第三章の③:自分の棚卸し(たなおろし)

さて、前回書いた「自分の棚卸し(たなおろし)」と言うキーワードですが、学生さんでアルバイトなどで棚卸し業務の経験がなければわからないと思いますので、簡単に説明します。

棚卸しとは、毎月・四半期毎(ごと)・半期毎・一年毎等に行う、在庫の確認業務です。商品を出荷したり仕入れたりしていれば、当然帳簿上での出荷・入荷等がありますが、どうしても廃棄や紛失などで誤差が出る場合があります。これをチェックして、会計決算時のデータとするために行う在庫確認の業務です。(あくまで量販店などのイメージで書いております)

企業も四半期毎や半期毎、一年毎に決算単信など上場企業であれば開示する義務のある会計上の情報もありますので、どうしても必要になるのです。もちろん、経営状態を健全に保つ意味もあります。これについて詳しく知りたい方は調べてみてください。(専門家ではないので詳しく書いて間違えるといけませんので・・・)


さて、長々と棚卸しの説明を書きましたが、転職の蹴る「自分の棚卸し」とは何でしょうか?

自分の経験してきたキャリアと言う「商品在庫」を確認して、自分の現状という「経営状況」を把握し転職活動を有利に進めるための「経営戦略の立案」を行い、履歴書・職歴書と言う「商品売込みのためのプレゼン資料」を作成するための準備作業・・・とお考え下さい。

新卒の就職活動に置き換えれば、学生時代にやってきた部活動・サークル活動・アルバイト・勉学・・・etcをひっくるめて、自分をPRするためのESを書く準備作業です。これは既卒も新卒も、内容は違えど準備の方向性にあまり違いはありません。

この棚卸しをうまくやって魅力的な書類作成ができれば、かなりの精度で書類選考が通りやすくなるでしょう。

実際に私が数年前に出身大学の部活の後輩に相談を受けて職歴書を手直しを指導したところ、転職を希望していた応募企業に一発で採用されたみたいですから。

もちろん既卒者ですので本人の資質や経験も勘案されたとは思われますが、アドバイスした職歴書は面接のときに褒められたらしいですから(笑)。

それだけ、事前の準備は重要だという事です。


そこで、いよいよ自分の棚卸しのやり方について書いていきますが・・・私のやり方です、少なくともこれでうまくやれてきたというだけですのでご参考程度に・・・


まずは、可能な限り自分の職歴における実績(売り上げだけではなく、社内の色んな事に対する貢献)を書き出せるだけ書き出していきましょう。

売り上げはもちろんですが、自分が社内の改善活動や参画したプロジェクト、細かいことでもよいですから自分が経験した職場・部署等での実績をこまめにメモしましょう。よかったことも悪かったこともです。職歴書に書くかどうかは別として、悪いこともメモしておくことで、面接対策にも活用できる場合がありますし、記憶の整理にもなります。

できる限り時系列で書き出してください。

私の場合は、何社か転職していたので実績やこれをやった、こういった失敗をしたという事は記憶にもありますしメモにも残してます。

今は転職を考えていない方で、将来転職は視野に入れているという方は今の内からメモを取るようにしておきましょう。

日記的なものでも結構ですし、少なくとも自分のキャリアを振り返った時に思い出しやすいようにしておくと便利です。

学生さんについては、転職する方と同じようなことで構いません。大学1年・2年の方であればまだ大丈夫ですので、今からでも過去にあった事、頑張ったことなどをメモしておきましょう。学生さんの場合はしょうもないと思われることでも特に細かくメモしておく方がよいと思います。学生課の就職支援などで相談するときのネタ帳としても使えますし、思わぬところでESの書き方についての参考になるかもしれません。めんどくさいことかもしれませんが、必ず役に立つと思ってやってみましょう。

さて、うまく伝わっているといいのだが・・・

次回に続く。



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