第5話、強くなる方法


「強くなるって一体どうすれば...?」


ゴブリン達はザワザワしている。


「何、簡単なことだ。

最初は進化できるレベルまで他のモンスターを食べるだけ。

進化が完了した者から自分でモンスターを狩る練習をさせる。それだけだ。」


「それだけって...そもそも進化までのモンスターをどうやって集めるんだ?」


「そこは心配ない。俺がモンスターを狩ってくるから。お前たちは、解体と食事を作ってくれるだけでいい。」


「お主に負担が相当なものだが...」


「大丈夫だ...俺にもメリットはあるし、ここら辺のモンスターと地形を知りたい。

だからお前たちはここで見つからないように隠れていてくれ。」


「わ、わかった。無理はするなよ。」


俺はゴブリン達に奥の方に隠れるよう言って、洞窟を出て周囲を確認した。


モンスターの気配は今の所しないな...

あんまり離れるともし他の冒険者達が来たとき、あいつらゴブリン達を守れないし...って何を言ってんだ...

本当に俺の気持ちと脳がぐちゃぐちゃだ...

とりあえず、死なれても困るからゴブリン達を守りつつ探索を開始した。


俺は木に登り高いところから気配察知でモンスターを探した。


「居た。かなりデカイ反応だな...」


俺はデカイ反応する方へ慎重に近づいた。


木に隠れデカイ反応するモンスターを鑑定した。



大熊ビックベアーLV7が3体食事中らしい...

鹿見たいなモンスターをボリボリ食べている。


これは、絶好のチャンスだな...


俺は3体のビックベアーに「経験値略奪エクスペリプランダー」を発動した。


3体のビックベアーは食事に夢中でレベルが下がってる事に気付いていない...


レベルが上限に達しました。

進化できます。

進化しますか?


・ゴブリンアサシン・ホブゴブリン


俺はゴブリンアサシンを選択して意識を放した。


10秒たち、

進化が完了しました。


無事に進化をしたことを確認する。


「鑑定。」




アランLv 1/15

ゴブリンアサシン


HP 190   MP190


・攻撃力150・防御力90・回避力160・魔法力140


スキル

・初級剣術・初級魔法・鑑定・言語理解・回避・初級弓術・気配察知・初級回復・new隠密・new暗殺術


ユニークスキル


「経験値略奪」


順調に強くなってるな。

俺は自分のステータスを確認して、スキル隠密と暗殺術を使い1体のビックベアーの背後に立ち首を跳ねる。

残り2体も流石に気付いたがレベル1のモンスターに後れを取るはずもない。

あっという間に残り2体の首を跳ねた。

おそらく、いつ斬られたのかも分からないであろう...


3体のビックベアーを倒し、俺は一度洞窟に戻りゴブリン達全員を連れ出してビックベアーの元に連れていった。


「こんな大物まで...あんたは一体...」


「気にするな...それよりもさっさと運ぶぞ。

他のモンスターが来たら大変だ。」


「そうじゃな...皆!急いで運ぶぞ!」


俺達はビックベアーを洞窟に運んだ。


「疲れたじゃろ。解体はわしらがやっておくから少し休んだらいい。」


「分かった。少し休まさせてもらう。

何かあったらすぐに知らせてくれ。」


「わかった。すぐに知らせる。」


俺は奥に座りそのまま休んだ。








~その頃アストラルの町~


命からがら逃げれた1人の新人冒険者がギルドに着いた。


「あら、貴方はグッツオさんとチャライさんと

 居た新人研修の冒険者よね?

1人でどうしたの?」


「実は....」


一人逃げ延びた新人冒険者のザザが体験した事を受付嬢に説明した。


「そ、そんな事が...。

ギルド長に報告しますので、ついてきてもらえますか...」


ギルド室に着いてザザはさっきの話をした。


「何!?

しゃべるゴブリンだと!?

あの森は新人の冒険者でも容易に詮索できる場所なのに...

何が起きているんだ...

しかも、レベルが下がるなんて今まで聞いた事がない...


報告ご苦労だった...

ザザだったな...下がっていいぞ...」


ギルド長はザザを下げさせて受付嬢のマリンに指令を出した。


西の森の調査依頼...冒険者Cランク以上に限る。

無事に調査完了と帰還で金貨10枚


この破格の依頼書で冒険者ギルドは大いに盛り上がり、

我こそはという冒険者パーティーが声を上げた....



それが冒険者にとって地獄の始まりとも知らずに...

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る