第四章の⑤:おっさん、『ネットだけで』MNPをする
MNPをご存じだろうか・・・と言うよりカクヨムの読者様はMNP
MNPはご存じだろう。
言わずと知れた、MNP:Mobile Number Portabilityの略であり、今まで使用していた番号をそのまま維持しながら別の携帯会社に契約すると言う、電話番号転出サービスである。
実は、恥ずかしながら、この年までMNPをネットだけでしたことがなかった。
「やっぱり対面での契約が安心だよね」と思い込んでいたせいもあり、今まで携帯のキャリア変更は全て店頭で行っていたのだ。
ところが今回、なぜかネットのみでMNPを完結させることとなった。
理由としては、手数料が発生するというのが一番大きい。
某ネット通販のサイトでMNPに必要な手続きコードをダウンロード購入すれば、手数料が不要で店に行かずともMNPができて携帯端末も購入できるという事で、今回おっかなびっくりながら初めてキャリア変更をネットだけで完結させてみた。
正直、やる前は不安であった。ネットで色々調べると「MNPの転出番号には有効期限がある」「有効期限中に変更しなければMNPの転出番号が無効になる」「MNPしている間は携帯が使えない期間がある」etc...正直、おっさんにはハードルが高そうに思えていた。
実は私はこれでも家電製品アドバイザーの資格を持っているという、家電の専門家を「自称」できる立場ではある。そんな立場の人間ですら、やったことのない事や専門外のことについては実は生まれたての小鹿のようにプルプルしてしまうものなのだ。
そんな中でも、これから収入源がなくなるという事もあり少しでも経費節約のために事務手数料がかからない方法を選んでみたのだが、これが案外拍子抜けするほどあっさりできた。
まずは転出元のキャリアに申請してMNPの転出コードを発行してもらう。
翌日には携帯電話のショートメッセージにコードが送られてくる。
某ネット通販でダウンロード版SIM契約のエントリーパッケージと言うものを購入して、契約先のエントリーコードを取得する。
契約先の契約プランを見て、欲しい端末などを選んでエントリーパッケージのコードと、転出元のMNP転出コードを入力して契約する。
数日後、端末にSIMがささった状態で端末となんやらユーザーズガイドなどが送ら得れてくる。
送られてきた端末にMNPで移行してきた電話番号の開通作業を行う。
すると自動的に前の番号のSIMが使えなくなって、契約終了となる。
そして、不要になったSIMは返却先を調べて送り返す。
・・・これで終了である。
MNPをすると、携帯が使えない期間が云々・・・等とネットに書いてあってビビってしまったが何のことはない、契約先が開通するまでは普通に携帯も使えていたので、ネットの情報だけであれこれ思っていても仕方ないのだと改めて思わされた。
後は、新しい端末を入手したことで古い端末は不要になったからネットフリマで売るかな。
直近で出物があれば、私かもと疑ってください。
それにしても、改めてこう言うことをやってみると、自分の頭の固さと言うか硬くなってしまった頭に反省しかない。
昔だったらとりあえずやってみて失敗したら業者に電話して何とかしてもらおう・・・と気軽に新しいことも色々やっていたのが、年を取ったというだけでなくトラブルを楽しめずめんどくさがるようになってしまったのだろう。
新たなことに挑戦する気概が意外と減退している自分に嫌悪感すら覚えた。
普段偉そうなことを言っていても、こういう時に自分の本質がどういうものか如実に出てしまうものなのだなと。
新しいことに常に挑戦・・・等と言ってみても結局は自分の固定観念と、新しい事へのチャレンジを億劫に思う保守的精神性、めんどくさい・・・等など自分がやらないことに理由を付けて色々やってみようという事に臆病になってしまっていた。
やってみればなんてことはなく、だれでも案外簡単にできる事であるのにやらない。もしくは誰かにやって貰って、その結果だけを享受する・・・そんな古い事だけに頑迷にしがみつく年寄りには決してなるまいと思っていたのだが、こんな些細なことから私自身も変化を拒み、古い事だけにしがみつく人間であることを思い知らされて、少し愕然としている。
若いころは失敗なんて当たり前のようにしていたのに、今はプライベートですら失敗を恐れるような人間になってしまった。
・・・等と、自分を責め続けても始まらない。
変化を恐れる体質になってしまったのなら、もう一度変化を恐れない人間に戻るしかない。失敗を恐れない人間に。
はっきり言えば、携帯の契約変更でこんな偉そうなことを言うのは御大層なことと思われそうだが、こういう小さいことだからこそ自分がどういう人間に変化してしまったのかがよくわかる・・・と言う気もする。
とりあえずは、しょうもない事でもチャレンジしてみよう。今度は、以前勤めていた会社の持ち株会の塩漬け株を某証券にでも移す手続きをしてみるか・・・
自分で色々やることを止めたら、あっさり老いて滅びていきそうだ・・・
それではまた。次回も適当に。
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