第6話『フェーカ スキル発動』

おいぃぃぃ!そこは気づかないふりして、確証を持ってからすることだろ!

それになんだこの赤い世界?

これがフェーカのスキルなのか?

「え?え?なんですかこれぇ――!!」

「うるさいわね。」

すーっと横に指を流し、手を握った。

「!、」

すると急に先輩が気を付けをして口を積むすびむーむー言っている。

「おい、先輩になにした。」

「うるさいわね。

 貴方はただ黙ってみてたらいいのよ。」

そうしてドスッとうずくまってるぼくの背中に座りやがった!

こん畜生め!加えて重い!

う、腕が!もう限界でござる――――!!!!

「何よそのキャラ、気持ち悪い。

 それはそうと貴方、話す準備はできた?」

このまま振り続けたら首がどっかに飛んで行ってしまうんじゃないかという勢いで、ガクガクと首を縦に振る先輩。

パッと手を開くと、先輩がその場に崩れ落ちる。

拍子にぼくの腕も限界を迎えて崩れ落ちる。


「,,,,,で、貴女はそのよくわからない所から出てきた男の人にそのスキルを貰った

 、って事ね」

「はい、そうです,,,あと,,,」

「何よ。」(ギロリ[睨み付ける])

「ひぃ!

 あの、シズク君から退いてあげたらどうです,,,か?」

まったくその通りである!

ぼくが崩れ落ちてからというものまるで座布団のような扱いを受け続けているのである。

それに何やらフェーカのスキル?か何かにかけられ指一本動かせない。

あーもーいやー!!!

「で、その男の特徴は?」

おいおい、そのまま話を続けるのか?

かれこれ三十分くらい座られてるぞ。

「えっと、真っ黒で何と言うか,,,

 シルエットみたいな感じでした!」

なんで男か分かったのか聞きたいところだが声で分かるかと勝手に自己完結した。

ボク、カシコイ!エライ!

「まぁ、そんな感じよね」

どうやら話し合いが終わったらしい。

ようやくぼくの上から退いてくれた。

「貴女、スキルや今日あったこともろもろ私とコイツ以外誰にも言うんじゃないわよ。」

「は、はい!」

再度フェーカが手を叩く。

すると、あっという間に世界が元に戻った。

あいつは気づけばいなくなっていた。

ぼくの中に戻ったのか?

そして異変に気付く。

ん?おかしいな?

三十分くらいあそこにいたのに時間が全然進んでない。

???????????????

あいつのスキルっていったいなんなんだ?

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