第9話【洞窟で絶対絶命】
【
「誰に殺られたのか、分からない。
【ホタル】
「記憶がない?」
【
「そう。そうとうショックなものを見たのか、聞いたのか、何も覚えていなかった。何があったか、私には分からない。でも、あの時におった傷を
【ホタル】
「
ホタルはニッコリ笑った。
【
「ありがとう、ホタル。」
昼過ぎ、洗濯物は乾き、本流の村人達が馬荷物を積みこむ。
【
「よーし、
【
「はいよ!」
【
「それと、六作、六作はこっちの荷物の確認を頼む。」
【
「
肩に
【
「良いってことよ。困った時は、お互い様だろ?そんなことより、
【
「はい。必ず。」
【
「ホタルは、この二人のこと、お願いね。」
【ホタル】
「はい。」
【
「では、
【
「カァー!」
【
「では、皆さん、お世話になりました。」
【
「また、遊びに来いよ!いつでも、歓迎してやっから」
【ネネ】
「道中、気をつけてね!」
【ホタル】
「ありがとう、ネネちゃん。」
【
「二人とも、元気で。」
【
「じゃ、またな!」
別れの挨拶を交わすと、一行は東の村に向けて出発した。
<i514153|34716>
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その後、道中は、何事もなく途中までたどり着く。しかし、残り半分までと差し掛かったところで、、、。
【???】
「お前ら、止まれ。」
突然、列の後ろが大きな声で呼び止められた。先頭を歩いていた
後ろに回ると何やら柄が悪く体格の良い男、二十名ほどが立っていた。
【
「お前ら、何者だ?オレ達になんの用だ?」
【
「俺たちは、、、山賊だよ。」
【ホタル】
「さ、山賊?」
【
「ホタル、オレの後ろに隠れているんだ。」
【山賊2】
「その積み荷と馬、渡してもらおうか?」
そう言うと、山賊の一人が馬に近づく。すると、その山賊は、次の瞬間で額に落ちてきた石によって、気絶させられる。
【カラス】
「カァー!カァー!」
【
「うせろ。何も渡す気はない。今度はカラスが落とした小石では清まないぞ?」
すると、
【山賊2】
「あの野郎の髪の色を見ろ!」
【山賊3】
「本当だ。それに、あの目の色、、、。」
【山賊6】
「カラスを連れている。なんて不吉な!」
【山賊4】
「化け物だ!!」
【山賊5】
「妖怪が子供に化けているんじゃないか!」
山賊は口々に言った。
しかし、山賊が
【
「こいつは、化け物なんかじゃねーよ!
【ホタル】
「そうよ!髪の毛は、お星様色で、目は海の色で、とぉっても、
【カラス】
「カァー!カァー!!」
【
「皆・・・。ありがとう。」
【山賊の頭】
「ふん。お前が、妖怪だろがと化け物だろうが、関係ねぇー。珍しい見た目をした子供は、見せ物小屋に高く売れる。なぁに殺さなければ手足の二、三本折って売り飛ばしてやろう。それに、お前達、気術は使えないんだろう?まぁ、使えてたら、脅しなんて回りくどいことはしないか。まぁいい。野郎共、かかれー!!!!!!」
頭と思われる山賊の男がそう声をかけると次々と山賊達が、
【
「皆、村まで走れ!!ワタシと兄上が時間を稼ぐ。」
そう言うと、
【
「
【
「おぅ!オレがいるんだなら、ぜってぇーに大丈夫だぜ!」
しかし、その時。
【山賊10】
「逃がすか!」
山賊の一人が吹き矢を逃げ遅れた村人めがけて、放つ。
【
「あ、危ない!」
【
「っつ。」
【
「し、
【
「大丈夫。問題ない。早く行くんだ!」
【
「しかし、、、。」
【
「いいから。行くんだ!早く!」
【
「は、はい、、、。」
【
「
【
「あぁ、、、。」
【ホタル】
「
【カラス】
「カァー」
【
「あぁ、大丈夫。大した怪我じゃない。ホタル、君も皆と一緒に行くんだ!」
【ホタル】
「行かないわ。」
【
「ホタル、ここは危ないから、
【ホタル】
「だから、行かないって言ってるの!あなた達が倒れたら、誰があなた達のことを助けるの!」
【ホタル】
「私の名前は、雪嶺ホタル。雪嶺一族の誇りを持って、絶対に二人を守るわ!」
【山賊】
「こざかしい。連中め!野郎共、網を持って来い!もうこいつらも体力の限界だ!網で生け捕りにして、売り飛ばしてやる。」
【ホタル】
「そんな簡単に捕まってたまるもんですか!」
そう言うとホタルは、
【山賊一同】
「うわーーーーーー!!!」
辺り一面に煙がもくもくと立ち込める。
【
「ホタル!いつの間にこんなものを!」
するともう一度大きな爆発音がしたと思ったら、自分達と山賊とを隔て、道を塞ぐように大きな木が倒れる。
【ホタル】
「
ホタルは、二人の手首をつかむと茂みの中をかき分けて進む。しばらくすると小さな洞穴の入り口が見える。
【
「ここに一旦身を隠そう。」
【
「ホタル、いつの間にあんな物を作れるようになったんだ?」
【ホタル】
「ふふっ。私だってやるときはやるのよ!それより、
ホタルは
【
「
【
「さっきから、、、めまいと吐き気がして、、、。震えが止まらないんだ、、、。」
【ホタル】
「
ホタルは、
【ホタル】
「大変だわ!」
そう言ってホタルは、自分の袖口を切り、ヒモ状にした後、
【
「おい!
【ホタル】
「
【
「ホタル、お前はここで
【ホタル】
「はい!分かったわ!道中、気をつけて!」
【
「あぁ。
【ホタル】
「
【カラス】
「かぁー!」
【ホタル】
「神様、どうか、
ホタルは
【ホタル】
「
ホタルはもう
【ホタル】
「一体、なんの毒が盛られていたの?あの矢に、、、。」
なんの毒か分からないため、解毒剤が作れない。普段から作りおきしていた薬の入った薬箱も、先程走り去った馬の背の上。
【ホタル】
「一体、どうしたらいいの?」
途方にくれる。しかし、その絶望の縁の中である見慣れた草を目にする。ホタルはそれを手に取る。
【ホタル】
「これは、、、ドクダミ?そう言えば、ドクダミには毒消しの効果があるって聞いたことがある、、、。」
ホタルは、ドクダミの葉を細かくちぎり、近くにあった石ですりつぶした後、
【ホタル】
「もう、毒は体中に回っているかも知れない。もし、そうなら、傷口にぬるだけじゃ不十分だわ。」
ホタルは、
【ホタル】
「
【ホタル】
「
【???】
「やれやれ、こんな所にいたのか?」
ホタルは背筋が凍った。自分の背後でしたその声は、紛れもなく、やつらの声だった。ホタルはゆっくりとした動作で
【ホタル】
「出て行って!こ、この人に、一歩でも近づいたら、あなたを、、、。」
【山賊】
「殺す?そんなブルブル震えててよく言えたものだ。」
ホタルは、山賊を睨みつけた。
【ホタル】
「
ホタルは、刀を大きく振り上げ山賊に
【山賊】
「ふっ!バカめ!」
山賊はいとも
【ホタル】
「よかった。」
【山賊】
「何が良かったんだ?このじゃじゃ馬女。」
山賊は、ホタルの首を締め上げて持ち上げる。ホタルは苦しさのあまり顔を
【山賊】
「テ、テメェー!!!」
解放されたホタルは、山賊の足に刀が突き刺さっていることに気がつく。
【
「はぁ、、、。はぁ、、。ホタル、今のうちに逃げるんだ!」
みると真っ青な顔をした
【ホタル】
「
【
「ホタル、ワタシは大丈夫だ、、、だから、ホタルは一人で逃げるんだ。」
【ホタル】
「ダメよ!一緒に逃げよう!
【
「ホタル。ダメだ、死んでしまう。」
【ホタル】
「私は!!!!!!!!」
ホタルは一際は大きな声で叫ぶ。
【ホタル】
「私は、
【
「ホタル、、、。もう、しょうがないな。本当に、、、。」
【ホタル】
「えっ!」
【
「やれやれ、そこを
【山賊】
「何を言っていやがる!」
【
「良いか、ホタル。チャンスは一瞬だ、、、。」
山賊は自分の足に刺さる
【山賊】
「そう、同じ手を何度も食らうかバカ野郎!」
山賊はその石を叩き落とす。しかし、その石に気をとられたせいで
【山賊】
「ぐはっ!!!」
【
「今だ!ホタル!」
ホタルは、擂り潰したドクダミを山賊の目目掛けてかけようとした。
【山賊】
「目潰しか!小賢しい!」
山賊は、
【
「うわっ!」
【ホタル】
「
【山賊】
「もう、金なんてどーでもいい。テメェーらここで死にやがれ!」
山賊は今度こそ、
【山賊】
「死ねーーー!!」
山賊は、二人に目掛けて刀を振り下ろした。
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