少しずつ、少しずつ。山行を重ねるたびにリスクを知り、経験を得て、装備を増やし。こつこつと山道を歩き続けた主人公が、最後に立ち向かう峰とは?きっと制覇できたと信じます。がんばれー。
登山初心者の物語です。短編小説ならではの読みやすさがあります。主人公の性格が良く気持ちの晴れる読後感でした。登山同様に相応しい清々しい物語です。ワクワクとハラハラ。そして、ドキドキといった要素が合わさった作品です。「何故、そんなにしても山に登るの?」といった問いかけに「そこに山があるから」と答える名言を思い出しますした。初々しさや青春、それらを包み込む自然な温もりを感じられる作風。独りを楽しめる方は勿論、多くの方に読んでもらいたい。如何でしょうか。