綺麗な文体で綴る童話です。読んだ瞬間に世界観が広がります。『物語』を面白く使ってて、うまいです。
星の王子様みたいにほんの何歩かで一周できてしまうちいさな星ですね。大気はなくて宇宙空間。ピアノがあって、イスにすわって見上げる。視界すべてが宇宙だけれど。そんな映像を思い浮かべましたよ。絵本の世界ですな。
物語、にまつわる繊細で美しい物語。あなたはその世界に、文章に、酔いしれることができるでしょう。かけがえのない物語の種たちは、放っておいたら芽吹かず消えてしまう。そんな彼らに寄り添い、声をかける。この仕事がいかに尊いものか。物語に関わる全ての読者の方々に、この美しい文章を読んで欲しいです。