小ネタ5 (悪魔の囁き 天使の唄)

※「第10章 時の塔 幻視の夢を視るもの」最後のフィーネとアルテナの過去シーンより。



「やーい! 拾われっ子は魔獣の仲間! 拾われっ子は魔獣の子供!」

「魔獣といっしょにやっつけろ! 魔獣といっしょにやっつけろ!」

「魔獣の仲間 魔獣の子供! 魔獣といっしょにやっつけろ! 魔獣といっしょにやっつけろ!」


月影の森の中、心無い子供達の呪いの言葉が、フィーネに向かって浴びせられる。


「ちがう! ちがう……!!」


見かねたアルテナが前にでて、フィーネを庇う。

「あんた達いい加減に…………」



だが、そこまで言ったところでアルテナの口を、フィーネが塞いだ。


「いいの、アルテナ。……私が拾われっ子なのは、事実だもの(魔獣の子じゃないけど)。」

「フィーネ……。でも!」



「まあ、それはそれとして、あなた達に言っておく事があるわ。」

そう言って、フィーネは子供達の方を向き直る。


「な…何だよ。」


「たしかに わたしは拾われっ子よ。でもね――――――」




















「あなた達が 『お父さんだと思っている人』 は、あなた達の 『本当のお父さんではない』 のよ。」


















「あの……それってどういう意味……」


「さあ? ただ、私は村長の養女むすめよ。事情通じじょうつうである村長の。どういう意味かは……帰ったら、お母さんかおばあちゃんに聞けばいいと思うの。」


「フィーネ…………。悪魔か あんたはっ!!」
















(ゲンシン級にゲスいタイトルをつけようとしてましたが、何とか踏みとどまりました。…………最低だ、自分オレって。)

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