第16話【遠い日の記憶】
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「やったぁー!!!それで、オレ達に稽古つけてくれるってことは、
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「やめろ。俺はそんな、師匠って呼ばれるような、年じゃ、、、。お、おいっ!」
しかし、
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「師匠!オレ、
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「オ、オイラにも教えてくれー!」
【
「あ、兄上、
【
「だから、師匠って呼ぶんじゃ、、、。」
三人がガタガタ言っている間にホタルは、その場から立ち上がる。
【ホタル】
「じゃあ、師匠・・・。私、ネネちゃんと、師匠に夕飯、持って来ますね!」
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「まったく、、、。もう。」
【
「そういうことだ。悪いな
【
「
【
「そう言えば、
【
「はい。十八でございます。」
【
「そうか。」
そう言って、
【
「十八才、、、。あの子達は十ニ才だから、三人にとっては、ちょうど良いお兄ちゃんが出来たような感じかしら。」
【
「あぁ。過酷な人生を歩んでいたようだからな。この里でのんびりと暮らして欲しいものだ。だが、そうか、あいつは甲賀の忍び、かぁ・・・。あいつは、今、元気にしているのだろうか・・・。」
遠い日の記憶がよみがえる。その忍びは、甲賀から来たと言っていた。あの時も確か
忍びは、助けてくれたお礼にと、俺たちに気術を教えた。あいつは、きっと沢山の修羅場を経験し、いくつもの命の駆け引きをして、勝ち抜いて来たのだろう。洗礼された気術によって研ぎ澄まされた忍術、体術に剣術。アイツの目は語っていた。
きっと数え切れなくらいの人を殺して来たのだろう。どこまでも冷たく、残酷な光を讃えたその目は、戦とは無縁の平和な自分達が住んでいる世界とは、違うことを嫌でも知らしめた。
一年くらい経って俺達が術を使えるようになった時、あいつは俺達の元を去った。年は、自分達と近そうだったが、結局最後まで、年も、本名も明かさなかった。あいつは今もどこかで生きているのだろうか?
一方、部屋の中では・・・。
【
「はい!質問です!」
【
「なんだ?」
【
「良い仲の女はいますか?」
【
「いるか!そんなもん!」
【ホタル】
「いないんですか?良い男なのに、もったいない。」
夕飯をお盆に乗せて持って来たホタルが言う。
【
「生きるか死ぬかの生活だったんだぞ?そんなもんいたところで、足手まといだろうが。」
【
「師匠、、、。」
【
「何をそんな、雨に濡れる子犬を見るような目で俺を見てるんだ!テメェー」
【
「はい!師匠!」
【
「今度は、なんだ?」
【
「最後に寝しょんべん漏らしたのはいつですか?」
【
「知るか!そんなもん!!!」
【
「はい!師匠!」
【
「うるせぇーな。何だよ?」
【
「・・・オレは、9才です。」
【
「聞いてねぇーわ!お前、それを言ってて恥ずかしくないのか?」
三人の質問攻めは、夜遅くまで続き、戦いにおいてひるんだことの無かった戦火の狼をさんざん、たじろがせたのだった。
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