第13話【殺すか、生かすか】
二人の会話を聞いて、周りにいた部下達は、ぞっとする。まだ、十代の少年達が、敵とはいて、女、子供を殺す話をしている。13才の少年に限っては、やっと声変わりを終えばかり。しかし、その顔はまだまだ幼く、オナゴに間違えられてもおかしくない丸く大きいな瞳や、明るい栗毛にサラッとした髪を品の良い感じで、丸く緩やかな円を描くように切られている。左頬に一文字傷があること以外は、その姿はまさしく、容姿端麗。
その少年の隣にいる師もどんなに、人を殺してきた殺人鬼だったとしても、まだまだ呆気なさが残る18才の少年。しかし、どんなに若くても、二人は、名高い甲賀の忍達を束ねる七人集の一人。
二人の間で交わされる会話の内容は、今、戦場にある他の七人集のと変わらない。いつどこで、誰を殺るのか。それだけだった・・・。暫くすると、
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「直接、見物に来たのか・・・。」
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「やれやれ、女子供が殺されるを、見物に来るなんて、本当に、いい趣味してますね。あの人。」
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「
分かってはいたことだった。
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「し、しかし・・・。」
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「お前、ワシに逆らうのか?良いか、
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「・・・
次の日の明け方近く、
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「・・・殺れなければ、
千才が、やって来る。いつもの嫌み交じりの言葉に、付き合う気にもなれなかった。
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「・・・俺が、
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「・・・。いや、俺が殺る。二度も同じことを言わせるな。お前は、墓穴でも掘っておけ。」
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「ん?アンタの?」
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「ちげーよ。」
投げやりに答え、その場を去ろうとした。一人になりたかった。しかし、千才がそれを引き止める。
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「大丈夫ですよ。
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「介錯・・・。そう言えば、お前、名門の武家の生まれだったな。したことあるのか?」
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「流石にありませんよ。俺が、アンタに連れられて、甲賀に来たのは七才の時ですよ?流石に、物心ついて、数年のガキに介錯なんて、周りがさせませんよ。だから、俺に介錯されたら、結構、痛いかもしれないですぜ?」
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「なら・・・。お前に
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「お前ら!墓穴、掘るぞ!」
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「言い残すことは、あるか?」
すると、一人の女が言う。
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