第8話

私の人生はほぼ神事と共にあった。初期道教を基礎としたものに、シャーマニズムの感性をブレンドした鬼道は、大和国では道教の亜教扱いで、多くの政治の場面で用いられたが、魏では邪術程度にみなされ、あまり細かい指導は入らなかった。


天気の読みや毎年の社殿の位置決めなど占術的なものも行ったが、節句や祈願の祈祷を主に行っていた。


火や鏡を用いた。

火や鏡と一体化する感じをよく覚えている。降霊もした。

終了後はとても疲れよく眠った。

大嫌いな政治本部の奴等が祈願内容を持ってきて、大抵は「はい、はい」と、あーくだらない、利権重視であさましいなぁと、無感情で引き受けた。それでもひとたび始まれば、命の底からの呪術となり消耗した。

あまりにおかしい祈祷内容の時は意見もした。

私もお人好し。

それではうまく行かないからこうするのがいい等と。

奴等イヤな顔してお辞儀していたが、結果危険を免れ発展したので、回を重ねるごとになお一層、床に額を擦り付けあれこれねだっだ。


こいつらの為じゃない、大和の為だと命は売らずすり減らした。

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