「会社をクビになる」という、肉体的・精神的にも大変負担のかかる経験/出来事が、大変率直な心のうちとともに綴られています。
「体験を書く」――こうしたセンシティブな経験を題材にする場合は特に――ことは、簡単なようでいて思った以上に難しい作業であり、エネルギーを要する行為ではないでしょうか。
何を書くのか(出来事の取捨選択)、自身の心理状況や出来事をどこまで書くのか、考え出すとなかなかまとまらず、書いて(≒残して)おきたいけれど結局は書けない――という方が実際は多いのでは、と思います。
ご自身の経験を踏まえたアドバイスも、決して押し付けではなく、「今」働いている方の現状や心情にも思いを馳せながら書かれており、大変読み応えのあるエッセイが完成しているように思います。
私もまだ最後まで拝読してはいないのですが、思わず先んじてレビューを書きたくなるくらい心動かされました(レビューを書くのはこれが初めてです)。応援しております。