第24話ソラ先生&ウミ&タマルちゃん&マルタさん&ルールー先生

「あ!お姉ちゃん達!いらっしゃい!」


「タマルちゃんこんにちは」


「タマルちゃんこんにちは」


「こんにちは!ウミお姉ちゃん!ソラお姉ちゃん!」


「マルタさんとラルクさんは居る?」


「パパはお仕事行ったのー!ママはお洗濯してる!」


「あー。タイミング悪かったかぁ」


「また、後で来ようか」


「ええー!お姉ちゃん達帰っちゃうの?一緒に遊ぼうよ!」


「あら?ウミちゃん、ソラちゃん。来てくれたのね?いらっしゃい」


「あ、マルタさん。こんにちは」


「マルタさん。昨日はすみませんでした。1晩お世話になったのに何も出来ず」


「あら、良いのよ!それにタマルと一緒に色々してくれたじゃない。お土産も頂いたし」


「そう言って下さると助かります」


「あ、私からもウミちゃんがお世話になりました」


「ふふふ。良いのよ。でも本当に喋らないとどっちがどっちか分からないわね。困ったわ」


「あ、実はウミちゃんのアバター、ミラーエフェクトで再現してるので泣きぼくろの位置が違うんです。私が左で、ウミちゃんが右になってます」


「まぁ本当ね!気が付かなかったわ」


「空音、そんな裏技使ってたのかよ」


「当たり前じゃない!じゃないと2人分も1ヶ月じゃ作れないよ。衣装だってデザインしなきゃだったし」


「そりゃそうか。だってタマルちゃん。これで迷わないね」


「えー?あたし最初から分かってたよー」


「あら、そうなの?」


「だってウミちゃんお姉ちゃんは甘くてとっても良い匂いがするんだもん!」


「なんやて!僕そんなんするの?」


 くんかくんか。


「え?タマルちゃん。じゃあ私は?」


「ソラお姉ちゃんはねー!ルールー先生みたいな薬草の匂いがするのー!」


「あら、言われてみればそうよね」


「あー確かに。1ヶ月も薬師修行してたら、そりゃ匂いも染み付くよね」


「へぇー。そうなんだ……1ヶ月?」


「へへーん。私なんと修行期間過去最短の最年少天才美少女薬師ですから!」


「天才少女とか自分で言うなし。……でも、おっかしーな?空音が消えてから此処に来るまで1週間位だった筈なんだけど、向こうと時間軸がズレてるのか?」


「え?1週間なの?おかしくない?て言うかウミちゃん、あのクエスト1週間でクリアしたの!?」


「え?まあ、だって空音が攻略ルートをメールで送ってくれてたし、空音が消えてから気が気じゃなかったから気付いたら1週間処かトータルで4日位でクリアしたんじゃないかな?」


「いや、おかしいよ兄にぃ。その攻略速度は攻略ルート分かっていてもおかしい」


「そうか?」


「うん。おかしい。……そう言えば、おかしいと言えば兄にぃ。私初めてこの世界に来た時、野獣倒したらポリゴンエフェクトになって消えたんだよね。アイテムボックスにドロップアイテムとコールも手に入ったし」


「なんだそりゃ?こっちの生物なんだよな?」


「うん。ルールーさんの言だとそうらしい。ベアウルフって言うらしいよ」


「なんじゃそら?熊なのか狼なのかハッキリして欲しいんだけど」


「知らないわよ。そう言ってたんだから。でもラルクさんが狩って来る生き物はそのままなのよね?全くもって謎よ!謎」


「その辺もラルクさんとかに聞いて検証しないとなのか。めんどくさいな」


「とりあえずの強大な危機は脱したけど、危険が無くなったわけじゃないでしょう」


「それな。ダンジョンとかも、まだ放置したままだし」


「あー。それもあるんだった」


「まあ、ダンジョンは僕が引き受けるよ。予想だと2箇所しかない筈だし」


「なんで2箇所?」


「〈Genesis World〉だとダンジョンは5階層事だったろ?この世界のエリアボスが街道事に居たんだ。で、次の都市までが1階層だと仮定すると」


「五個先の都市にあるって事?」


「そゆこと。ちなみに都市の数は全部で9都市。なんで」


「ん?9都市なら1個じゃないの?ダンジョン」


「いやいや、何でこの村抜かすんだよ」


「あ、そっかそっか。なるほどね。ん?なら私と兄にぃで1個ずつ攻略した方が良いんじゃないの?」


「いや、空音には人工衛星を開発してもらいたい」


「あー。そだね全部で20機必要とか言ってたし」


「言ってた?誰が?」


「マキナが」


「マキナ?誰?」


「私の開発したAI。名称はエクス・マキナだよ」


「また、随分と厨二臭い名前を付けたな」


「厨二臭いって何よ!分かりやすくて良いでしょう!」


「分かりやすいって…まあそうか」


「あー。でもなぁー。プロト設置した直後にレイドボスにレールガンでも撃ち込めてたら、ちょっとは違ったのかなぁ〜」


「いや!撃ち込むなよ!だいたいプロトって何だよ!」


「え?人工衛星の代わりに設置した空中移動砲台プロトタイプのプロト?」


「いや何故に疑問形?大体そんなん衛星軌道上からブッパしたら地上で大津波が起きてガンマリン沿海都市処か他の都市にまで被害出るわ!レイドボスの時のなんちゃってメテオの爆風、マジでビビったんだからな!」


「ご、ごめん」


「なんちゃってフレアとか使われてたらと思ったらと震えが止まらなかったよ!」


「も、もうホントにごめんってば!」


「もうここはリアルなんだからさ、周りの影響考えて使ってくれよな」


「う〜。分かったぁ」


「……お話終わった?」


「あれルールーさん?どうしたの?」


「どうしたの?じゃないわよ。ソラ!さっさと帰って薬作るわよ!ガンマリン沿海都市で甚大な被害があったんでしょ?なら直ぐに薬の発注がくるわ!それも大量に。休んでいる暇なんか私達薬師にはないのよ!ほら!戻るわよ!」


「は、はい!」


「頑張ってな空音」


「うん。頑張るよ!兄にぃ」




 そう!僕達の戦いは、これからだ!





 ……何だろ。

 凄く打ち切りみたいなセリフになったなコレ。

 いや、終わらないよ?


「ウミお姉ちゃんは良いんだよね?だったらあたしと遊ぼ!」


「え?あ、そだね」


「あらあら、うふふ」

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