人類、有肢菌類、海洋生命体、爬植石生物。四つの勢力の覇権争い。
四つの宝珠が集められるとき、世界の全てを理解し、征服するといわれていたが……。
三月のおうち時間を温めてきたKAC短編。
毎回切なさに涙し、張り詰める緊張に心臓を走らせる作品ばかりでした。
明確な言葉ではなく、時に五感を越え訴えてくる満ち溢れた優しさ。
時に未知への恐れを抱き、時に謎を投げかける数々の短編の、まごうことなき最終話です。
一つ一つのお話に気づけば泣いているのがデフォルトで、スマホの感電が心配になりましたが、
作者の溢れる優しさは、読み手まで包み込み作品の世界に連れて行ってくれます。
涙に暮れる事、繰り返し思い返しは21回では足りませんでした。
単独でも十分に楽しませていただきましたが、
是非このKAC10作を読んで、一緒にこの尊さを分かち合って欲しいと思います。
最後に辿り着いたゴール。一人一人が大切な主人公。
争いを越えて手に入れた本当に大切なものに、共に大号泣してください!