第四章の⑮:MSXと私、やってきました日本橋(にっぽんばし)
決して「にほんばし」ではない。
読み方は「にっぽんばし」である。
東の秋葉原、西の日本橋と言うぐらい昔は電器の町であった。
大阪梅田にヨドバシカメラができるまでは・・・
あれが出来て以来日本橋は衰退の一途をたどり、今はヲタ向けの町と変貌を遂げている。
それでも昔ながらのパーツ屋さんやPCショップなどもしぶとく生き残っているので、なかなかにカオスな町である。
難波から少し歩けば行ける場所という事もあり、意外と復活してきているのは昔からの日本橋ファンとしてはありがたい。
そんな所を炎天下てくてく歩く。この日一日だけでホワイトニングしきれなかった松崎しげるぐらいまでは焼けてしまった。
お目当ての店がすぐに見つかればよかったのだが、そこはここ数年ロクに行けなかった日本橋。お目当ての店はなかなか見つけきれず、茶色く焦げた肌に汗がテラテラ光って、夏に現れる虫の様・・・まではいかないが水を浴びたかの如くポロシャツがずっしりと重くなる。
暑い
ところどころ涼みながら店を探して、ようやくお目当ての店に到着。MSXの中古ソフトを扱っている店だ。
こういう店、実は意外と存在するのだが、テープ迄扱っていて起動チェックまでしているとなると意外と少ない。
何せ、カセットテープでゲームをしていた時代と言うのは今から30年以上前が主流なのだ。特にファミコンが市場を席巻し、その他大勢のゲーム機がどんどん駆逐されていった時代、MSXもしぶとく生き残ってはいたがカセットテープは初期のころに早々に市場が縮小。
優秀な記憶媒体がいくつも出て来たことで、カセットテープの需要はなくなってしまった。ちなみにカセットテープでゲームを起動させると、ものにもよるが吉野家で生卵付きの朝定食を注文して食べ終わって会計するぐらいまで時間がかかっていたとだけ言っておこう。
お目当ての店で、カセットテープのゲームを購入。起動チェック済で起動コマンドを書いたメモもセットしてくれている親切設計。
とりあえずはこれで起動を確認して、異常がどこにあるのかを確認することにした。しめて2000円程度。どんなゲームを買ったかは後で書いておこう。
一時間ほどかけて神戸から来たが、これをまたも帰宅するのだが流石にめんどくさい。
暑いし、お腹も空いた・・・という事で難波に移動して洋食の名店「自由軒」で名物カレーを食す。
相変わらずうまい。辛いものが苦手な人には少々辛みが強いが、昔ながらの店構えで変わらぬ味が最高である。
辛さに水を飲みながら完食。うまかった、ごちそうさまでした。
そんな道草を食いながら、難波をぶらつき帰宅。そう言えば、道具屋筋の業務用タコ焼き器・・・欲しいなぁ。
さて、そんなことはさておき。
さぁ、いよいよ買ってきたゲームをレコーダーにイン!
再生ボタンを押す。再生が始まる直前で止めて、PCにコマンドを打ち込む!
『ぴーががー』と懐かしのノイズがレコーダーから発せられてテープが再生されていく・・・とモニターに映し出される文字。
『found ●●』
・・・読み込んだ。この表示がされるという事は、レコーダーは正常に動いており、PCも間違いなくソフトを読み込んでおり、プログラムの読み込みが始まったという事だ。
待つこと飯を書き込める時間ぐらい。
・・・ゲームが開始された。
「Flappy(フラッピー)」と言うゲームだが、覚えている方はおられるだろうか?
わからなければ検索してくれい。なかなかに面白いパズルゲームである。
私も子供のころほしかったゲームであり、しばらくほかのソフトが全く起動しないことも忘れて遊び倒してしまった。
レトロゲーム恐ろしい・・・特に自分も思い入れがあるゲームが再生されると、うっかりはまってしまう。引っ越しの時に古い漫画が出てきて読みふけってしまうようなものだろうか。
そんなこんなで、間違いなくお店で起動チェックされたゲームは再生できた。
という事は、私の手持ちゲームが再生しない原因はゲームに問題があるか、実行コマンドが間違っているかの2つしかなくなったわけだが。
余計まいっちんぐだわ。お金かけて購入したレコーダーがほぼ使えない状況になるのだろうか・・・それともレトロゲームに大金を投入する羽目になるのだろうか・・・
まぁ、その前に色々原因を探ってみよう。
入力したコマンドが間違いの可能性は非常に高い!違いない!とそう思い込むことにして、モチベーションを高めておこう。
それにしても、余り過去を懐かしんでもよくないのだろうが、レトロゲームを復活させて遊んでみるというのも面白い。
懐かしさだけでなく、色々と遊び方や動かし方を調べているうちにゲームの歴史などにも触れられるというのもあり、雑学ではあるがすごく面白い知識をどんどん吸収できているのが非常に楽しい。
時間があれば、今度はMSXのフロッピードライブを分解メンテナンスしてみるか。こちらも古いもののためドライブが動かないので、分解するのが楽しみである。
とりあえず、レトロゲー談義はここまで。
次回はまた別の話で・・・
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