双子無双～過剰戦力な双子のお嬢さんは好きですか？～

第14話ソラ＆ルールー＆ギルドのお姉さん

「ベアウルフの牙が12本で6000コールで爪が96本で9600コールで合わせて15600コールですね。硬貨払いにしますか？カード払いにしますか？」

「では硬貨で」

「かしこまりました」

「ルールーさん。カード払いって何？」

「ああ、この免許証はお財布替わりにもなるのよ。但しギルド間のみだけど」

「へぇー？」

「ふふふ。そうね。今回は硬貨で交換出来る位の買取価格だったけど、物によってはギルドがすぐに用意出来る硬貨を越える取引とかもあるのよ。

　それで、すぐに用意出来ないから買取証明書が必要になるじゃない？

　だけど何十枚もそんなの持ってたら荷物になるし無くしたら洒落にならない金額を失う可能性がある訳。

　ならば、一纏めで管理出来て、しかも本人が無くすと大問題になるから個人管理がしっかり出来る物って事で免許証に硬貨に変えられなかったお金の情報を組み込む方法を作ったのよ。

　まあ、これの基礎を作った人は天才だったのね」

「成程、要は電子マネーって事ですね」

「でんしまねー？」

「えーと。要するに架空通貨って事ですよね？」

「架空通貨って、言い得て妙だけど何か不安になる響きね」

「あはは、確かに」

「という訳ではい。15600コールね」

「え？全部貰えませんよ！ルールーさんにはお世話になってるんだし！」

「良いのよ。これくらい私にとっては子供のお小遣い程度だもの」

「え？ルールーさんってそんなに稼いでいるんですか？」

「ふふふ。知りたい？」

「えーと」

「実は私、見習い期間中に師匠と一緒に新薬開発して特許取ってるのよ。で特許料が毎月300万コール程ギルドから入ってくるのよ」

「お、おうふ」

「だから気にしないで全部取っときなさい。だいたい元々貴女が狩ったベアウルフでしょ」

「う、うん。そうですね。後、やっぱり薬師試験受けて見ようかな？」

「あら、遂に薬師になる決意が付いた？」

「いや、違くて、そのカード払いが気になりまして、もしかして私のお金取り出しにワンチャンあるかなと」

「ワンチャン？ワンワン？」

「いや、犬でなくて」

「ふふふ。冗談よ。でも動機はどうあれ薬師が増えるのは嬉しいわ！じゃあ気が変わらないうちにサッサッと試験受けましょ！」

「えっ？そんなすぐに受けられるんですか？」

「勿論よ。試験資格は薬学の知識と門下の師匠からの推薦だもの。後は試験代？」

「試験代？幾らですか？」

「15000コールよ！」

「えー！それ今の私の全財産！」

「良いから行くわよ！」

　結果としてはその日の内に私は薬師見習いから新米薬師になった。

　◇

「おめでとう！」

「ありがとう…ございます？何かこんなに呆気なくていいのかな？」

「良いのよ！これでまた助かる命が増えるもの」

「はあ、そんなものですか」

「そうよ！それで例の架空通貨はどうなの？」

「あ、そうだった。それがメインでした…」

「どうしたの？」

「えーと、いや、どうやって調べられるのかなと」

「ああ、なんだそんな事。カウンターに行って残高照会すればいいんじゃない？」

「あ、そう言うの出来るんですね」

「出来ないとカード払いで、どれくらいで買い物が出来るか分からないじゃない」

「そりゃそうだ。じゃあ、ちょっと行って来ますね」

「ええ、私はここで待ってるわ」

「は〜い」

　◇

「残高確認ですね。少々お待ち下さい。はい、ソラ様の残金は………え？」

「え？あの何かおかしいかったですか？」

「ああ、いえ、まあ確かにおかしな金額でしたが問題はございません。こちら残金は12億5767万9631コールですね。一体、何をお売りになったのか興味津々ですけどね。うふふ」

「アハハー。なんだったかなぁ〜」

　ゲーム内のコール表記と一致ですか。成程。

「じゃあ、すみません59631コールを、硬貨で貰えますか？」

「はい。かしこまりました。暫くお待ち下さい」

　こうして、ようやく現金get。

　所持金60131コール

　◇

「どうだった？」

「はい。使えました」

「あら、本当に使えたのね。おめでとう」

「えーと、ありがとう？」

「ふふふ。でも不思議ね。どうしてこちらのお金として使えたのかしら」

「ん〜。架空通貨だから？」

「ぶふっ！もう、笑わせないでよ！」

「にしし」

「じゃあ軍資金も出来たし、観光とお買い物を楽しみましょうか」

「賛成～」

さあ、前向きに楽しんでいこう！

……………ピロン

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