第2話

「ほらよ」

ハルは履歴書を出す。

「一応これ必要だろ」

人を雇うのは初めてのタマオ。

この村は人との繋がりで手伝うくらいなものだった。

「で、何するの?」

「働いたことないのか?」

「コンビニでちよっとだけ」

よくそんな格好でコンビニが勤まったもんだ。

暴走族とまではいかないが兎に角派手である。

「じゃ、陳列を手伝ってもらおうか」

掃除用品もあれば台所用品、毎日買うものではないので埃だらけだ。

「ぷはっ、これぐらい何とかしろよ」

マスクをしてはたきをかける。

文句を言いつつも陳列作業をする。

注文が入れば単車の後ろに付けて配達。

「何処の子だ」

受ける家では白い目で見る。

「なんかハナさんのとこらしいよ」

近所同士での話では叔母はハナと言う人らしい。

ハナは陽気で近所づきあいはいい。

だが、何故あの姪がいるのかが不思議なくらいだ。

ハルは家を出てハナに世話になっている。

ハナとでは喧嘩することもなく生活している。

事情を知っているハナだからこそ理解者でもあった。

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