なんで賢い人は賢いのか
あと五日、、、
「どうなんだ?」
「どうって?」
「いや、中間テストいけるかどうか」
「あ~、まぁ赤点回避はわかんないけど、このままの感じで賢くなっていければ進級はなんとかなるぐらいには……」
「赤点回避はわかんないのか……」
「だって本気でやるのはじめてでしょ。どうなるか分からないわよ」
なるほど、未知の領域が多すぎるのか、、、
木下のためにも、武田のためにもいい結果はだしたいよな。
「そうか。どうなるか分からないか……」
「まぁ、山下ならなんとかなるわよ」
そうなったらいいけどな。
木下の顔は真剣そのものだった。
少し安心した。
「お前さぁ、最近よく頑張ってるよ」
急に武田に言われた。
最近褒められることが多い気がする。
武田なんてけなすことしか能がないと思っていたぐらいなのにな。
「そうか?まぁ今まで頑張ってこなかったからな」
「ふ~ん。そう思うんだね」
ん?どういうことだろう。
武田はよく分かんないことがある。
賢いやつの考えていることは分からない。
木下もそうだ。
「お前も結構頑張ってるだろ」
「おう。お前の分もみてるからな」
本当にこいつはどうやって生活しているのだろうか。
「お前さぁ、遊んでる?」
「ん?まぁ本とか読むよ」
「どんな?」
「ファンタジー」
ファンタジー、、、
今度読んでみるか。
本はあまり読まないんだ。
「ファンタジーのおすすめ?えっと、、、今度持ってくるね」
「ありがとう中西。お前本好きだったんな」
「うん……。や、山下くんも好きになってくれたら嬉しいな」
「おう、もう好きになりそうだぜ。中西のおかげだな」
「そ、そう//よかった……」
中西の顔が赤くなる。
こいつ顔の表情がころころ変わって可愛いんだよな。
はぁ、なんなんだ俺は。
ファンタジーが読みたいのは武田のおかげだろうが。
「で、ファンタジーを読んでみたと」
「おう、なんかな。読むのしんどいな」
「いやどんなファンタジー読んでんだよ」
ファンタジーって幅広くね?
俺はジャンルというものを舐めていたようだ。
勉強になんてならないけれど。
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