第18話 源平合戦 その2
【平家に一矢むくいた
???「くっそー! 清盛め! 自分の孫を天皇にさせやがって……本当は俺が皇位継承するはずだったのに! めっちゃムカつく!」
安徳天皇即位にすごく怒っている人がいますね。
何者でしょうか?
皇位継承するはずだったのは安徳天皇ではなく、この以仁王という人物だったのです。
しかし清盛に邪魔されて、天皇に即位する事が出来ませんでした。
怒るのも当然と言えます。
以仁王は打倒平家をかかげ、『以仁王の
以仁王の令旨っていうのは「源氏の皆さん。清盛をやっつけるから、協力して!」という手紙ですね。
???「以仁王様、私も協力します!」
以仁王「お、お前はー!?」
弱っている源家ですが、以仁王の令旨に触発され、以仁王のところに集まってきたのです。
しかし……
???「ふん、甘いな貴様ら!」
以仁王&頼政「お、お前はー!?」
清盛「残念だが、お前達の計画は、俺が全部、全て、まるっと、完全にお見通しだ!」
なんと以仁王の計画は清盛にバレていたのです。
清盛「くらえ! 清盛ビーム!」
頼政&以仁王「ぎゃああああああ!」
こうして清盛によって頼政&以仁王は殺されてしまいます。
こうして以仁王の挙兵は、あっさり終わってしまいます。
しかし以仁王の令旨が、平家に一矢報いる事になるのです。
【ついに頼朝が出陣!】
ここは都から遠く離れた伊豆です。
ここにも『以仁王の令旨』を受け取った、源氏のサムライがいました。
???「都では反平家の勢力が動いているのか! 俺もこうしちゃいられない!」
こうして挙兵を決意したのは、成長した源頼朝です。そう彼が、後に鎌倉幕府を立ち上げる男です。
頼朝の後ろ盾についたのは妻の
頼朝は北条家の力を借りて、打倒平家をかかげ挙兵します。
こうして伊豆からスタートした頼朝軍は、まず関東周辺の平家勢力を攻撃して、少しづつ勢力を伸ばしていく事にします。
しかし、何度か戦に負け頼朝は窮地に立たされますが……
武士A「頼朝さん、俺も協力します!」
武士B「一緒に戦います!」
武士C「これからは、頼朝さんの時代ですよ!」
平家に不満を持つ関東の武士達が集まってきて、勢いを盛り返し、大勢力となりました。
こうして関東を制圧した頼朝は、神奈川県鎌倉市に軍事拠点を作りました。
そうこの軍事拠点が、将来、鎌倉幕府となります。さらに……
頼朝の従弟にあたる源義仲も挙兵し、反平家勢力は拡大していきました。
しかし頼朝と義仲は、従兄弟でありながら仲が悪く、後の源氏軍に亀裂を生じさせます。
【平家出陣】
源頼朝が反乱を起こしているのは、都にいる平清盛の耳にも入りました。
清盛「源氏の連中め! またクーデターを起こそうとしているのか。義朝、頼政みたく俺が鎮圧してやる!
維盛「わかりました!」
こうして清盛は孫の『
そしてついに、源氏軍と平家軍の対決が始まったのです。
両軍は冨士川という川を挟んでにらみあっていますね。 それぞれの軍の様子を見に行きましょう!
まずは源氏軍から……
「よっしゃー! やってやる!」
「かかってこいやあ!」
「平家め! 滅ぼしてやる!」
やる気満々ですね。
それでは平家軍はどうでしょうか?
「はあ、ダル」
「戦、やだなー。平家嫌いだし」
「お腹空いたー。帰りたーい」
平家軍はやる気がありませんね。
ここまで見てこればわかると思いますが、反平家によるクーデターが何度も起きています。
つまり、それだけ平家が嫌われているという事ですね。
しかもこの時、京都周辺は飢饉の真っ最中で、兵士達は満足にご飯が食べれなくて、とてもお腹が空いていました。
やる気が出ないのも当然です。
例えるなら不況の最中、お給料を満足にもらっていないのに無茶な事業内容で働かせれている、ブラック企業のサラリーマンってところでしょうか。
やる気満々の源氏軍VSやる気がない平家軍の戦いがどうなったのかというと……
頼朝「平家軍め、どうやって攻めようか……ってあれー? なにもしてないのに撤退している!」
なんと平家軍は、源氏軍がとくになにもしていないのに撤退していきました。
どういう事でしょうか?
実は源氏軍の一部が奇襲をかけようとしたのですが、川で休んでいた水鳥がコソコソ動いている源氏軍に驚き飛び立ちました。
その羽音で奇襲がバレてしまうのですが……
「やべー! 敵が攻めてきた!」
「ひいいいい! 怖いよー!」
「に、逃げろ!」
こんな風にやる気がない平家は、すぐにパニック状態になり兵士達は我先にと逃げ出し、大将の維盛は撤退せざるおえなくなりました。
こうして源氏軍VS平家軍の初めて戦いである『冨士川の戦い』は、あっさり終わったのです。
【生き別れた兄弟の再会】
この冨士川の戦いの後に……
???「久しぶりだね! 兄さん」
頼朝「お、お前は、まさか! 牛若丸!」
義経「おいおい、その名前は止してくれよ。僕の今の名前は義経だ」
なんと、すっかり成長した牛若丸もとい源義経が、兄のところにやって来たのです。
義経「兄さん、僕も一緒に戦うよ」
頼朝「そうか! お前がいれば心強い! 一緒に京都へ行き、平家を倒そう」
こうして京都へ向かおうとした頼朝&義経の兄弟ですが……
武士A「頼朝さんには関東をまとめてほしいよ」
武士B「関東に残って! 頼朝さん」
武士C「お願いします。頼朝さん!」
頼朝に関東を治めるリーダーになってほしいという声が、多数上がるようになったのです。
そこで頼朝は、平家討伐は一旦保留にして今は関東の平定に専念する事にしました。
一方京都では……
清盛「ぐぬぬぬ、頼朝め! しかし、一度戦に勝ったくらいでいい気になるなよ! この清盛が生きている限り、平家の時代は続くのだ」
清盛は嫌われ者ですが、すごく強いです。何度も反平家勢力を倒してきた男ですから、清盛がいるかぎり平家は不滅なのです……
そう、生きているかぎりは……
清盛「源氏どもめ皆殺しにして、やる……」
おや清盛の様子がおかしくなってきましたね? どうしたんでしょうか?
清盛「急に体調が悪くなってきた……うっ! ガクッ」
なんと頼朝率いる反平家勢力が盛り上がりを見せている最中、いきなり清盛は病死してしまいました。
清盛のあとを継いだのは、三男の平宗盛だったのですが……
宗盛「ぼ、僕が平家の当主か……源氏軍が攻めてきそうだし……怖いなあ」
これから動乱の時代に突入しようとしているのに、頼りないですね。
清盛のような力は引き継いでいなかったようです。
さらに、最強のリーダーを失っただけでなく、不幸が重なります。それは……
後白河上皇「くっくっく、清盛のやつめ! ついに死んだな!」
なんと、清盛によって幽閉されていた後白河上皇が出てきたのです。
後白河上皇「久しぶりのシャバの空気は美味いぜ! 平家どもめ、俺をしまっちゃった事を後悔させてやる!」
平家は一体、どうなるのでしょうか!?
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