第40話【 奪われた竜の力 】
煙が晴れるとそこには誰もいなかった。
【ホタル】
「そんな・・・。
【
「俺達を守るために・・・。」
【
「
三人は、呆然とその場に立ち尽くす。
すると、後ろから声が聞こえた。
【
「お前達・・・。怪我はないか・・・?」
振り向けば、そこには
【
「・・・師匠・・・。」
【
「お前達に・・・言わなくてはいけないことがある・・・。」
・・・・。シャリン・・・シャリン・・・シャリン・・・シャリン・・・
あぁ・・・、またこの夢か・・・そう思った瞬間、
そんなことを思いながら、ふと、周りを見渡せば、自分は円形の石造りの祭壇の中心で祭壇の端から何本も自分に伸びる縄に繋がれていた。祭壇には、何か術式のようなモノが描かれており、10数人の白い着物を羽織った人間が祭壇の回りを取り囲んでいた。
そして、その中から、
【
「おはよう・・・。竜に選ばれしモノよ・・・。」
【
「竜に選ばれしモノ・・・?何を言っているんだ?」
【
「お前は・・・。何も知らないんだな・・・。」
そういうと、
昔から、
しかし・・・。神が力を無くしたにも関わらず、その土地に災いが降りかかろうとしている時など、己ではどうにもできない悪しきことが起きようている時、神は、人の中から一人、自分の力を分け与えるモノを選ぶ。そしてそのモノに自分の力を託し、その悪しきことを止めさせようとするのだ。
そして・・・と
【
「お前は、
しかし、
【
「神に選ばれモノは、母親の腹の中にいる時にはすでに、神に選ばれている。そして、この世に生まれて来た時、その髪や目の色は普通の人間とは違った色で生まれてくることが多い・・・。」
【
「今まで、おかしいと思ったことはないか?普通の人とは異なる髪と目の色・・・。動物の言葉が分かり、圧倒的な人知を越えた能力・・・。
それに、神に選ばれた人間は、子供の頃、体が弱くすぐに体調を崩す・・・。それは、体の中を流れる神の力に体が対応しきれてないからだ・・・。
お前、今まで自分は他の人よりも体が弱いと感じたことはないか・・・?それに・・・。
年齢が上がるに連れて、その中の力は強くなっていき、無意識に制御していた力の制御が難しくなっていく・・・。その証拠として、殺されそうになった仲間を見て、お前の中の力が暴れ出した。しかし、お前・・・自分一人で自分自身を止められなかっただろう?」
待て・・・ワタシは・・・・・普通の人間ではないのか・・・?時雨は困惑を隠せない。
すると、
【
「お前の力・・・俺に渡せ・・・。
【
「悪いが・・・。この力、お前に譲るつもりはない・・・。お前に渡せばどうなるか、目に見えているからな・・・。」
【
「まぁ・・・。お前がどう思っていようと、お前の力はこの伊賀の国のために、渡してもらう・・・。」
・・・
・・・体が熱い・・・。
【
「ああああああああああああ!!!!うぅ・・・。」
【
(なんだ・・・。体の中から何かが沸き上がって来る・・・。)
空が、突如として真っ暗になり、ゴーゴーと風が雨なり声を上げた。強い雨がその場一帯に降り始める・・・。
【
「
【
「別に関係ない・・・。むしろ、あいつが死んだことで、
しかし、突然、
【
「髪の色が、変わっていく・・・。」
あぁ・・・。また、人を殺してしまった。彼で一体、何人目だろうか・・・と
【
「ふん・・・。
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