言ってくる。


友達なんかは、小説なんか書いてないでゲームしたり、アニメを見た方がまだ有意義なんじゃない? とか平気で言ってくる。


は? ふざけんな。と。思うわけだ。


はっきり言っておこう。俺は自分の作品を自己満足だけで書いているわけじゃない。書ければ満足じゃない。


俺はこの執筆に真摯に取り組んでいる。本気かと問われれば少し自信はない。私よりも本気でやっている人の前でそう言うことを言うのは失礼なので、あくまでこういう言い方をしておこう。真摯に取り組んでいる。


もちろん自己満足という点はいくらかある。さすがに、書いていて楽しいという満足感が欠片もないのなら、小説を書くことなんてやめている。


それでも俺は空いた時間をこの小説の執筆に捧げている。その理由には俺の価値観も深くかかわってくるだろう。


物語を考えるのが好きだったことは間違いない。


天性の才能があったわけではないが、多くの経験や出会った『お話』の中で自分の抱いた感動や感情を、まるで吟遊詩人のように自分なりの解釈と方法で別の人に届ける。


自分の考える物語は昔も今も変わっていない。昔と変わったのは、自分のこの創作活動に1つの到達点が見えたことだろう。


しかしそれは遥か遠くの、まるで登山未経験者が今からエベレスト登頂を目指すかのような馬鹿げた理想だ。


自分の考えた世界観の作品を世に出して皆に楽しんでもらいたい。ファンでもアンチでも、どうでもいい。多くの人に語ってもらいたい。また一緒に語りたい。


それが今の私の人生をかけても良いという夢だ。


長い間いろいろな作品を書いてきて、今はその経験をもとに中学時代に考えて今でも一番好きな世界観と設定と人物がいる物語をブラッシュアップして、あるいは改造して、新たな連載として書いている。


まだ完結もしていないので、その夢がかなうのは遥かに先になるだろう。しかし、それでもいいのだ。俺は今、この趣味を楽しみながら、少しずつ前へ進めているという実感がある。


そういうことを言うと、ある人間はこういうだろう。


「お前の話なんて、面白いと思ってくれる奴なんていない」

「売れる話を書ける奴しか生き残れない」


そうだろうか?


世の中には様々な物語がある。中にはどう考えても狂っているとしか思えないものや、もうテンプレで飽きられていてもいいだろうという設定でも人気になっている作品、あるいは、初めから多くに好かれることを求めていない作品もある。


世には様々な作品が出ていて、どうなるのかもまた様々だ。最初に振るわなくても、後に人気になるような作品だってある。人気と面白さが比例していないような作品も多い。


世に出ている作品の多くは少なからずファンがいて、その価値を認めてくれている人がいるという根拠で世に出ているのだ。


それはきっと作者がその作品の面白さの深奥までを理解しつくして、その面白さを『的確に』伝えられている腕があるから、その作品を見てくれるファンがつく。


だったら、自分もそこを目指せばいいと思っている。


売れる見込みのある作品を書くのではなく、自分の作品を売れるようにするのもまた小説家としての腕ではないかと思っている。


そう思い、そうできるように日々精進を続けている。牛歩でも少しずつ。


そして、『私の』作品として完成させて自信を持っていろんな人にお勧めしていきたい。まあ、まずは完結させろという話なのだが。


さて、ここで私の作品群を見た人にはツッコまれそうなことに1つ言及しておこう。


お前、そう言っている割には連載はどうしたと。


現在2か月ほど、自分の連載をストップさせている。


1つきっかけがあったとすれば、送られた感想の中に衝撃を受けるほどしっかり書いてくれた感想があったのがきっかけだ。


世界観が分かりにくい。文が無駄に長い感がある。なので面白さがダイレクトに伝わってこない。


ちょっと悔しかったが、その指摘はうれしいものだ。連載をとにかく進めることを念頭に置いてきたが、ここでそれに釘を刺された気分だ。


なにせ肝心の最初の部分でそのようなツッコミを受けているのだから、これから先同じような形で書き続けていも、それは先に述べた、自分の作品を面白く伝えるという肝心な部分ができていないことになる。


なので、私はもう1度最初から話を見直していた。まさか2か月もかかるとは思っていなかったので、そこは予想外だったが。


まあ、そんなことどこでも言っていなかったので知らない人も多いと思うが。


いろいろな作品を見直して、話の構成と問題点をよく考えて洗い出して、改善の文は1行1行かなり考えながら現在リメイク作業中だ。


参考にするために、小説だけでなくいろいろな作品を見て、話の組み立て方や感情の表し方等を考えた。


時にゴールへ向けた道は真っすぐではない。今はまさにそう言う状況だ。しかし、以前に比べれば少なくとも改善はできていると思うので、そう言う意味ではいい経験になった。


まだ作業は終わっていないが近いうちに成果の公開はできるだろう。


時にはこんな回り道もいいだろう。時間制限があるわけじゃない。今はただゴールへ向かって歩けることが第一優先だ。


全ては先に掲げた俺の目標を達成するために、やるべきことを少しずつでもやることが大切だ。


そしていつか、自分の作品が、せめてまとめサイトかなんかで他の人が話題に挙げて議論をし始めるくらいに有名になったら、最後まで作品を書き切って。


その後には死んでもいいだろう。


価値観の話になるが、人生には個として成し遂げるべき目標が必要だと思う。理性と言うものがある人間なのだから、種族の繁栄を優先に考える必要はないし、そんな義務もない。


俺の目標こそが、今の作品をそこまで押し上げることであり、それまでは精進を続けて、いつか多くの人にとっての『感動』という価値に繋げる。


そしてそれを最後までやり遂げたら死んでもいい覚悟だ。20代ではあるがもう、今の人生に未練があるとしたらそれくらしかない。


人と話すのも、人に合わせるのも、空気を読むのもできない無能で、社会の中で働くことがうまくいかない社会不適合者である事は十分に承知しているから、その中で天寿を全うしたり、幸せになる権利などないことは自覚している。


(今はそれなりに合う職業で働けているのでいいが、このままでは未来がないのは分かり切っているような給料と身分だ。正社員ではないからね、しょうがないね)


ただ、だからこそ、この目的だけ達することが出来、その果てに誰かが満足してくれたら、もう俺は満足なのだ。


そのために日々努力しよう。そう思う今日この頃である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夢のゴールへと向けて、たまには回り道も必要さ とざきとおる @femania

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ