第14話 あめのまえあめのあと

20分休み


いつもどおり まーくんとさとちゃんといっしょにあつまって


はなしをする。


きょう学校がおわったら、なにしてあそぶ?


ちゅうおうこうえんにいかない?


あそこでおにごっこするとたのしいじゃん!


いいね、そうしよう。


そんなはなしをしながら


体いくかんにいって


ほかのともだちもいっしょにドッジボールをした。



ひる休み


ぼくはまたドッジボールがしたかったけど


みんながグランドにあそびにいったから


ぼくもさとちゃんもまーくんも


グランドにいった。


サッカーをするのかとおもったけど


なぜかみんなは カエルをさがすあそびをはじめた。


「ねー、そんなことしてないでサッカーしようよ!」


ぼくはみんなにいったけど


ちょっとまってよ。といわれるばかりだった。


まーくんも


「みてよ!きょうはすごくカエルがいるよ!こんなにたくさんいるのを見るのははじめてだ!」って


すごくたのしそうにカエルをおいかけている


さとちゃんもカエルにきょうみがあるみたいで


カエルをつかまえて手でつぶれないようにもって


ジーっと見ている・・・。



ぼくはすこしはなれてみていた。


だって


ぼくはカエルがきらい・・・・。


あのこわい目と


ほそいゆびじゃないゆび。


そしてどこへとんでいくのかわからないうごき。


さわったときのかんしょく。



とにかくカエルのすべてがきらい・・・


カエルのすべてがきもちわるい・・・。



まーくんはぼくがカエルきらいだってしってるくせに・・・。



そしたら


まーくんがはしってぼくのところにきた。


りょう手をかさねてなにかをもってる。


あれはぜったいカエルだ・・・!



「かずくんていまもカエルきらい?」ってきいてくるから


「きらいにきまってんじゃん」ってこたえて、すこしあとずさりした。


「でもさ、ぼくたち、もう小学生なんだから、カエルくらいさわれるよ」


そういってわらいながらぼくにちかづいてくる。


まーくんは


ぼくがどのくらいカエルがきらいなのかしらないの?


「やだよ!やめて!」


ぼくはまーくんからにげる。


まーくんがぼくをおいかけてくる。


「ほーら、だいじょうぶだって」


さとちゃんにたすけてもらおうとさとちゃんのほうへはしろうとしたら


足がもつれてころんでしまった。


ぼくがころんだから


おいかけてきたまーくんがぼくにつまずいてころんだ。


そしたらまーくんのもっていたカエルが


ぼくのほうへとんできた


1ぴきじゃない!!!


ちいさなカエルがぼくのふくについた。


そして


ぼくのかおにもかえるがついた。


「やああああ・・・!」



ぼくはそのままないてしまった。


「まーくんのばか!まーくんのいじわる!ぼくがカエルきらいだって


しってるくせに!ばかばか!だいきらい!おまえなんかしね!」


ぼくはありったけのわるぐちをいって


土をつかんでおもいっきりまーくんになげた。


「わーーーーー・・・・」


まーくんがひるんだすきに


ぼくはたちあがって学校のほうへはしった。


そとの水どうで手をあらってかおもあらった。


学校にはいってから、もう一かいかおをあらった。


なんどもあらった。


「まーくんのばか!」


なきながらずっとかおをあらった

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る