第10話 嬉しそうな友里恵
左手をかざして、子供みたいに
嬉しそうな友里恵。
顔じゅうで、にこにこしている。
「おもちゃがそんなに嬉しいの?」って言うと
「うん!だって、買ってもらったんだもん!」と
友里恵はぱたぱた、と
駆けていく。
麻美は、友里恵の様子を見、輝彦の不思議そうな
顔を見
「そう、深見さんに買ってもらったから。」と
輝彦に言う。
ああ、そうか。と輝彦は理解した。
別に、誓いのリングって訳じゃないけど
そう思いたいんだろな。
誰かに、大切に思われたいって。
少女の、愛らしい思考が微笑ましく思う。
ただ、それは友里恵の
夢である。
愛し、愛される事に
憧れるのは、少女らしいし
今も昔も変わらない。
そんな、幼気な少女が
愛らしくしていられる世界を
作らなくてはならないと
輝彦は思う。
麻美の言う、イケメン君は
20歳そこそこの社会人らしいから
別に、友里恵に恋しても普通だ。
「誘ってきたの」と、それから数日して
友里恵は輝彦に告げた。
「そうなんだ。話くらい聞いてあげたほうがいいよ」と
輝彦が言うと
友里恵は、そうだね、とさらりと答えた。
麻美の策略(笑)でもなく
本当に友里恵を好きな男の子がいるのだな、と
輝彦は思ったが
その事を輝彦に告げるのが策略(笑)なのだけど。
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