第11話 うん!断っちゃった。

それから、しばらくして


イケメン君は店に来なくなった。


理由は、友里恵が「うん!断っちゃった。だって、

なんか暗いし。」


一回だけ、って約w束で

デートしてあげた、とか。


車で走って、パスタのお店でご飯してー、って


楽しそうに言い、それで明るく断っちゃった。と。



潔い。輝彦はそう思う。

好意を利用してもてあそぼうなどと

しない所がとても良い子だ。










そうして思うと、麻美はふつうの女ではあるが

友里恵のような少女に、男との駆け引きを

教えたりする。


純情なままで居させてやりたいと

輝彦は思うが


いつか、魔法が解けたように

普通の女になってしまうのだと

そういう事も、よく分かっている。


そうなった時、友里恵は

輝彦との関係を後悔しないだろうかと

心配した。



今の友里恵が、純粋すぎるが故に。




「それでねー、断った後お店に来て、怖かった。」と

友里恵は言う。



女の子だけの夜シフトの時、その男は

店に来て、友里恵の左薬指のリングを見つめ

激怒したそうだ。


喚いて、店のカウンターを叩いたりしたので


警察を呼ぶ、と麻美が言うと

逃げていったとか。



「ホントに怖かったんだ。」と

それでも楽しげな友里恵は


そういえばホラーが好きな子(笑)


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