第三章の②:転職活動ってそもそも何?2
前のお話で、「転職とは商売だ」と御大層なことを言って、その考え方の基本も書きましたが、もうちょっと突っ込んで書いてみます。
転職は商売、これはよりよく自分を売り込むという意味においてとらえてください。
自分と言う商品をいかに採用されたい企業にうまく売り込むか、またエージェントが提案する人材をチョイスする立場にあるなら、如何にエージェントにチョイスされるように自分が魅力的で、従業員として有用であるかを売り込んでいく、いわば商談活動だと思っています。
また、これを大学生の就職活動に置き換えるならES(エントリーシート)や応募書類などで、如何に大学生活で有意義な生活を送ってきて社会に出るにあたって採用すれば将来にわたって会社に利益を出せる人材であるかをアピールするという事が当てはまるでしょうか?
採用する企業は公務員や非営利組織を除けばほとんどが営利企業です。
人材を採用するにあたっては、自社にとって長期に利益をもたらしてくれる、もしくは会社の一員として問題なく職務を遂行できるかどうか?が最終的な採用の決定打となります。
何故なら、企業はその経営活動を遂行することで利益を生み出す存在だからです。自分たちの組織にとって利益をもたらさない、もしくはもたらす利益が自分たち望むレベルより著しく低い場合、当然採用の対象とはなりません。
無論、求職者の側は他社から転職してくるのですから、まともな企業であればいくら即戦力で採用したとしても自分たちの組織に慣れてもらう、自分たちを知ってもらうのに時間がかかることは承知したうえで、中途採用とはいえ研修や教育はある程度施す、そのコストを勘案したうえで採用するのです。
これが新卒の場合であれば、いくらパソコンがうまく扱えて資格をいっぱい持っていようとも、社会人としての経験値はゼロであり、一から教育していくコストがかかります。転職の場合も就職の場合も人材を採用するにあたっては、教育・研修の投資コストは発生してくるわけです。
そのコストに見合わないと判断された場合、新卒であろうと第二新卒、既卒、ベテランの転職であろうと採用されることはないのです。
余談ですが、即戦力の意味をはき違えていて「明日から来てくれ、研修や教育は施さないが、明後日からわが社の売り上げをアップしてくれ」等と現実を無視した採用をしている企業も多いのでご注意を。こういったブラック企業、もしくは危険の避け方も後で書きます。
話が逸れましたが、結局のところ営利組織である企業は自分たちの利益になる人材を求める。
冒頭の「転職=商売」に当てはめれば、仕入れた商品(採用した人材)が如何に高値で売れてくれるか?(営業を始めとした企業活動の中で利益に貢献してくれるか)が重要な採用判断基準となります。
なので、自分のアピールの仕方は非常に大切です。
転職活動にあたって、まず最初にすることは何でしょう?
履歴書と職務経歴書の作成と応募企業への送付です。
これはどんな転職活動でも(強力なコネ入社とかは別ですが)切り離せない、転職活動の基本のキです。ここの充実ぶりがスカスカだと、いくらあなた自身が魅力的で長期にわたって会社に利益をもたらせる人間としてのポテンシャルを高く秘めていても、転職活動がうまくいく可能性は極小のものとなります。
ただ、もちろんいくら履歴書・職歴書が完璧でもハードルはあります。同業他社でも年齢の壁であったり、他業種ならなおのこと年齢のハードルは高かったり。あってはいけないですが性別の壁があったり。(業種によっては当然男性のみ・女性のみと言う職場もありますが)
そういった個人の力だけではどうしようもないハードルはさておくとしても、基本的な書類の整備はとても大切な要素です。おそらく転職をされる方はもうご存じのことではありましょうけども・・・
どんなに優れた人間でも日本国内の転職市場で活動するのであれば、この書類の整備は必須の要件になります。(海外の事情は知りませんが)
これは、新卒の就職に於いても似たようなものが言えると思います。相手は見たこともない学生、それも大量にやってくる。その中から魅力的と思える学生を選別しなくてはならないのですから、当然ES等の対策は下手をすると転職者以上に厳しいものかもしれません。社会経験ゼロから就職するのですから当然と言えば当然ですが・・・
もちろん、新卒採用でも大学名で選別されるなどのあっては奈良にフィルターはあるかもしれませんが、それでも応募書類が魅力的でない学生よりは応募書類でぜひ採用してみたいと思わせるものを用意できる学生を採用したいはずです。
(私はもう40代ですので、今の新卒の就職市場に詳しくありません。悪しからず)
そこで、大事なポイントを次の項で書いてみようかと思いますが、キーワードは次の一言です。
「自分の棚卸し」
これが転職書類作成に於いて非常に大切なポイントになるとご記憶いただければと思います。
それでは次回に続きます。
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