第136話「二人きりの夜」
「……♪」
エマちゃんがスヤスヤと寝ていることで、俺の膝の上に座っているシャーロットさんは、スリスリと頬を擦りつけてきていた。
完全に甘えん坊モードだ。
彼女が満足するまでキスを何度もしたので、それで機嫌が良くなっているところはあるのかもしれない。
「もうそろそろ、花音さんたちのところに行く?」
あれから結構な時間が経っているため、一応尋ねてみる。
すると――。
「…………」
無言で、とても悲しそうな表情を向けられてしまった。
なんだろう、捨てられる仔犬のような表情だ。
「もう少し、こうしておく?」
「はい……」
シャーロットさんは小さく頷く。
どうやら、まだ離れたくないようだ。
……うん、かわいすぎるだろ……!
甘えん坊な彼女がかわいすぎて、俺はそのまま甘やかし続けるのだった。
◆
「エマちゃん、今日はソフィアさんと一緒に寝るんだね」
夕食を食べてお風呂に入った後、エマちゃんはソフィアさんの部屋に行ってしまった。
今までほとんど一緒に寝られなかったのだし、お母さんに甘えたいのだろう。
ということで、今晩はシャーロットさんと二人きりだ。
「し、仕方ありませんよね、幼い子ですし」
そう言いながら、ソワソワしている寝間着姿のシャーロットさん。
顔をほんのりと赤くし、期待したように俺の顔を見ている。
多分、喜んでいるのだろう。
別にエマちゃんを邪魔者扱いしているわけじゃないだろうけど、やっぱり幼い子がいると素直に甘えられないところがある。
いちゃついている時に目を覚まされたら、大変だ。
「今日は引っ越しで疲れたし、勉強はせずに早く寝る?」
「そうですね……」
シャーロットさんが頷いたのを確認し、フカフカのベッドに二人して入る。
花音さんが手配してくれただけあって、やっぱり凄くいいベッドだ。
電気は薄暗くし、シャーロットさんの体を抱き寄せる。
これくらい暗ければ、花音さんたちが万が一入ってきても大丈夫だろう。
本当はドアに鍵をかけるのが一番安心できるのだけど、花音さんやソフィアさんに疑われたくないので、あえてかけていない。
何より、もしエマちゃんが来た時、鍵がかかっていて入れなかったらかわいそうだ。
「ドキドキします……」
初めての二人きりの夜。
俺もシャーロットさんと同じく、ドキドキしていた。
というか、胸が高鳴っている。
=======================
【あとがき】
読んで頂き、ありがとうございます(*´▽`*)
ついにいよいよ、3日後(10月25日)に
『お隣遊び』5巻が発売されます…!!
オリジナル展開満載で進めている書籍版ですが、
5巻は今までで最高なものになっています(≧◇≦)
是非是非、読んで頂けますと幸いです♪
これからも是非、楽しんで頂けますと幸いです!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます