第4話 次は魔法かよ…何だよそれ?

<魔法について>

・魔法という言葉を聞くとワクワクしないか?この世界には魔法が存在する。基本的には火、水、土、光、闇の5属性。そしてまだ謎は解明されていないが特殊な属性も確認されている。魔法には適性というものがあり、適性によって成長スピードが違う。魔法にもレベルという熟練度があるので使えるならたくさん使って上げておくのをおすすめする。



「魔法か…なんか童心をくすぐられるな」


 堂島も小さい頃は戦隊ヒーローやアニメキャラクターに憧れる時期はあったのだ。


「ん?でも魔法もどうやって覚えるんだ?」


 肝心なことが書かれていない。そして最後の1ページを読む。


<最後に>

・ここまで読んでくれてありがとう。私はもうこの世界にはいないだろう。この本によって誰かの助けになれればと思う。私はスキルも魔法も平均より少しできるぐらいだった。それでもこの世界では十分生きていけた。そして、この本を読んでくれているのは転移してからすぐなのか後なのか分からないが、基本知識も書いておく。

 ここは、地球ではない。イリサール・ロハスという別世界だ。みんなはイリサールと略して呼んでいる。そして、ロハスとは日本で言う神様のような存在だ。この世界はロハスという人が作ったと言われている。何か困ったことがあればロハス教会に行ってみるといいだろう。

 最後に、もしもう持っているなら必要ないと思うがこのスキルを読んでいる君に授けようと思う。下の魔法陣に触れてみてくれ。これから読んでくれている君が幸せな楽しい人生を過ごせますように。

                      佐藤翔太



「翔太さんありがとう。」


 堂島は心からこの本を書いてくれた佐藤翔太に感謝した。少しでもこの世界、これからはイリサールと言おう。

 イリサールについて知れたのは貴重な情報であった。更に異世界転移した事実や魔法、スキルについても知れたのは大きかった。


「感謝してもしきれないな。こうやって本に残してくれたのは嬉しいな。あ。魔法陣触れてみるか」


(…スキルの獲得に成功しました)


「!?え?今度は喋った!?(今まで効果音だけだったのに…)」


 それよりも、スキルって何を手に入れたんだろ?そっちの方が気になって周りを見渡していると、手元のノートが震えだしある1ページが光り出した。


「お?このノート便利だなぁ…」


 光っているページを開いてみると…


<スキル一覧>

・ダンジョン作成(レベル1/0%)…ダンジョンマスターになりダンジョンを作成、育成、強化が出来る

・???…???

・???…???

・???…???

・???…???

・鑑定(レベル1/0%)…あらゆるものを鑑定し確認することが出来る、レベルが上がればより詳しく鑑定できる


「え?なんかいっぱいあるぞ?1部は文字化けして見えないけど…」


 これがダンジョン作成スキルの出会いである。このスキルによって堂島の人生がより困難に楽しくさせることをまだ本人は知らない。


「まずこの鑑定っていうのがこの魔法陣のやつだよな?あとの5個ぐらいはいつ手に入れた?」


 逆に謎が増えて堂島は焦るが、謎が増えても少しずつ解決していくしかない。今更1つ2つ謎が増えたところで何も変わらないことに気づくのである。


「とりあえずこの鑑定っていうのとダンジョン作成?のレベルを上げるべきなんだよなぁ…翔太さんもおすすめしてたし」


 ただ、鑑定は何となく使い道は分かるがダンジョン作成だけは何も分からなかった。そんなときあることに思いつき先程たくさんの本が置いてあった部屋にまでやってきた。


「この掛札に対して…鑑定!」


 すると…蔵書室という言葉が浮かび上がる。


「これは使えるぞ!」


 堂島はこの世界の言葉を鑑定したら日本語に訳してくれるのでは?と興味半分で鑑定して成功したのである。

ノートでスキルについて確認すると


・鑑定(レベル1/1%)


「お?数値が上がってる!やっぱり使えば使うほど上がるのか!じゃあ…」


 そう言ってもう一度掛札に鑑定と叫んでみる。


「あれ?上がってない…」


 どうやら1度鑑定したものでは熟練度は上がらないらしい。そして、今気づけば1度鑑定したものは常に日本語で表示されるようになった。


「何はともあれこれは便利だなぁ…本当に翔太さんありがとう!」


 今すぐ翔太さんのお墓にお礼をしたいと思った。そして、膨大な量の本に気づき…


「これ全部鑑定して読めば…レベル上げ放題?」


 昔から堂島は本が読むことが好きだった。それは人付き合いが苦手で静かなのを好んだ堂島にとって本を読むことが好きになるのは当然だった。


「タイトルが読めないから諦めてたけど、こんなにたくさん本を読めるとか嬉しいな。早速何冊か持って行って読むか」


 まだ鑑定せずにリビングに持っていくのは何となくタイトルを知らないままどんなのがあるのかワクワクして読もうという童心からである。


「じゃあ、これを鑑定!」


<初級魔法・火魔法>


「お?これは面白そうだな!」


 目を輝かせて本を読み進めていく。するといきなり…


(…初級魔法・火魔法を獲得しました)


「え?どういうこと?」

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