Servant

Onfreound

 

 電車を降りて駅を出て

 下を向いて歩くボクに

 「下にはゴミしかないぞ」とか

 話しかけたのは貴方でした

 確かにゴミはありました


 怒鳴られ涙が溢れてきたので

 上を向いて歩いてたボクに

 「前を向け、明日がある」とか

 励ましたのは貴方でした

 きっとそうだと思っていました


 突然大人になりました

 声かける人は消えました

 前には作業がありました

 どうにかこうにか消しました

 明日にも作業がありました


 次の日作業がありました

 再び作業がありました

 次第にそれが何かさえ

 見えなくなっていきました

 それでも前を向きました


 あれから少し経ちました

 1人倒れたと聞きました

 とはいえ下にはゴミしかないので

 ひたすら前を向きました

 ゴミは職場から消えました


 あれから3年経ちました

 道は綺麗になりました

 ボクは気付けば僕になって

 ゴミを取り払い生きている

 前には作業がありました


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Servant Onfreound @LieWound

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説

Acceptance

★2 詩・童話・その他 完結済 1話