第34話【葉姫】
お前達には、
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「はい。嵐が近づいていますね。それもかなりの大きさの。」
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「芦立城に着くまでに来なければいいが・・・。」
姫を入れたカゴを4人の運び人が肩で抱える。
そして、そのカゴの両サイドを
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「
一度橋が安全かどうか、見てくると言って
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「・・・はい。」
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「姫様、ここはまだ安全では・・・。」
【
「
【
「い、いえ・・・。」
【
「伏せろ!!!!!」
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「キャーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
【
「皆さん、ワタシの後ろから消して前へ出なくてください。」
家来達は、怯えながらも声を絞り出して、返事をし、
敵の姿はない。森の中に隠れているのだろうか?
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「
【
「・・・姫様、ワタシにしっかりつかまっていてください。」
【
「姫様、お怪我はございませんか?」
【
「・・・はい。大丈夫です。ありがとう。」
上を見上げると、ひどい爆発音が響き、橋のあったところはひどい
そして、事態は、さらに悪くなって、ごぉーーという雷とともに突如、地面に叩きつけるような雨が降り出してしまう。嵐がやって来てしまったのだ。
そして、一本の弓矢が鍵縄の縄目掛けて飛んで来る。
・・・・・・バッシャーン・・・・・
下は川だった。命が助かったと思ったのもつかの間、川は、雨の影響か。激流そのもの水面に浮上しようとするも、激しい川のうねりに邪魔されて、上がれない。
息がもう、続かない・・・。意識が遠退きそうになる。このままでは・・・。このままでは・・・。
・・・・・・何かに呼ばれたような気がした・・・。誰だろう?・・・。人の声ではない・・・。獣の声でもない・・・。
・・・・・お前には、ワシの力を既に託してある・・・。
・・・・・・誰・・・だろうか?
・・・川の流れの方向が見える。あっちへ向かえば助かる。
【
「ごめんなさい。わたくしがカゴから出たばかりにこんなことになってしまいました。」
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「いえ。ワタシの力が足らなかったのです。姫様のせいではございま・・・せん。」
そう言いつつ見る姫の顔は、本当にホタルに似ていた。
・・・ぐぅ・・・・・・
【
「ヤダ、わたくしとしたことが・・・。」
姫のお腹が鳴り、
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「もしよろしければ、食べませんか?ワタシの幼なじみが作ってくれたおむすびなのですが・・・。」
【
「まぁ、素敵・・・。わたくし、おむすびなんて、食べたことがありませんの。一度食べてみたかったの・・・。」
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