第7話『不審者現る』
「ふいぃー、やっと解放された―!」
そういって腰回りを動かす。
「あ、そうだ。
先輩のスキルってどんなのですか?」
「私のスキルですか?
えーっと,,,【時間回帰】です。」
「時間回帰?」
「はい、文字通り時間を戻す感じです。
まぁ十数秒ですけど。」
えぇ!かっけぇ!
そしておしゃべりをしていたら外が暗くなってきたので変える事にした。
アタシは部活が終わって下校していた。
ふと横を見ると公園に猫がいたのでモフらせてもらおうと思い公園に入っていった。
そのとき隣からピキッと何かがひび割れるような音がした。
音が鳴った方を見ると何もないところがひびが入っていて、さらに割れて中から真っ黒な人型の何かが出てきた。
驚きと恐怖のあまり私は腰が抜け、ただただそれを見つめていた。
「御嬢さん、お名前は?」
話しかけてきた!
声的に男の人?
誰?何なの?怖い!
「もう一度聞きます。
お名前は?」
はっとアタシは我に返る。
な、名前,,,,,
「リ、リア。
アタシは星野リア。」
「星野リア,,,これに触れなさい。」
「はい,,,,,!?」
アタシは無意識のうちにそいつが差し出したものに触れていた。
するとアタシが触れた何かは手からどんどん体の中に入っていった。
そして、そいつは満足そうにニヤリと笑い出てきた場所から帰って行った。
「,,,あいつ、私がいない間に何をするつもりなのかしら?」
私は屋根の上から見下ろしながら、そう呟いた。
「まったく、面白くなりそうじゃない。
人間側の長がこっちに来るなんて。」
あいつが持ってたあれは何かしら?
そんな疑問を持ちながら私は帰路についた。
「先輩のスキルってどんな能力なんですか?」
ぼくは、先輩と一緒に帰っていた。
先輩に色々聞きたかったからである。
「自分の身に危険が迫ったら自動的に戻るんですよ。
貰って二日目なのにもう大助かりなんです~。」
いいなぁ、ぼくもそういうの欲しいなぁ。
などと考えているとリアが公園にいるのを見かけた。
「おーい!リア―!」
と声をかけると、そそくさとどこかへ行ってしまった。
どうしたのだろうか。
「ハァ、ハァ。」
一人暮らしでよかった。
アタシは自分の家に戻ってきて再度確認した。
手と手をぶつけてみる。
すると火花が散った。
壁を叩いてみる。
カンカンと、手ではならないような音がする。
さっきの変な物を取り込んでからずっとこんな感じだ。
「アタシ,,,いったい,,,,,どうしちゃったのよ。」
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